なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart20at EVA
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart20 - 暇つぶし2ch2:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 00:00:35.61 .net
以前に、「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」スレが乱立し、
そこの旧スレ主が長文で必死に「エヴァが大人に楽しまれてない」という主張(と自称した妄想?)
を展開してました
しかし、議論が進むうちに、
・ネット限定の見識に依存した(旧スレ主の)狭隘な世界観、見識が露呈しただけの作文でしかない
・社会現象アニメであるエヴァと、ヲタ限定マーケットの深夜アニメの市場規模の違いという現実が見えてない
・幼稚な大人が深夜アニメに移っているので、深夜アニメが騒がれてるように見えるだけでは?
などの指摘により、旧スレ主の主張は次々に破綻、エヴァ板住人に完全論破された10スレ目を最後に、
新スレも立たなくなってしまいました
「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」という旧スレ主の認識そのものが誤認でしかなかったと判断され、
議論じたいに意義が無くなってしまったのです
そこで、事実上の後継スレとなる当スレでは、
「なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか」
という、より現実に即した視点からの議題を提示して、皆さんとの議論を深めたいと思います
それでは、どうぞ!

3:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 00:01:08.62 .net
今となって読み返すと笑い話でしかありませんが・・・
「なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのか」スレの発端となった
旧スレ主の主張(と自称した妄想?)がこちら
エヴァの人気が下落してる?現象についての初代1の愚痴つーか考察
「庵野さん気持ちの良いエヴァ作ってくださいよ」
スレリンク(eva板:2-5番)
前スレは>>4-7

4:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 00:01:59.11 .net
【過去スレ】
なぜ最近の大人はエヴァを楽しめなくなったのか?
スレリンク(eva板)
なぜ最近の大人はエヴァを楽しめなくなったのか?part2
スレリンク(eva板)
なぜ最近の大人はエヴァを楽しめなくなったのか?part3
スレリンク(eva板)
なぜ最近の大人はエヴァを楽しめなくなったのか?part4
スレリンク(eva板)
なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのかpart5
スレリンク(eva板)
なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのかpart6
スレリンク(eva板)
なぜ最近の大人はエヴァを楽しめなくなったのか?(実質7)
スレリンク(pachik板)
なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのかpart7(実質8)
スレリンク(eva板)
なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのかpart9
スレリンク(eva板)
なぜエヴァを楽しめなくなった大人が増えたのかpart10
スレリンク(eva板)

5:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 00:03:11.45 .net
【過去スレ】
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part1
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part2
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part3
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part4
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part5
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part6
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part7
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part8
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part9
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part10
スレリンク(eva板)

6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 00:03:51.77 .net
【過去スレ】
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのか part11
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart12
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart13
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart14
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart15
URLリンク(mao.2ch.net)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart16
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart17
スレリンク(eva板)
なぜエヴァは成熟した大人にも楽しまれるのかpart18
スレリンク(eva板)

7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/02 13:57:33.94 RlG+sXBQ.net
【衝撃】エヴァ劇場版:||の内容は「鋼鉄のガールフレンド」と同内容と判明。マナの乳首がまた見れる!
スレリンク(news板)

8:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 17:52:28.62 .net
コハル「~♪。真吾、お鉢はまだー?」
真吾(サシペレレ)「はいはい、これでいいかな。ママ」
コハル「やーだー、植木鉢持ってきてどうすんのよ。料理を盛り付けるお鉢。
ほらー。お正月に使ったじゃない」
真吾(サシペレレ)「そ、そうだっけ。は、はははははは」

9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 18:05:56.05 .net
真吾(サシペレレ)「パパ、空の桶お隣で借りてきましたけど」
茂「え、そんなもんで私の得意な演歌は歌えんだろうが。
私が借りてきてくれといったのはカラオケだよ。カラオケ~」
真吾(サシペレレ)「だから空の桶」
コハル「お父さん、真吾ったらきっとあなたを喜ばせようとしてふざけてんのよ」
茂「ああ、そうか。空の桶、カラオケか。はは、こいつはいいや。ははははは」
コハル「はははははは」
真吾(サシペレレ)「ははははははは、ははは。あ」
エツ子「あら、お兄ちゃんどこ行ってたの?心配してみんなで探したのよ」
真吾(サシペレレ)「(まずい)あ、そうだ。これ返してこなくちゃ」

10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 18:17:51 .net
真吾(サシペレレ)「(はあ、早く戻ってきてくれないかな。悪魔くん)」
メフィスト2世「どうしたんだ?悪魔くん」
真吾(サシペレレ)「?」
メフィスト2世「やけに元気ないな」
真吾(サシペレレ)「ちょうど良かった。なんとかしてくれよ」
メフィスト2世「わあ!サ、サシペレレ。なんでお前が?」
サシペレレ「じ、実は、悪魔くんに頼まれて…」

