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フィリピンで、慰安婦問題を表す女性の像が、史跡の設置などを行う政府機関によって初めて設置され、現地の日本大使館はフィリピン政府に対して両国関係に及ぼす影響への懸念を伝えました。
フィリピンの史跡の設置などを行うフィリピン国家歴史委員会は、今月8日、首都マニラのマニラ湾沿いの遊歩道に慰安婦問題を表す高さ3メートルほどの像を設置しました。
像は、フィリピンの民族衣装を着た女性が目隠しをされていて、台座には「1942年から1945年の日本の占領下で虐待の被害にあったすべてのフィリピン人女性の記憶」などと記されています。
国家歴史委員会によりますと、像は、設置を提案したフィリピン国内の民間団体から資金の提供を受けて作られたということです。
太平洋戦争で戦場となったフィリピンでは、1990年代に旧日本軍の慰安婦だったという女性たちが名乗り出て、村山内閣当時の1995年に発足した「アジア女性基金」から「償い金」の
支給などが実施されましたが、これを拒否して日本政府に「公式な謝罪と賠償」を求める人たちもいます。
フィリピンで慰安婦問題を表す女性の像が設置されたのは初めてで、マニラにある日本大使館は、フィリピン政府に対して設置までの詳しいいきさつなどを確認するとともに、
両国関係に及ぼす影響への懸念を伝えました。
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