18/08/21 11:31:33.96 .net
>>595
こういった部分を、もうちょっと見てあげた方がいいと思うんですよ。
宮崎駿は、別に手を抜きたいから、あそこに出てくる小姓たちを同じ顔にしたんじゃないんですよ。
「ここには何かあるよ? 気がつくだろ? 女って怖いからな」というふうに描いてるわけですね。
・・・
そして、最後に出てくる魔法使いはソフィーです。
僕、この『ハウルの動く城』について、「ソフィーは魔女だ」ということを言う人があまりにも少ないので、
ビックリしてるんですけど。
ソフィーが魔女だということを、宮崎駿は、ちゃんと絵で描いているんですよ。
(パネルを見せる)
URLリンク(livedoor.blogimg.jp)
これは、ラストシーンです。
ソフィーは、最初に外出するシーンから、外に出るときには必ず麦わら帽子を被っているんですけど。
その麦わら帽子には“赤いリボン”が付いているんですね。赤いリボンと赤い肩掛けを、ずーっと持っています。
これは「お婆ちゃんの姿になっても、自分は女の子だ」という印として持ってるんですけど。
このラストシーンでだけ、帽子に付いているのが急に“黒いリボン”になってるんですよね。
そして、この黒のリボンというのは、『魔女の宅急便』の頃から、完全に魔女のシンボルなんですよ。
つまり、宮崎さんとしては「ここで黒いリボンを見せたんだから、ソフィーは魔女だってことなんて、
みなさんにも言わなくてもわかるでしょ?」という、メッセージを残してくれているということなんですね。
一応、これで物語の中に登場する魔法使いは全て紹介しました。
ソフィーを入れて全部で9種類いると考えておいてください。
「知らんがな」(コメント)
「わかりませんでした。」(コメント)
そうなんですよ。その通りなんです。宮崎駿の作品は一筋縄ではいかないんです(笑)。
だから、言われるような“ご都合主義”なんか描かない。そういうところが、また面白いところなんです。
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この記事は『岡田斗司夫ニコ生ゼミ』8月12日分(#243)から一部抜粋してお届けしました。