11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 18:34:47.03 .net
真吾「そうか。あの占いブームは、僕を呼び寄せるための作戦だったんだな。
タロットカードに出た魔術師っていうのは、占い王に化けたベルゼブブに気を付けろっていう意味だったのか」
ベルゼブブ「へへへへ。このベルゼブブがよりに腕によりをかけてあの世に送り届けてやる」
真吾「そうはいくか。たあ!」
ベルゼブブ「へへへ」
真吾「あ!」
ベルゼブブ「こっちだ」
百目「あ!」
真吾「わあ!」
ベルゼブブ「いくぞー!」
真吾「うわ、う」
百目「うわー、助けて悪魔くん…くる、苦しい…」
ベルゼブブ「へへへへ」
真吾「ベルゼブブ。魔界を追われ、この地上に罪滅ぼしの修行の旅に出た君がなぜこんなことを」
ベルゼブブ「ふん、冥土の土産に教えてやる。メシアと約束したんだ。お前を始末すればメシアの片腕になれるってなあ」
真吾「メシアだって?」
ベルゼブブ「そうだ。そして甘い汁をたっぷり吸わせてもらおうって寸法さ」
真吾「なにー!う…」
百目「苦しいんだモン」

12:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 18:56:39.20 .net
メフィスト2世「あ?何やってんだ、あの二人」
真吾「く、苦しい…」
百目「ああ、助けて、助けてモン」
メフィスト2世「しっかりしろ!悪魔くん。百目」
真吾「ああ…」
百目「あ、ヘビが消えちゃったモン」
真吾・百目「あれー」
真吾「確かにヘビが」
ベルゼブブ「やはり来たか。メフィスト2世」
メフィスト2世「何!?」
ベルゼブブ「ふん」
メフィスト2世「べ、ベルゼブブ!お前の仕業だったんだな。よし、俺が相手だ。魔力、稲妻電撃!ああ!?」
ベルゼブブ「へへへへ。どこを狙っている」
メフィスト2世「いつの間に。くそ。くらえ!うわ!(なぜだ。俺の動きが全て読まれている。くそー)魔力、火炎放射!
なに!?うわ、うわあ!」
真吾・百目「あ!」
百目「悪魔くん、メフィスト2世が危ないんだモン」
メフィスト2世「うわ、うわあ!」

13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 19:05:02.37 .net
真吾「空中での水渦巻き。さっきのヘビも…そうか!ベルゼブブの魔力は、きっと“幻覚”に違いない。よーし」
百目「あー、悪魔くん!」
メフィスト2世「うわ!」
百目「わー!」

14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 19:24:16.42 .net
真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり!
出でよ、第2使徒、ユルグ!第4使徒、幽子!第7使徒、妖虎!」
妖虎「どうかしたのかな。悪魔くん」
真吾「妖虎、ユルグ、幽子!」
メフィスト2世「助けてくれー!く、苦しい、やめろ」
百目「助けてだモン。苦しいモン」
ベルゼブブ「ふふ、12使徒のお出ましか。よし、悪魔くん共々始末してやる」

15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 19:52:03.58 .net
妖虎「うがあ!」
真吾「頑張ってくれ。妖虎。…あ!」
ベルゼブブ「くらえ!」
妖虎「うおー!」
真吾「あ!ユルグ!ユルグ早くベルゼブブを!」
ユルグ「分かったぞ、悪魔くん」
真吾「えっ、何が?」
ユルグ「あいつはこっちの手の内をすべて読んで攻撃しているんだ。あの占い杖で」
真吾「そうか。ベルゼブブは幻覚魔力だけじゃなかったのか。あの杖が僕たちの動きを予測してたのか」
妖虎「うお!」
ベルゼブブ「へへへへへ」
妖虎「今じゃ、幽子」
真吾「待て、幽子!」
ベルゼブブ「ひゃひゃひゃひゃひゃ」
幽子「う、うわあー。ああ」
真吾「幽子。大丈夫か?幽子。何をしてもベルゼブブには先を読まれてしまう。一体どうしたら…」
ベルゼブブ「次はお前だ」
真吾「…!下がって、幽子」
メフィスト2世「くそー」
ベルゼブブ「覚悟しろ、悪魔くん。ん?こ、こここ、これは」
真吾「ユルグ!」
ユルグ「コーンエッサムコーン!」

16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 20:08:17.05 .net
ベルゼブブ「お、なんだこれは…バ、バカな。俺の占い杖には何もなかった」
ユルグ「狐火の魔力に覆われたら、動きを読むことなど、いかに占い杖でも不可能だ。
狐火は完全にお前を包み込んでいる。今のお前に分かるのは狐火の中だけ。つまり自分自身の運命だけだ」
ベルゼブブ「な、何だとー。くそー」
真吾「ユルグ…!」
ユルグ「あとは頼んだぞ、メフィスト2世」
メフィスト2世「分かってるよ、魔力、稲妻電撃!」
ベルゼブブ「ぎゃあああ!!」
真吾「大丈夫か?妖虎」
妖虎「もちろんじゃとも。悪魔くん」
幽子「悪魔くーん」
豆ユーレイたち「良かったねー。悪魔くーん」
真吾「ああ」

17:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 20:39:59.54 .net
真吾「大林寺魔州。その人がアニマムディの魔鏡を?」
メフィスト2世「そんな得体の知れねえ男がメシアだっていうのか?」
ベルゼブブ「いや、あの俺が言ったんじゃねえって」
メフィスト2世「この」
真吾「待て、メフィスト2世。妖虎、君なら中国の悪魔の視鬼魅のことは詳しいはずだね」
妖虎「うーむ。言い伝えによると、視鬼魅の鋭い予知能力を恐れた神々は、
メシア復活の時まで鏡の中に閉じ込めたという。じゃが、その視鬼魅が目覚め、しかも黒い影と言ったとは」
真吾「そうか。タロットカードに出ていた小さな家は鏡のこと。復活とは、視鬼魅のことだったのか。
その視鬼魅が、黒い影の正体を知ってるかも知れない」
ベルゼブブ「あの、どうか命だけはお助けを」
真吾「ベルゼブブ」
ベルゼブブ「ん?」
真吾「二度とこの占い杖を使って悪いことをするんじゃないよ」
ベルゼブブ「は、はい」
真吾「そして、心を入れ替えてまた魔界に戻ってくるんだよ」
ベルゼブブ「は、はい。ありがとうございます。悪魔くん。ほんじゃあ、バイバイ。おーいた」
メフィスト2世「いいのかい?悪魔くん。占い杖まで返しちゃってさ」
真吾「ちょっとあいつの心が悪気を起こしただけさ」
妖虎「悪魔くん、魔州という男の持つアニマムディの魔鏡。急いで調べてみる必要がありそうじゃな」
真吾「うん、今度こそ黒い影の正体を知るためにも…」
百目「でも今日はパパさんの大事な受賞パーティなんだモン」
真吾「あ、そうか」
メフィスト2世「サシペレレの偽悪魔くんじゃ親父さんも可哀想だぜ」
妖虎「アニマムディの魔鏡のことならわしらに任せてくれ」
ユルグ「そうだよ。悪魔くん」
幽子「そうよ。百目ちゃんもメフィスト2世さんも、パーティに行ってあげて。きっと悪魔くんのお父さんも喜ぶはずだわ」
百目「そうするんだモン。悪魔くん」
真吾「う、うん。ありがとうみんな」
メフィスト2世「すまねえな」
妖虎「なんのなんの」

18:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 20:50:11.10 .net
茂「え、えーと、皆さん。本日はお日柄もよく」
コハル「お父さんったら。結婚式じゃないのよ」
茂「あ、そ、そっか」
真吾「とにかく。おめでとう、父さん」
茂「あ、ありがとう」
エツ子・貧太・情報屋・メフィスト2世「おめでとうー」
百目「おめでとうだモン」
茂「ああ、ありがとう。ありがとう」
真吾「迷惑かけてごめんね」
サシペレレ「気にしない、気にしない」

19:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 20:55:47.05 .net
エツ子「メフィスト2世さん。遠慮しないで食べてね。ラーメンも沢山あるのよ」
メフィスト2世「気が利くなあ、エッちゃんは。きっとお嫁さんにしたやつは幸せ者だよ」
エツ子「や、やだー。恥ずかしい」
真吾・メフィスト2世・サシペレレ「ははははは」
情報屋「こりゃいいや」

20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 20:58:50.02 .net
茂「母さん、ありがとう。とっても美味しいよ」
コハル「ふふふ」
真吾「(さあ、パーティが終わったら駆けつけるからね。妖虎、幽子、ユルグ)」

21:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 21:01:12.00 .net
魔州「く、ベルゼブブの間抜けめが!だが、必ず悪魔くんは始末してみせるぞ。このメシアであるわしがな」

22:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/04 21:08:28.47 .net
真吾「ついに、大林寺魔州と対決の時が来た。
そして、伝説のアニマムディの鏡から、光と共に現れる視鬼魅。
2000年の眠りから目覚めた視鬼魅が、僕たちに語る東嶽大帝の秘密と目的とは。
悪魔くん。今、明かされる東嶽大帝の秘密!!
夢よ、届け君の心に」
『今、明かされる東嶽大帝の秘密!!』

23:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 16:37:56.63 .net
真吾「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するために、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

24:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 16:39:00.12 .net
『今、明かされる東嶽大帝の秘密!!』

25:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 16:46:06.09 .net
<ナレーター>
妖虎、ユルグ、幽子の三人は、悪魔くんより一足先に、
黒い影の正体を知っているアニマムディの魔鏡を調査するため、
天狗のねぐらを目指していた。

26:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 16:52:03.62 .net
ユルグ「ん?」
妖虎「ふう、やれやれ。どうしたユルグ」
ユルグ「ああ、なんだか監視されてるような気がしてな」
幽子「えぇ…」
妖虎「監視されとるじゃと?」
ユルグ「風の音か」
幽子「悪魔くんたち、遅いわね」
妖虎「お父さんの受賞パーティが盛り上がっとるんじゃろう。大いに喜ばしいことじゃからのう」
灰怒羅「…」

27:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 17:07:18.11 .net
魔州「灰怒羅か」
灰怒羅「はい、魔州様。悪魔くんの仲間が三人、この天狗のねぐらへやってきます」
魔州「狙いはアニマムディの魔鏡だな。だがあの鏡は、この魔州がメシアである証。
指一本触れさせはせぬわ。灰怒羅よ」
灰怒羅「はい」
魔州「ベルゼブブが打ち損じた悪魔くんを始末しろ」
灰怒羅「は!」

28:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 17:20:33.57 .net
茂「しげると。はい」
キリヒト「ありがとうございました」
貧太「お願いします」
コハル「お父さんスター作家みたいね」
茂「ははは。スターはよかったな」
コハル「スターに恥じない良いお仕事してくださいね」
茂「ああ、やるとも」
コハル「はい」
茂「ありがと。母さんもどうだい?」
コハル「ふふ。私はもう十分。少し酔っちゃったみたい」
エツ子「お父さんとお母さんとっても楽しそう」
真吾「うん…」
エツ子「これが家庭の幸せっていうのね」
真吾「そ、そうだな…」
エツ子「もう、気のない返事」

29:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 17:40:13.03 .net
メフィスト2世「(ずるずるずるずる)」
百目「(ずるずるずる)」
サシペレレ「あ…」
真吾「(早く妖虎たちのところへ行かなくちゃ)」
サシペレレ「あ、えっと」
エツ子「サシペレレさん。ラーメン食べないの?」
サシペレレ「いえ、あの」
メフィスト2世「なんだサシペレレ。なら俺が」
サシペレレ「ダメ。(ずずずずずーっ)ごちそうさま」
エツ子・メフィスト2世・百目「(ズコッ)」

30:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 17:54:11.47 .net
コハル「Zzz…」
真吾「あーあ、母さん眠っちゃった。今日は大変だったから疲れたんだよ」
茂「うん、そうだな。今夜はこの辺でお開きにするか」
真吾「そ、そうしよう!」

31:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 17:59:46.52 .net
キリヒト「おじさん、ごちそうさまでした」
茂「いやいや、ありがとう。みんな」
情報屋「じゃあね」
貧太「じゃあね」
茂「さーて、母さんを寝かすとするか」

32:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 18:19:08.52 .net
茂「さあさ、母さん」
コハル「あ~…幸せなの…」
真吾「さ、天狗のねぐらへ急ごう」

33:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/05 18:30:44.05 .net
エツ子「あら、メフィスト2世さんもう帰っちゃうの?」
真吾・メフィスト2世・百目・サシペレレ「!」
エツ子「まだいいじゃない。私が特製ラーメンつくってあげるから」
メフィスト2世「と、特製ラーメン!あ、え」
真吾「…」
メフィスト2世「あ、食べる食べる」
エツ子「そう、じゃあすぐにつくるわね」
真吾「メフィスト2世」
メフィスト2世「へへへへ。エッちゃんが親切に言ってくれるのに、断れないだろ?後からすぐ行くからさ」
真吾「天狗のねぐら分かるのか?」
メフィスト2世「追跡用発信機があるじゃないか」
真吾「え」
メフィスト2世「なあ、百目」
百目「モ、モン…」

34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 16:23:43.46 .net
真吾「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、あ…先生」
先生「埋れ木くん」
真吾「何してるんですか?こんなところで」
先生「先生大変なことしちゃったの。誕生日に父がプレゼントしてくれたルピーの指輪を落としちゃったの」
真吾「ええ?」
先生「明日父が来るの。ねえ、一緒に探して」
真吾「えー!」
百目・サシペレレ「…」
先生「お願い」
真吾「うーん…」

35:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 16:27:43.96 .net
妖虎「この奥が、天狗のねぐらじゃ」
ユルグ「よし。探ってみよう」
妖虎「幽子ちゃんはここにいてくれ」
幽子「はい」

36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 16:34:59.21 .net
妖虎「魔州はおらんようじゃな。ん?あれがアニマムディの魔境じゃ」
ユルグ「あれが?」

37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 16:47:36.32 .net
先生「ここよ。きっとここだわ。先生ここでスケッチしてたの。
すると綺麗な蝶が飛んできたので、捕まえようと追いかけたの。その時落としたんだわ。きっとそうよ」
百目「うーん、見つからないモン」
真吾「百目でも見つけられないんだ。先生明日にしたらどうですか?あれ?先生?」
先生「ふふふふふ、はははははは、ははははは」
真吾「あ!」
百目・サシペレレ「!」
灰怒羅「…」
真吾「お前は何者だ!」
灰怒羅「メシア大林寺魔州様の一番弟子,、灰怒羅」
真吾「灰怒羅?」
灰怒羅「まんまとひっかっかったね、坊や。命はもらったよ!はあ!」

38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 16:58:13.28 .net
真吾「あ」
百目「モン!」
真吾・サシペレレ「…!」
百目「モンモンモンモン、モン!」
サシペレレ「うわあー!…バブー」
百目「サシペレレ―」
真吾「百目!しまった!うわ!」
サシペレレ「バブー、バブー」
百目「く、苦しいモン…」
灰怒羅「ははは。苦しみながら死ぬがいい」
メフィスト2世「あ、悪魔くん!悪魔くん!ん!?お前の仕業か。よし、魔力、電撃パンチ!」
灰怒羅「ふっ!」

