21/06/29 10:45:30.65 PnOQmhPE.net
アウトドア用の強力な蚊取り線香の香りが広がる。これを焚いておけばヒグマも近寄ってこないでしょ?と自分を勇気づける。
森に入るときにはあらゆることに気を配り用心に怠りのない星野よしおは爆竹だって用意しているのだ。
アウトドアど素人が、憧れの星野よしおの真似をして安易に森に入ることは危険だろう。
水筒の熱燗が空になるころ、森は漆黒の闇に包まれ川の流れる音だけが響いている。
酔って何かとんでもないことをしでかしてしまう前に寝てしまえ。眠っている間は安全だろう。
星野よしおは酔って尚、自分自身の行動の先を読み、細心の注意を払う男なのだ。
翌朝、まだ暗いうちから鳥たちは囀り、その声で星野よしおは目を覚ます。
川沿いの高い木の枝先でオオルリが美しい声で鳴いている。
「さあ、釣るぞ!」と意気込んでテントを出る星野よしおが今日は何をしでかしてくれるのか、
興味は尽きないが、このお話の続きはまたの機会に。