18/08/21 11:30:04.52 .net
>>593
ということは、「誰が彼をカカシに変えたのか?」というのも明らかですよね。
隣の国に対して攻撃を仕掛けたのは、もちろんハウルたちが住む国であり、
そして、それはおそらくサリマン先生です。
これについては、もうちょっと後で説明します。
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4番目の魔法使いは“マルクル”。ハウルたちと一緒に暮らしている小さな男の子ですね。
これに関しては、そんなに深いツッコみはありません。
ただ、このマルクル、“魔法使いの弟子”なんですけども。
『ハウルの動く城』って、全般的に、ディズニーの『ファンタジア』に
軽く喧嘩を売ってるところがあるんですよね(笑)。
特に、幼い頃のハウルの近くに星が降ってくるあたりの描写というのは、まんま『ファンタジア』なんですよ。
『ファンタジア』の中に、水の精みたいなのが飛んでいくシーンがあるんですけど、
それに対して「俺の方がもっとすごいぞ!」と言わんばかりに作っているんです。
『ハウル』の公開時期からして、宮崎駿が喧嘩を売った対象というのは2つあるんですよ。
その1つ目は『ファンタジア』。そして、もう1つは『ハリー・ポッター』なんですよね。
『ファンタジア』という古典的な魔法アニメっていうのに対して、「違うだろ! こうだろ!」
っていう正解を叩きつけるのと同時に、『ハリー・ポッター』に出てくる都合のいい魔法描写に対して、
「違うだろ! 魔法っていうのはこうだろ! 魔法戦闘というのはこうだろ!」という喧嘩の売り方が、
なかなかカッコいいんですよね。
そんな中で出てくるマルクルというのも、「魔法使いの弟子っていうのは、こんな感じだ!」
というような“遊び”として登場させているところがあります。
宮崎さんは、コンテ切っている時に「マルクルとカルシファーと犬を出した! もうこの3つで子供人気は掴んだ!」
って言ったそうなんですけど。マルクルは、そういうマスコット的な役割が与えられています。
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5番目は“三下の飛行怪物”ですね。
これは、中盤に出てくる、ハウルと空中で戦うシルクハットを被った怪物みたいなヤツです。
こいつらを指して、ハウルは「三下の同業者が現れた。」というふうにカルシファーに言うと、
「あいつら、もう人間に戻れないな」と言います。
「同業者」ということは、おそらくもともとはハウルと同じくサリマンさんに招集された魔法使いなんでしょう。
そんな魔法使いたちが、もう人間に戻れないくらいの変身をさせられているという設定です。
フランスとドイツの国境近くにある、50年とか30年ごとに国境が変わって、
フランス領になったりドイツ領になったりする、コルマールとかストラスブール辺りの
“アルザス地方”という地域があるんですけど。
たぶん、『ハウルの動く城』って、あの辺りを舞台にしてるんですね。
アニメの中では、愛国心を煽るポスター類とかがドイツ語。ハウルの家や街の看板は英語。
なので、ハウルたちを支配してる国はドイツ語圏で、もともとは英語文化圏だったと、僕は考えています。
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