39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 17:14:04 .net
灰怒羅「わあ!こしゃくな!はあ!」
メフィスト2世「おっと」
真吾・百目「?」
真吾「百目、灰怒羅の目を封じるんだ」
百目「分かったモン。モンモンモンモーン!」
灰怒羅「きゃ」
メフィスト2世「魔力、遠心分離!」
灰怒羅「あ、あああー!」
サル「キーッ、ウキーッ」
メフィスト2世「ああ、あいつの正体はサルだったのか」
真吾「魔州の妖術で、人間にされていたんだ」
サル「ウキ―ッ」
百目「はい」
サシペレレ「うう」
百目「ふふ」
真吾「さあ、妖虎たちのところへ急ごう」

40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 17:17:18 .net
真吾「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり!出でよ、第8使徒、家獣!」
家獣「バウー!」

41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 17:36:02.51 .net
妖虎「この鏡の中に視鬼魅がいるのじゃ。黒い影の正体を知っている視鬼魅がな」
ユルグ「その視鬼魅とやらを呼び出してみよう」
妖虎「うむ。視鬼魅様。メシア悪魔くんは復活しました。どうかお姿を現し、この世を乱す黒い影の正体を教えていただきたい」
ユルグ「視鬼魅様、どうかお姿を。…ダメか」
魔州「ふふふふふふふふ」
妖虎・ユルグ「?」
妖虎「お前は魔州」
魔州「愚か者め。視鬼魅様はこのわしにしか答えんのだ。くらえ!妖気波!」
妖虎「くう、おのれ。うがあー」
ユルグ「コーンエッサムコーン!」
魔州「ふふふ、ははははは」
幽子「妖虎おじいちゃんとユルグさんが心配。豆ユーレイちゃん、様子見てきて」
豆ユーレイたち「幽子ちゃんのためならユーレイヒー、ユーレイヒー、ユーレイヒー」

42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 17:56:35.40 .net
妖虎「があー」
ユルグ「コーンエッサムコーン!」
魔州「たあ」
妖虎・ユルグ「うわあー!」
魔州「ふふふふふふ。思い知ったか。秘術、妖気金縛り」
豆ユーレイA「…」
魔州「貴様らの体は気体となって消え去るのだ。はははははは」
豆ユーレイB「ひえー、それはたーいへん」
豆ユーレイC「霊気ー」
豆ユーレイD「金縛りー」
豆ユーレイE「気体ー」
豆ユーレイF「それは大変ー。幽子ちゃん大変。針金で縛られて電気で機械にされたって」
幽子「え、どういうこと?」
豆ユーレイF「さあ」
幽子「もう、豆ユーレイちゃん集まって!」
豆ユーレイたち「はーい」

43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 17:59:10.82 .net
メフィスト2世「ありゃ、豆ユーレイだ」

44:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 18:04:53.42 .net
真吾「妖虎とユルグが金縛りに!?」
幽子「早く助けないと、二人とも気体になってしまうわ」
真吾「よし、家獣を先頭に、一気に突入だ!」
家獣「バウー!バウー!」

45:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 18:21:16.59 .net
魔州「…」
真吾「…!妖虎…ユルグ…!?」
魔州「妖気金縛りはわしを倒さぬ限り解けん」
メフィスト2世「ちくしょう」
魔州「鏡の中の視鬼魅様がメシアと認めたわしは不死身。お前らごときに倒されはせん」
真吾「むう」
メフィスト2世「何を言ってやがる!メシアはこの悪魔くんだ」
百目「そうだモン」
魔州「黙れ!アニマムディの魔境を祀る聖なるほこらを汚す者は生かしておけん!」
真吾「ぐ」
サシペレレ「うわ!」
幽子「きゃー」
百目「う」
メフィスト2世「魔力、ステッキブーメラン!」
魔州「たあ!」
百目「ポーン!」
魔州「お、うわー」
サシペレレ「それー!たあ!」
魔州「うわあー」
真吾「ふっ」
魔州「うわー、う」
百目「わーい、やったモン」
メフィスト2世「へへ、木偶の坊、立ってみろい」
魔州「…月霊召喚」

46:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 18:47:20.23 .net
魔州「◎△$♪×¥●&%#?!」
月霊「がうう」
真吾「なんだ、あれは」
家獣「バウ、バウー!」
月霊「がう」
家獣「バウ、バウ、バウ」
真吾・サシペレレ「!」
メフィスト2世「くそ、魔力、絶対零度!」
百目「ポーン!」
月霊「…」
真吾「なんてやつだ!」
魔州「○!※□◇#△!」
真吾「幽子、照魔鏡であいつの魔力を奪うんだ」
幽子「はい。えい」
月霊「がうう」
メフィスト2世「幽子!」
月霊「(バシッ)」
メフィスト2世「ああー、ああー!」
月霊「(バシッ)」
サシペレレ「う、わ、あああ(メリメリメリ…)」
真吾「あれは、魔州が操る精霊怪物なんだ」
百目「やだモン、やだモン」
月霊「(バシッ)」
真吾「百目!」
百目「モン…モン…(メリメリメリ…)」
幽子「こわいー」
魔州「ふふふふふ」
月霊「がう」
幽子「あ」
真吾「幽子」
魔州「小僧、最期だ」

47:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 19:06:22.93 .net
真吾「そうだ、このソロモンの笛で。(♪~)」
月霊「!」
魔州「○▼※△☆▲※◎★●!」
真吾「(♪~)」
月霊「がうう…」
魔州「(月霊、小僧を叩き潰せ)」
真吾「(♪~。魔州、僕はあなたと戦いに来たんじゃないんだ。僕らの敵は黒い影)」
魔州「(ふん、聞く耳持たぬわ)」
真吾「(♪~。その正体をアニマムディの魔境の視鬼魅が知っているんです)」
魔州「(月霊よ、早く小僧を)」
月霊「がう」
真吾「(♪~。魔州、あなたの力を、みんなの平和と幸せを守るために使ってください)」
魔州「(わしの力はわしのために使う。小僧、とどめだ!)」
月霊「がう!」
真吾・幽子「!」
アニマムディの魔境『(ビリビリビリビリ)』
魔州「ぎゃああああああああ!!」
真吾「あ!」
月霊「がうううう!!」
魔州「ぎゃああああああああ!!」
メフィスト2世・サシペレレ・百目・ユルグ・妖虎「…!」

48:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 19:24:54.32 .net
アニマムディの魔境『…』
妖虎「悪魔くん、視鬼魅様じゃ」
真吾「あの人が…ゴクリ」
視鬼魅「メシア悪魔くん。ソロモンの笛の音がわしを2000年の眠りから目覚めさせ、魔境の中から出してくれた」
真吾「視鬼魅…」
視鬼魅「おお、悪魔くんこそ一万年に一人現れるまっことの救世主じゃよ」
魔州「し、視鬼魅様…あなたは、この魔州こそメシアだと言ったではないか」
視鬼魅「思いあがるな!わしゃ眠りの中で絶えずメシアに呼び掛けていたのだ。お前をメシアと言った覚えはないぞ」
魔州「な、なんということを」
視鬼魅「魔境の封印を解いてくれてこそ真のメシア。それが出来なかったお前はただの妖術使いにすぎん」
魔州「…おのれー!!」
視鬼魅「不埒者め!妖力奪取!」
魔州「うわああー!!」
真吾・メフィスト2世・ユルグ・幽子・百目・妖虎・サシペレレ「ああ…」
年老いた魔州「……」
視鬼魅「さっさと立ち去れい!そして、もう一度修行に励むがよい!」
年老いた魔州「……」
サル「キッ。ウキッ」

49:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 19:51:50.31 .net
真吾「視鬼魅。教えてください。黒い影の正体を」
視鬼魅「その正体は、魔界の超悪魔、東嶽大帝じゃ」
真吾「東嶽大帝!?」
視鬼魅「左様。9900万の悪魔を従えた東嶽大帝じゃ」
真吾「9900万の悪魔…」
視鬼魅「中国の五岳は、神々の御座す山々なのじゃ。
その五岳の中の東岳で、神に仕えておった東嶽大帝は、神々を裏切り、悪辣非道な行いをし、
神々の怒りを買い、東岳の山中へ閉じ込められたのじゃが、
その東嶽大帝が闇の魔界の大魔王として蘇り、動き出した。
天上界。地獄界。妖精界。悪魔界。そして人間界の全てを混乱に陥れ、君臨する大魔王たらんとしてな。
その東嶽大帝と戦えるのは、一万年に一人現れる我らがメシア、悪魔くんなのじゃ」
真吾「僕が?」
視鬼魅「そうじゃ。生きとし生けるものの幸せのため戦うのじゃ。そして、全ての世界に平和の王国を築くためにな」
真吾「はい」
視鬼魅「ソロモンの笛で魔境から出られたのは、黒い影の正体を悪魔くんに教えるため、神がひと時お許しになったのじゃ」
真吾「ではまた鏡の中へ?」
視鬼魅「そうじゃ。悪魔くんが使命を果たした時、わしゃまっこと自由の身になれる」
真吾「視鬼魅、僕は必ず使命を果たします」
視鬼魅「約束したぞ」
真吾「はい」
視鬼魅「その日まで、さらばじゃ」

50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 19:54:39.39 .net
ファウスト博士「まさかと思っておったが、やはり東嶽大帝が。悪魔くん。これは大変なことになるぞ」

51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/06 20:03:08.65 .net
真吾「アムドスキアスが、バイオリンを使ってインドの子供たちを悪夢の世界に閉じ込めてしまう。
そして、インドの四賢人とフランネールは、全ての原因が僕だと言ってソロモンの笛を奪ってしまうんだ。
悪夢の世界の中で、僕は今、悪魔くんであることを試される…。
悪魔くん。奪われたソロモンの笛!!
夢よ、届け君の心に」
『奪われたソロモンの笛!!』

52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 16:29:55.75 .net
真吾「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 16:30:26.63 .net
『奪われたソロモンの笛!!』

