16/04/15 17:51:15.53 GkRO5I0gd.net
加藤 朝鮮人について言いますと、まず組織的な暴動、テロリストが政治的な意図を持って何かしたということはなかったということは、司法省の報告の中ではっきりと書かれています。
「一定の計画の下に脈絡ある非行をなしたる事跡を認め難し」。組織的な計画はなかった、その形跡はなかったと認めているわけです。
ただ、その一方で、政府にとっては、悪い朝鮮人もいたというキャンペーンを行う必要がありました。
というのは、これほどの虐殺が行われたということが、日本の朝鮮支配を動揺させる可能性があったからです。朝鮮人の怒りが湧き上がるおそれがあった。
そこで、司法省は、いろんな流言を集めて、朝鮮人の一般的な刑事犯罪を40数件くらい並べたリストを、10月20日の朝鮮人問題の報道解禁にあわせて発表しているんですね。
その中には強盗とか放火といった恐ろしいものも入っているけれど、その多くは、被疑者不祥で、場合によっては被害者まで氏名不詳といういい加減なものです。
たとえば「氏名不詳の朝鮮人が氏名不詳の居酒屋女風の婦人を強姦す」とかね。こうなっちゃうと、何のことやらです。ただの流言をまとめたものにすぎないわけです。
実際には、朝鮮人で犯罪によって起訴された人は12人しかいません。そのうちのほとんどは窃盗で、あとは工事現場のトロッコで寝ていたところを自警団に捕まって、そこにダイナマイトが転がっていたなどのケースです。
当時の工事現場にはおおかたダイナマイトがありましたし、爆発物不法所持の罪で起訴されただけです。裁判の判決も、誰かに害を与える意図はなかったという結果になっています。
また、このリストの中には「朝鮮人が放火した」というものもあります。しかし、その火自体も広がらず、すぐ消し止められたとあります。
ほとんどは氏名不詳。もちろん捕まっていません。
それと別に、警視庁の記録には、東京で25件の放火があったけど、朝鮮人が放火の疑いで捕まったのは2件で、いずれも軽微な未遂であったとあります。
戦後まもなく、吉河光貞という検事がまとめた『関東大震災の治安回顧』には、
「震災直後司法警察官の捜査が一時この種鮮人犯罪の検挙に傾注された観あるにかかわらず、
被疑事件として同検事局に送致された放火、殺人などの重大犯罪すら、その大部分が犯罪の嫌疑なきものとして不起訴処分に付されるがごとき状態であったことは注目に値する」
という遠まわしな言い方で、この司法省のリストに疑問を示しています。
震災時、相当な数の朝鮮人が警察で取り調べられたのに、実際に犯罪を行なっている朝鮮人はほとんど見つからなかったじゃないかというわけです。