17/10/15 22:38:03.57 fi80GHB00.net
失業率が高くなることは由々しいことではあるが、失業率は労働市場の状況をすべて表すものではない。失業率は
失業率＝失業者数/労働力人口
＝失業者数/（就業者数＋失業者数)
と定義される。労働力人口は就業者数と失業者数の合計であり、労働市場に参加している人口の総数である。
したがって労働市場での職探しを止めてしまう労働者は労働人口には含まれない。
経済不況が長引くときには、職探しを止めてしまう人が増加する可能性がある。
このとき、労働力人口も失業者数も同数減少するため、雇用者数が変わらないかぎり
失業率は低下することになる。したがって長期にわたる経済不況は失業率を低下させるかもしれない。
そのため失業率の低下を単純に喜ぶことはできないのである。
『スティグリッツの経済学 「見えざる手」など存在しない』 藪下史郎著