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2016年8月24日(水)放送 奨学金破産の衝撃Ⅱ ~“中退続出”の危機~
URLリンク(www.nhk.or.jp)
奨学金破産の衝撃Ⅱ “中退続出”の危機
ゲスト 尾木直樹さん(教育評論家・法政大学教授)
ゲスト 小林雅之さん(東京大学教育研究センター教授)
尾木さん:これは、ひどいですね。
本当にこれ、日本なのかなという気がします。
僕も、毎日のように学生と接してる立場なんですけれども、それでも、こんなにひどいのかなって、改めて、怒りになってきますね。
とにかく国立大学の学生で、ホームレス状況に1年間もなっていたとか、2万円の家賃の所で、脚立の上で料理してるんでしょう、1食100円で抑えて。
これもおかしいし、それから女子学生だって、3つもアルバイトをやってるわけでしょ。
児童養護施設から入ってくるっていうのは、進学率も低いんですけれども、相当勉強したと思うんですよ。
その子の将来が保証されない。
それから中退した、VTRの最後に出てきた方、将来の希望が全然持てないっていうか、今苦労していても、未来が見えるならいいんですけれども。
これは、だめだと思います、どう考えても。
小林さんは、前回のご出演後、学生の中退に関する全国調査をまとめられたということだが、それ以降、新たに分かってきたことは?
小林さん:文部科学省の調査では、経済的な理由で中退した人は、大学に対する調査で2割程度だったんですけど、今までは。
ただ、私たちの調査では、中退というのは1つの原因だけではなくて、経済も、アルバイトをし過ぎとか、経済的に苦しいからアルバイトをするとか、
そういう複合的なものですので、そういうものを考えると、もっと多いんじゃないかということで調べますと、やっぱり3割程度で、非常に多いということが分かってきました。
もう1つは、先ほども出ましたけれど、中退した人は、その後が非常に厳しい状況になってるということも分かってきました。
(中退であることが、ますます就職を不利にしている 結果、年収200万円以下の仕事にしかなかなか就けなくて、奨学金破産の予備軍にならざるを得ないという?)
奨学金を返済できないということにつながってしまうわけですね。
奨学金破産の背景には、学生を取り巻く、本当に厳しい環境があるんです。
こちらをご覧いただきたいんですが、大学の授業料というのは、右肩上がりに上がっている一方で、1日当たりの生活費というのを見ますと、実はおよそ3分の1にまで減っているんです。
これは、親の年収そのものが減っているので、仕送りも減らさざるを得ないという状況なんです。
学生時代のアルバイトは、かつて社会勉強だという時代もあったが、今の学生にとっては、生きるためのアルバイトになっている?
尾木さん:生活費を稼ぐためであって、学費ではないんですよね。
だから、僕もよくこんなお話をするんですけれども、なかなか年配の方が分かってくれないんですよ。
ひどい人は、どうせ奨学金を遊びに使っちゃってるんだろうとかおっしゃるんですけど、今は全然違うんです。
今、文科省の指導もあって、法政大学でもそうですけれども、年間前期、15回の授業回数というのは、休日であっても、本当に休みの日でも授業をやるんです。
そして、レポート提出だとか、出席の管理というのは徹底していますから。
コンピューターで管理してやる大学もありますし、だから、そういうので言えば、かつてのお父さん世代とは、もう別世界になっていると思っていいんです。
それから今、パソコンとか、スマートフォンとか、全部休講の連絡とか、いろんなのはスマホで見ていますから、学生たちは。
パソコンで全部入力して、レポート提出でしょ。
データ提出なんてのもありますからね。
(パソコンやスマートフォンがないと勉強できない?)
できないんですよ。
(その分お金もかかると?)
お金もかかるし、それから維持費もかかるし。
だから、大変だと思います、そういう点では。
奨学金については、国も貸すのではなく、給付型の奨学金を検討し始めています。
ただ、もうすでに多くの学生が困っている中で、何とか学生を支援しようという取り組み、模索も始まっています。