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親の死亡届を出さずに年金を不正に貰い続けていたある家族の実際にあった事件をもとに、是枝が家族や社会について構想10年をかけて考え作り上げた[1]。
第71回カンヌ国際映画祭(英語版)において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した。日本人監督作品としては、1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来21年ぶり[2]。
あらすじ
東京の下町に暮らす、日雇い仕事の父・柴田治とクリーニング店で働く治の妻・信代、二人の息子・祥太、風俗店で働く信代の妹・亜紀、そして家主である祖母・初枝の5人家族。
家族の収益源は初枝の年金と、治と祥太が親子で手がける「万引き」。5人は社会の底辺で暮らしながらも家族には笑顔が絶えなかった。
冬のある日、近所の団地の廊下にひとりの幼い女の子が震えているのを見つけ、見かねた治が連れて帰る。体中に傷跡のある彼女「ゆり」の境遇をおもんばかり、「ゆり」は柴田家の6人目の家族となった。
しかし、柴田家にある事件が起こり、家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれの秘密と願いが次々に明らかになっていく。