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「売り手市場が続いてほしい」―20代が希望の党より自民党を支持する理由
Oct. 11, 2017, 06:00 AM
民進党が事実上解党し、小池百合子代表が率いる希望の党が過半数獲得を目指すなど、自民党の大幅議席減の可能性も出てきたが、若者の自民党支持は高止まりしている。
読売新聞社が衆院解散直後の9月28日夕から29日にかけて行った緊急全国世論調査では、衆院比例選での投票先は、50代で自民党と希望の党が各25%で並ぶ中、
18~29歳では自民党が5割強、希望の党は1割と大差がついている(全体では自民党が34%、希望が19%)。
毎日新聞の世論調査でも若者の安倍政権への支持は高い。9月26、27日に行われた全国電話世論調査では、
20代以下(18~29歳)と30代の安倍内閣支持率4割台に対し、40代以上は3割台にとどまる。
(中略)
◆自民党と維新が「リベラル」
国家を運営する上で安定性はもちろん重要だ。
一般的には「保守」だと表現される自民党だが、若者世代からは違った形に見えている。
読売新聞社と早稲田大学現代政治経済研究所が2017年7~8月に共同で行った調査結果によると、
40代以下は自民党と日本維新の会を「リベラル」な政党だと捉えており、共産党や公明党を「保守的」な政党だと捉えている。
対して、50代以上は、従来のように、自民党や日本維新の会を「保守」と捉え、共産党を「リベラル」だと捉えるなど、大きな「断層」が生じている。
国政では自民党が支持を集めているが、同じく「リベラル」政党である日本維新の会も、 多くの若年層が大阪都構想を支持したように、支持が低いわけではない。
その意味で、若者の現状打破の願望は強く、現時点ではその期待を自民党が集めている。
一方、安倍政権に十分満足している若者も多くはない。支持のほとんどが消極的支持であり、対抗馬がないことを嘆く。
「本当は若者や弱者を重視したリベラルな政党に投票したい。けれど日本の野党は現実的な対案を示さず、無意味な揚げ足取りも多い。
二大政党制ができるべきだと思うけど、現状では自民党内で"政権交代"した方が日本にとってはいい」(27歳男性会社員)
情報源が多様化し、実績も容易に数値化されるようになった現代を生きる若者は、思想的に政党を支持してきた高齢世代に比べ、
より現実的に「国民の生活を向上させ、守ってくれる」というイメージを大切にしている。
それを批判するのはたやすいが、「上の世代は一度政権交代して失敗したら戻せばいいと言うけど、私たち20代前半にとってはその数年が大きい」(21歳女子学生)の言葉は重い。
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