武器SS総合スレ at MITEMITE
武器SS総合スレ - 暇つぶし2ch66:1/3 ◆ea7yQ8aPFFUd
10/11/10 00:12:05 l33T3N2C.net
念のため、トリいれて投下させていただきます。

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男はただただ困惑していた。
そして、後悔していた。

数時間前の自分の行いに・・・そして、自分の言動に・・・。

都内にある巨大スタジアム。
ここで、今日は世界最強の武術を決める格闘技大会が開催されようとしていた。
ある者はヨーロッパから、またある者は中国の奥地から、
さらには南米の秘境から『己の信じてきた武器こそ最強』という鋼の信念を持った戦士たちが九段下に集まっていた。

無論、その中に『男』の姿もいた。
・・・だが、彼の心には鋼の信念以上に心を渦巻くものがあった。

「・・・青龍刀・・・無くしちゃった・・・。」

男は思い出していた。
確か、笹塚まで袋に収めた『青龍刀』を手に持ちながら席に座っていたのは覚えている。
しかし、新宿でおばあさんが乗ってきたので席を譲り、出口近くで門番のように立つことに。
すると突然、自身に睡魔が襲いかかり、席のフレームの寄りかかりながら睡眠、そしてそのまま馬喰横山へ。
「・・・で・・・ドタバタしながら反対方向の電車に飛び乗って・・・九段下の駅を降りて・・・
 スタジアムまで来て・・・。」
うわ言のようにこれまでの行動を復唱する男。
だが、どこで自身の武器である『青龍刀』をどの場面で失くしたのか、まったくと言っていいほど思い出せなかった。
冷や汗をかきながら、スタジアムの入り口付近をうろうろする男。
とりあえず鉄道会社の電話番号を調べ、「青龍刀が忘れ物として届いてないか?」と質問。
「・・・青龍刀ですか?・・・えぇっと、失くした時間帯から見て・・・もう終点まで行ってると思いますので、
 こちらから確認してみますね。あと、結構目立つ物なので、もしかしたら他の方が忘れ物として届け出てる可能性もありますね・・・
 じゃあ、そちらの方もチェックしてみますよ。」
対応してくれた職員の親切な答えに落ち着きを取り戻す男。
とりあえず、青龍刀の所在が判れば!・・・と願うのだったが、10分後に返ってきた返事はどれもNOであった。
携帯を耳にあてたまま、再びパニックと化する男。
「どうしよう・・・どうしよう・・・。」
男の口からささやかれ続ける言葉。
男はどうすることも出来ず、ただただ携帯電話を耳にあてたままフラフラとしていた。

そんな時、突然、男の耳にひとりの女性の声が飛び込む。


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