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財投3兆円投入、リニアは第3の森加計問題
破格の安倍「お友達融資」を追う
談合問題や企業の撤退などに揺れるリニア新幹線には、
安倍首相の号令のもと財投3兆円が投入されている。葛西JR東海名誉会長という「無二の
親友」への巨額融資。森友学園や加計学園への「お友だち優遇」の比ではない「第3の
疑惑」を追うと、融資スキームの直前に、2人が頻繁に会合を重ねていた事実に
突き当たる。
(日経ビジネス2018年8月20日号より転載)
財務省、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の資料を基に編集部が作成。数字は一部概数
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無担保で3兆円を貸し、30年間も元本返済を
猶予する。しかも、超長期なのに金利は平均0.8%という低金利を適用する─。
首相の安倍晋三が、2016年6月1日に記者の前で「新たな低利貸付制度で、リニア計画を
前倒しする」と発表し、巨額の財投資金が、この瞬間に動き出した。
「いや、あの融資条件は、他に聞いたことがないですね」。同じ財政投融資という融資
スキームを扱っている日本政策金融公庫の幹部も首をかしげる。
「そもそも、30年後から返すって、貸す方も借りる方も責任者は辞めているでしょうし、
生きているかどうかも分からないですよね」
責任者は誰だ
破格の融資スキームを設計した責任者を追った。まず、財投をJR東海に貸し付けている
鉄道建設・運輸施設整備支援機構に聞いた。電話口で「うちは事務をしているだけで、来
てもらっても何も話せません」という。それでも横浜市にある本社を訪ねると、組織の
説明はするが、財投に話を向けた瞬間、「それは国交省でお答えいただいている」と
繰り返すばかり。
ところが、国交省の幹線鉄道課に足を運んでも、「財投の専門家ではないし、融資
スキームなど説明できない」という。そこで、財務省理財局の財投総括課に聞くと、
「僕らが(融資条件を)設定しているわけではない。国交省さんじゃないですか」と
堂々巡りになる。
2以下に続く
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