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「満州事変発生以後特に三国同盟前後より観念右翼の跋扈ははなはだしかった。
彼らの多くは口に天下国家を論ずるも、概ね時の権勢に阿付迎合してその衣食の資を稼ぐを常とする。
故に一定の職を有せずして、自ら浪人と称する彼らの私生活は意外に豪奢である。
そのあるものは常に羽二重の五つ紋の羽織を纏って白昼堂々と大道を闊歩する。
口を開けば国家の安危を語り、意に充たざるものあるときは脅喝と殺人をもあえて辞せぬ」
「(中略)口を開けば天下国家を論じ、定まれる職なくして巨万を蓄え得るとすれば、かつて何人かが「乞食と右翼商売 は三日すれば止められぬ」と皮肉った言葉は、けだし適評と言わねばならぬ」
―田中隆吉「敗因を衝く」より抜粋