24/08/04 22:01:26.74 Nz0c82O+.net
なぜ工場で熱中症が起こるのか
工場で熱中症が起こってしまう理由は、工場内特有の環境や行動が熱中症が発生する条件と重なってしまうからです。
具体的にはどのような環境、行動があるのでしょうか。
環境によるもの
工場内は窓が少ないため風通しが悪く、気温や湿度が高くなりやすい環境です。さらに屋根や機械類から発せられる放射熱が工場内の気温を上昇させ、熱中症の原因となります。
放射熱とは、太陽光や機械類から発生した電磁波による熱のことを指します。多くの工場で使用されている金属製の屋根は太陽光によって熱くなり、加えて熱が内側に伝わりやすいため工場内の気温上昇の原因となるのです。
工場で使用される機械類から発生される熱でも、工場内は暑くなります。火や熱湯を扱う食品工場やクリーニング工場では、さらに室温が高くなりやすいです。
行動によるもの
工場の業務では、重い素材の運搬や組立作業など、体を使う作業も多いでしょう。暑くなりやすい工場内の環境下での体を使った労働は、体温上昇を伴います。それに体調不良が加わることで体温調節が機能しなくなり、熱中症が発生する原因となるのです。
前述したような放射熱を発生する機械の近くで従業員が作業を行う場合は、体温が上昇しやすいため注意が必要です。
熱中症による死亡者も出ている
前述したとおり、工場内は熱中症のリスクが高い環境です。実際に厚生労働省が行った調査でも、建設業に次いで、工場での作業が多い製造業で、熱中症にかかった人が多くいるとの報告がされています。
熱中症とみられる症状がでるだけではなく、亡くなる人もいます。
安全配慮義務とは
安全配慮義務は、従業員が安全かつ健康に労働できるようにするため、企業が負う義務のことです。
2008年に施行された労働契約法第5条によって明文化されています。
施行時は、労災によるケガなどで安全配慮義務違反が問題になっていました。
近年では、セクハラやパワハラによる安全配慮義務違反の有無が問題になっています。
労働基準法施行規則第35条で、労災の対象となる疾病が定められています。
熱中症もそのなかに規定されています。