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【サロン5人だけ】岡田斗司夫677【人数非公開】 - 暇つぶし2ch51:おたく、名無しさん?
19/06/13 14:00:58.94 .net
>>50
 映画の評判も悪いですし、あんまり客も入らない。まあ、あんまり客も入らないといっても、
当時「怪獣映画」と言ったらなんでも客が来た時代なので、映画全体で見れば、そこそこ当たってはいるんですけどね。
 『三大怪獣~』というのは、世紀の悪役“キングギドラ”が出てきて、ゴジラが正義側についたという作品です。
 この『三大怪獣地球最大の決戦』こそが、さっきからのローマの例えで言うと
「ローマが共和制から帝政に移行することになったカエサル登場」のような作品です。
ここがもう、ターニングポイントだったんですよ。
 「“怖い怪獣”でなければいけなかったはずのゴジラを、もう正義の側にしちゃおう!」というのは、
「それまで共和制だったローマを、独裁者カエサルを中心とした皇帝制度にしちゃおう!」というのと同じことなんです。
 それまでの共和制ローマにしてみたら「何だ、それは?」ということなんですけども。
やってみたら、案外、それがローマを長続きさせることになった。
 それと同じく、この「ゴジラを正義の味方にしちゃう」っていうのは、やってはいけない一手、
大人向けの怪獣映画という立場を完全に放棄することになったんですけども、
その代りに、怪獣ブームをより強く燃やすことになりました。
 まあ、本来はやってはいけないんだけど、これが当たっちゃったということなんですね。
 この1964年というのは、皆さんもご存知の通り、前の東京オリンピックがあった年で、都市部からは田畑が失われて、
田んぼがどんどんなくなって、ビルがニョキニョキ建ち並ぶという、日本が近代国家に改造された年なんですけども。
 「そんな近代国家の象徴であるビルを怪獣が破壊する」という、怪獣映画のブームがやってきたのもこの年です。
 1964年というのは、本当に不思議な1年でした。
 この1964年について「オリンピック以外に何があったのか?」というのを研究するだけで、
たぶん、絶対面白いノンフィクションになると思うので、誰か書いてください。
 ちなみに、この怪獣ブームというのは、日本の高度経済成長時代とピッタリ符合します。
 高度経済成長期というのは、ウィキペディアによると「1954年12月の鳩山内閣から1973年11月までの第2次田中角栄内閣」と言われてるんですね。
もう本当に、不思議なことに、この中に綺麗に入るんですよ。
 それくらい、高度経済成長と怪獣ブームというのは結びついています。
・・・
 1964年、オリンピックの年の話をさっきしました。
 その次の年である1965年、ついに東宝以外の、大映という文芸映画の老舗の会社までもが、怪獣映画に進出します。
 それが『大怪獣ガメラ』です。
 この『大怪獣ガメラ』、モノクロで、しかも、怪獣1匹しか出てこない映画です。
 なぜ、この時代の怪獣映画なのに、1匹しか出ないしモノクロなのかというと、実は期待されてない映画だったんですね。


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