17/11/14 10:28:35.70 .net
>>227
あとは、本当はリドリー・スコット監督の作品ではないはずなのに、
“リドリー・スコット作品のレプリカント(複製品)”になってしまっている
という残念さも、僕にはあったので、それについても語りたいと思います。
ただし、こうは言っても、スピルバーグの『A.I.』も、
『ブレードランナー』の影響を強く受けてるんだよね。
『ブレードランナー』のラストで、レプリカントのロイ・バッティが
「あとは消えるだけだ」というセリフを言うんだけど。『A.I.』でも、
ジゴロのジョーっていう、最後まで主人公のデヴィッドと一緒に行動する、
女の人を喜ばせる男型のセックスロボットが「僕は生きた。僕は消える」
っていう台詞を言って消えていくんだ。
あの台詞は、やっぱり、『ブレードランナー』の
ロイ・バッティから持ってきたものだと思うんだよね。
だから、やっぱり「あれはこれのパクリだ」というよりは、
「相互に引用し合って、すごい意識している」というふうに強く感じたな。
・・・
なんで、途中で寝ちゃうくらい、僕のこの映画に対する評価が高くないのかというと、
確かに映像はすごく綺麗なんだけども、
「基本的に、やろうとしていることがキューブリック映画だから」
なんだよ。
逆に言えば「これはキューブリック映画だ」と思って見たら、
サービス満点でメチャクチャ台詞の多いキューブリック映画ではあるんだよね。
これは『ブレードランナー2049』の楽しみ方の1つなんだけど。
ただ、キューブリック映画として見た場合でも、ちょっと“画が弱い”。
もちろん、映し出される映像は全般的にカッコいいんだよ?
例えば、一番最初、太陽光パネルがガーッと無数に並んでいるロサンゼルスの郊外の上を
スピナーがシューッと飛んでいくシーンなんか、カッコいいはカッコいいんだけど。
でも、「キューブリックだったら、こうは撮らないだろう」って思っちゃうんだ。
まあ、こんなこと言ってもしょうがないんだろうけど。そういう弱さがあるんだよね。
・・・