08/07/06 01:40:58 0VWuvxz5.net
実際、我々と一緒に稽古をしている子供ですら、
いや、子供だからこそ、人が背後から突こうと思った瞬間、
それを察知してぱっと振り向く。
それくらいだから、剣道の選手権試合を見ても「遅い」と彼らは言う。
選士がいままさに打ち込もうというし年賀すでに発動しているにもかかわらず、
その身体が動き始めていないところが見えている。
実際の動きそのものはたしかに速い。だがしかし、遅いのだ。
それを子供が指摘している。
同じ次元で稽古をしていれば、子供でもこのような見えないものを察知する能力など、
周囲の環境からそれこそ自然に養われるものである。
だが、見えたというだけでは、先生格の選士の方々と稽古にならないことは明白だ。
これは大人でも同様である。
見えるというだけで稽古の実績が伴わないのだから、
優劣強弱をそこでいきなり競うことなど到底できない。
『消える動きを求めて』P26