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「石の色や形が違うのはなぜ?」科学者の原点は鹿児島 ノーベル賞の赤崎さん [鹿児島県]
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今年のノーベル物理学賞に決まった名城大終身教授の赤崎勇さん(85)は
鹿児島県知覧町(現南九州市)で生まれ、物心がついたころ鹿児島市に移った。
大学に進学するまで過ごした鹿児島は、科学者としての素養が育まれた土地と言っても過言ではない。
20世紀中は実現困難と考えられた研究。「どんどんやめていく人もいたが、
私はやりたいことをやってきた。それだけです」。赤崎さんは7日の記者会見でこう語った。
父親の「好きなことをやればいい」という教えが世紀の発明に結実した。
好奇心が人一倍強く、父親がくれた標本がきっかけで鉱物に興味を持った。
石によって色や形が違うのを不思議に思い、毎晩標本を眺めたそうだ。
この違いは、石の性質や結晶の成長速度によって生じる。青色LEDの開発も、窒化ガリウムの結晶が鍵となった。
鹿児島には、年上の子が下の子に勉強や礼儀作法を教える伝統の「郷中(ごじゅう)教育」がある。
旧制中学時代はその教育方針に従って異年齢の仲間と一緒に心身を鍛えた。
小学校の担任には、よく「カンツケ」と激励された。
鹿児島弁で「かみつけ」、すなわち「最後まであきらめるな」という意味。
青色LED開発を成し遂げられたのは、鹿児島の人々が受け継いできた精神が支えになったに違いない。
35歳の時に青色LEDの研究を本格的に始め、青い光を初めて灯(とも)したのは60歳の時だった。
遅咲きの研究者である。昨年5月のインタビューで、赤崎さんは「コツコツやって結果を出す人もいる。
みんなが結果を早く出す必要はない」と言った。
「どんなに研究しても、分からないことはなくならない。研究は終わらない」とも。
85歳となった現在も、少年時代の好奇心は衰えていないのだろう。
幼少期、桜島を眺めるのが好きだった。故郷から遠く離れた自宅で部屋ごとに桜島の写真や絵を飾っているという。
「心の中には常に鹿児島がある」という赤崎さん。自身の偉大な研究業績よりも、故郷について熱く語る姿が印象的だった。