【シェア】対テロを舞台に創作するスレat MITEMITE【シェア】対テロを舞台に創作するスレ - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト62:創る名無しに見る名無し 12/02/02 07:16:23.95 yEe9gIMl.net 「ほんとうに大丈夫なのかよ、ヒロ」 人気のない金郎邸の、高さ2メートル格子状の閉ざされた門の前、キョウがヒロの背中に言った。 門の脇、更に高い格子の向こうから、監視カメラが二人を睨みつけている。 「大丈夫さ。ミユキがリビングに目を集めてくれている。外に見張りは置いてない」 ヒロは応える。ピーコートのポケットの中で、握りしめたPPKのグリップが手袋ごしにも熱かった。 「カホ……」 今は遥か遠い女の名を呟いて、ヒロは門の格子の上辺、槍状の縦棒に渡された横軸を革手袋で握った。 迷うことなく体を持ち上げ、門を乗り越え、掃き清められた真っ白な砂利道に飛び降り、まっすぐに邸に歩き出す。 「おいヒロ」 キョウは慌てて門を乗り越え、ヒロの後を追った。 『ゆり、望まれざるお客さんが二人、入って行ったよ。警戒』 眼鏡の弦から骨振動で松風の声がかすかに響く。 「了解」 ゆりは喉の奥で応えた。黒のチョーカーが拾って外の車で待機している松風に伝える。 「ン?何か言っタ?」 ゆりの隣を歩き邸の中を案内している金郎がゆりを見て言った。 「ううん、なんかすごいなあってうなっちゃっただけ。この絵、レプリカじゃないんでしょう?」 「わかるノ?マア、安物なんだけどネ。オヤヂが好きなんだっテサ」 「でも……さっきの……なんていうか……」 ゆりは廊下を歩きながら言い、金郎を見やり、廊下に目を落とす。 少し頬が熱かった。思いに松風が浮かんでいた。 「?あア、大リビングのsexパーティかイ?とキドきアアいうこトがあるんダ。 おとコとオンながタクさン集まルとネ。だいたイミユキが始めるンダ」 「ちょっとどきどきしてる……」 シンプルな白ブラウスの胸に左掌を当てて、ゆり。 「ボクガ静めテアゲル」 金郎が肩を抱いた。ゆりの体がびくりと反応する。目が潤む感覚。 金郎の顔が近かった。その肩越しに廊下の門から現れた少年。足音は絨毯が吸収している。 『そいつらだ』 カメラになっている眼鏡のレンズで確認した松風の声。 金郎はゆりしか見ていない。ゆりの眼が動いても気にしていない。 目を開けたまま、ゆりに唇を寄せる。 金郎の背後の少年が、手にしたワルサーPPKのサプレッサーの銃口を上げる。 角からもう一人、少年が現れる。 「ちょ……」 金郎を押しやる。押し殺したような、低く小さな銃声二つ。 ゆりを避けるように、金郎の体が廊下に突っ伏す。 「ヒロ!」 後から現れた少年が小さく叫ぶ。 ヒロと呼ばれたPPKの少年は、ゆりなど居ないかのように金郎を見下ろし 更に二発撃ち込んだ。背中と後頭部。 『任せる』 松風。倒すか、見逃すか。面倒はひとつは減った。金郎の父はどう出るか。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch