19/07/20 23:40:34.84 .net
>>223
ただ、星の願う奇跡というのは、人間界にものすごい迷惑をもたらす。
なので、まるでウルトラマンが「ハヤタ隊員、私は命を2つ持って来た」と言うように、この村に住む一族に超能力が与えられて、
せめて人間が、そこから逃げるようなチャンスを与えてくれたのかもわかりません。
「星と星とのもう一度出会いたいという思いは、確かに1200年に一度、叶うんだけど。
その度ごとに、地球人類にはエラい迷惑が掛かる」と。これ、この太陽系というスケールだけで見ると、そういう話なんですけど。
ところが、太陽系自体も、ペテレルギウス座だったかな? その辺りを中心とした巨大な円周軌道を回っています。
そして、この円周軌道自体も、巨大な銀河平面に対して回転しています。
銀河を真上から見ると、渦巻き状になっていて、地球はその第3渦状腕だったかな?
中心から3.5光年くらい離れたところで、1周辺り10億年くらいの時間を掛けて回転しています。
なので、太陽の回転というのは、銀河平面上で見ると、このような渦巻状になっているわけですね。
(銀河の中心に対して、受話器のコードのような軌跡を描きながら回る図を描く)
【画像】太陽の軌道 URLリンク(epbot.site)
それに対するティアマト彗星の軌道は、この渦巻状に移動する太陽系に出会うために、このようになっているわけです。
(太陽系の軌道に絡まるように飛ぶ、ティアマト彗星の軌道図を描く)
【画像】彗星の軌道 URLリンク(epbot.site)
こんなふうに、かなり複雑なものになっていると思われます。
これが、お話全体のテーマ、「結ぶ」なんですよ。この中で、奇跡が起こったり、何かをしたりする。
人の縁そのもの指す言葉である「結ぶ」とか「結う」。それと対応するように、映画の中には糸を撚る、
紐を組むシーンが出てくるんですけど。それと共に、銀河平面で見た太陽系の軌道と、
それに絡み合うように進んでいるティアマト彗星の軌道という全体が、大きい1つの糸を作っているんです。
つまり、そんな中で、1200年に一度だけ出会える彗星が、離れ離れになったもう1つの片割れに
「もう一度会いたい」と思っているからこそ、起こるドラマなんです。
さらにその中で、一度別れた、もう二度と会えない相手に会いたいと思う人間が、
心の入れ替わりみたいな奇跡を起こして、それが代々受け継がれて行く。
そんなふうに、物語全体が「結ぶ」とか「結う」、糸から紐が組まれていくような構造で出来てるんですね。