17/02/02 23:40:56.25 zo2xLeN/.net
「ゆぐどらしあ…?」
ここはどこだろう? それにしてもどうやってここまで辿りついたのか。
少しだけあった食料も尽き、あたしはもう腹ぺこだ。
冒険者ギルドからは騙されて変な女に殺されかけるわで、命からがら逃げてきたというのに。
運もよく、どうやらここは話が分かりそうな人たちが揃っているらしい。
どこかの学校? 教団とは違う、研究施設のようだ。
「ねえ、ちょっとそこの方、このあたりに食料の配給は…」
「うわっ!」
学生らしい少年に驚かれ、逃げられた。
下手に体格が良いから、あたしはどうしても避けられることが多いんだ。
そうこうしている間に、どこかの建物に入った。
周りもあたしもローブに杖の姿だから不思議じゃない。開放的な場所みたいだ。
>「襲撃の編成等の情報は入っておるのか?」
「質より量のコモンクラスの集団らしい」
「コモンクラスの冒険者など束になって来ようとも我々の敵ではあるまい。率いている者が何者かは分かるか?」
「それが……適当に臨時で雇われたフンドシ一丁とゴスロリの二人組のモグリの冒険者だと……」
「……。ギルド員ですらないと。ソルタレクの冒険者ギルドは一体何を考えておるのだ……?」
「仕方があるまい、ジャン殿、ラテ殿、付き合ってくれるか?」
「ひっ! ソルタレク、ギルドぉ……」
うわぁ。つい嫌ぁな単語に反応してしまった。
中にいた研究者らしいエルフと、その助手らしい少年、
他に冒険者らしい大男と人間の女が一斉に振り向いた。
「あっ、いやいや、怪しい者ではないんですぅ、その、食事を少々恵んでもらえれば。
いや本当に、お腹が空いて死にそうなんです。お金もないし。…何でもしますから!
名前はパト、パトリーヌ。とりあえず。ところで冒険者ギルドの人達ではないですよ…ね?」
と、言いながらいつでも逃げられるようにあたしは一歩後ずさった。
【よろしくお願いします。即参加でも、もし都合が悪ければ飛ばしちゃってもいいです。】