09/04/19 04:00:35 t/QpUNya.net
主人公は天使。
地上の不幸な人間を救うことが仕事。
不幸な人間を救うことで人々は神に感謝し、信仰するようになる。
神への貢ぎ物が天界の収入源なのだ。
主人公は神様の命により、地上に降り立ち不幸な人間を救う。
しかし誰かを救うことは、同時に別の誰かを不幸にすることでもある。
何度も人を救うにつれ主人公はそのことに思い悩むようになる。
やがて己の行いへの不信感により、主人公は神様の命に逆らってしまう。
神様の怒りを買った主人公は、罰として地獄に落とされ堕天使になってしまう。
堕天使になった主人公は冥王の傘下に入り、今度は人間を不幸にする仕事を請け負うようになる。
非道なやり方で私腹を肥やした者に罰を与える仕事だ。
罰を与えられた者は地獄に落ち、そこで永遠に奴隷として働かされるのだ。
悪人を裁く仕事。初めのうちは乗り気だった主人公だったが、結局は天使の仕事と同じ。
誰かを幸せにするには誰かを不幸にしなければならないのだ。
主人公は天界も冥界も受け入れられず、全てのしがらみから逃れるように地上に降りる。
無断で地上に降りることは、天界・冥界両方の規約に反する重罪。
双方の陣営から主人公に向けて刺客が放たれる。
逃亡を重ね疲労もつもり、ついには倒れてしまう。
そんな主人公を救ったのは、見るからに貧しい身なりをした少年だった。
主人公の肩に生える黒と白の羽が珍しかったそうだ。
だが、それ以上に主人公の辛そうな顔が彼の心を動かしたのだ。
それから主人公と少年の家族との生活が始まる。
それは主人公にとって今まで味わったことのない安らぎの一時だった。
続く・・・