54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 16:40:53.61 .net
アムドスキアス「お呼びですか。東嶽大帝様」
東嶽大帝「アムドスキアスか。お前の力で聖なるガンジスの流れを悲しみと絶望の川と変えるのだ。
秩序は混乱に、平穏は不安に変えることが悪魔王国建設の礎となるのだ」
アムドスキアス「…」

55:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 16:54:37.86 .net
アムドスキアス「(♪~)」
インドの子供たち「あ…ああ…」
インドの男の子A「あ、ああ…はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、助けてー!わあー!」
インドの子供たちの父親・母親「!」
インドの子供たち「あ、ああ…」
インドの子供たちの父親「ど、どうした。おい、起きろ。起きるんだ」
インドの子供たちの母親「起きなさい、みんな」
インドの子供たちの父親「ど、どうした」
インドの子供たちの母親「どうしたの…」
インドの子供たちの父親「しっかりしろ!起きろ」
インドの子供たちの母親「あなた」
インドの子供たちの父親「…」

56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 17:11:00 .net
インドの男A「眠ったまま、ゆすっても叩いても起きないんだよ」
インドの男B「ああ、うちの子もだ。ずっとうなされ続けている」
インドの男C「どうしたらいいんだ。長老」
長老「祈るのじゃ。ガンジスの流れに向かってひたすら祈り続けるのじゃ」
インドの子供たちの父親「どうか、どうか私たちの子供をお救いください。お願いします」
フランネール「…」

57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 17:29:58.44 .net
貧太「あーあ、一匹も釣れなかったな」
百目「ボク、空き缶と長靴釣ったモン」
情報屋「バーカ。何でも釣ればいいってもんじゃないの」
百目「だって、自分のお尻を釣った情報屋よりマシだモン」
情報屋「うるせえ」
真吾・貧太「あはははは」
真吾「?」
町の人たち「ガヤガヤ」
百目「なんの騒ぎだモン?」
情報屋「人の集まる所特ダネあり!へへ、お先に」
百目「あ!」
町の人たち「ヘビが出るとか」「コブラかな」「やめてよこわい」
フランネール「(♪~)」
町の人たち「わあ…!」「あら」「おお」
情報屋「特ダネ!」
百目「すごいモン」
貧太「どんな仕掛けがあるんだ?悪魔くん」
真吾「さあ」
フランネール「…」

58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 17:54:08.52 .net
真吾「ZZZ…」
百目「Zzz…」
フランネール「(♪~)」
真吾「…よせよ、百目」
百目「Zzz…」
真吾「…ん?わあ、なんだ!離せ!おい、起きてくれ百目!百目!ぐ…!」
百目「むにゃ…こんな時間にどこ行くんだモン」
真吾「わあ!」
百目「ああ、悪魔くん!…!」
真吾「離せ!う…お前は昼間の」
フランネール「おとなしくするんだ。これからお前をインドの四賢人様の所へお連れする」
真吾「一体僕に何の用が、わー!」
フランネール「○×△☆♯♭●□▲★※」
百目玉「…」

59:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 17:54:08.84 .net
真吾「ZZZ…」
百目「Zzz…」
フランネール「(♪~)」
真吾「…よせよ、百目」
百目「Zzz…」
真吾「…ん?わあ、なんだ!離せ!おい、起きてくれ百目!百目!ぐ…!」
百目「むにゃ…こんな時間にどこ行くんだモン」
真吾「わあ!」
百目「ああ、悪魔くん!…!」
真吾「離せ!う…お前は昼間の」
フランネール「おとなしくするんだ。これからお前をインドの四賢人様の所へお連れする」
真吾「一体僕に何の用が、わー!」
フランネール「○×△☆♯♭●□▲★※」
百目玉「…」

60:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/07 17:57:38.65 .net
メフィスト2世「なんだって!?悪魔くんがインドに連れていかれたって?」
百目「うん、目玉が聞いたモン」
メフィスト2世「こりゃただ事じゃないぜ。よし、俺たちもインドへ行ってみよう」
百目「うんだモン」

61:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/08 18:55:58.20 .net
真吾「う、ああ、窮屈だった」
フランネール「四賢人様」
真吾「!」
フランネール「悪魔くんを連行しました」
真吾「…!」

62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/08 19:28:41.02 .net
林住賢人「お前が悪魔くんか。思ったより可愛いらしい顔をしておるな」
遊行賢人「東嶽大帝と戦うには頼りない気もするのう」
真吾「東嶽大帝を、東嶽大帝を知っているんですか!」
林住賢人「もちろんじゃ。わしらは悪魔くんと12使徒が東嶽大帝率いる悪魔軍団と戦ってることも知っておる」
真吾「一体、あなたたちは」
遊行賢人「わしらは、一生を4つに分けて、それぞれ各地を修行して歩いておるのじゃ」
学生賢人「はじめに万物の秩序と法則を学ぶ学生期」
家住賢人「そして、それを実践して歩く家住期」
林住賢人「さらに深い悟りの境地に達し、森林の中で生活を送る林住期」
遊行賢人「最後は静かに死を待ちながらも、修行を続ける遊行期」
フランネール「遊行賢人様が死んで火葬にされた灰は、このガンジス川に流されて天に昇り、
やがて雨となってこの世に戻って再び生まれ変わることが出来るのだ」
林住賢人「わしらは自然に少しも逆らうことなく」
学生賢人「生まれ」
家住賢人「生き」
林住賢人「死に」
遊行賢人「そして再生するのじゃ。それが静かに死を迎えようとこの地に戻ってみれば、どうじゃ。
東嶽大帝の差し向けたアムドスキアスのバイオリンの音で子供たちは悪夢の世界に閉じ込められ、
親たちは嘆き悲しんでおる」
真吾「アムドスキアス。あの世界中の楽器を弾きこなすことが出来るという悪魔が」

63:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/08 19:43:08.52 .net
家住賢人「この聖なるガンジスは、親たちの祈りの声でいっぱいじゃ」
学生賢人「それは悪魔くん。君のせいなのだ。君がぐずぐずしているから」
真吾「えぇ…」
学生賢人「秩序が乱れあちこちで混乱が起こっておるのだ」
真吾「…僕は、これでも一生懸命やっているんです!だけど、まだ力が足りなくて…」
遊行賢人「力が足りぬなら悪魔くんでいる資格はない」
真吾「ええ、そ、そんな!わあ!」
遊行賢人「悪魔くんでない者にソロモンの笛は無用の物じゃ。どこへでも行くがよい」
真吾「え、あ、待ってください!ぼ、僕は!え!四賢人!?」
百目「メフィスト2世、早く早く!」
メフィスト2世「分かってらい。ちぇ、乗っかってるだけで呑気なもんだぜ」
真吾「だあ!わー!あーいて。一体どっちへ行けばこのジャングルから出られるんだ。
あ、助かった。家だ!」

64:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/08 19:46:32.87 .net
真吾「ごめんください」
インドの子供たちの父親・母親「?」
真吾「どうしたんですか?」
インドの子供たち「うう…ああ…」

65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/08 19:55:26 .net
インドの子供の父親「そのバイオリンの音を聞いても、私たちは何でもありませんでした。
鳥も獣も大丈夫です。人間の子供たちの純粋な心にだけ悪夢を植え付けるんです」
真吾「(アムドスキアスめ。許せないぞ。ソロモンの笛を取り戻すより、
子供たちを悪夢の世界から助け出してやるのが先だ!)」

66:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/09 18:10:34 .net
百目「モンモン、モンモン」
メフィスト2世「うへえ、やっと着いたのはいいけど」
百目「インドって広いんだモン」
メフィスト2世「悪魔くんはどこにいるんだ?」

67:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/09 18:15:29 .net
真吾「アムドスキアス!どうした、僕が怖いのか!出てこい!」
アムドスキアス「東嶽大帝様の思惑通り騒ぎにつられて悪魔くんが現れたか(♪~)」
真吾「あ!…う!(バイオリンの音が聞こえないように耳に綿を詰めてきたのに)
アムドスキアス「耳をおさえたりしてもムダだ。このバイオリンの音はお前の脳に直接響くのだ」
真吾「う!しまった…。う…」
メフィスト2世・百目「あ」
メフィスト2世「誰がこんなところでバイオリンなんて弾いてやがるんだ」

68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/09 18:25:37.65 .net
真吾「あ…眠っちゃダメだ。眠っちゃ……」
百目「こっちから聞こえてくるモン」
メフィスト2世「あそこだ!見ろ」
百目「あ。悪魔くん!」
メフィスト2世「おい!しっかりしろ!」
百目「悪魔くん」
真吾「アムドスキアスのバイオリンを止めてくれ」
メフィスト2世「任せとけ!魔力、ハットノコギリ!…!どこへ行きやがった」
アムドスキアス「(♪~)」
真吾「あ…」
メフィスト2世「ちっくしょう。どこに隠れてやがるんだ。こうなったら片っ端から稲妻電撃をお見舞いしてやる。
魔力!あ、ああー!くそー!どうなってるんだ」
百目「出られないモン」
真吾「メフィスト2世、百目」

69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/09 18:51:10.63 .net
ファウスト博士「こ、これは。ああ」
こうもり猫「何やってんだよ。メフィスト2世と百目は」
ファウスト博士「あの水晶玉の中では魔力が一切使えないようじゃ」
鳥乙女「あ、あれは!?」
象人「あれは、インドの四賢人だぞう」
こうもり猫「ひい、ふう、みいって五人いるじゃねえかよう」
象人「もう一人は召使いのフランネールだぞう」
ファウスト博士「やはりそうか」
幽子・象人・鳥乙女・こうもり猫「?」
ファウスト博士「百目とメフィスト2世をあの水晶玉に入れたのは四賢人じゃ」
こうもり猫「なにをー!四賢人だか何だか知らねえが、
何で悪魔くんの邪魔をして、アムドスキアスの味方をするんでげしょ」
ファウスト博士「これは大きな試練じゃ。誰の力にも頼らず、アムドスキアスの魔力に打ち勝たねばならないのじゃ。
ここは正念場じゃぞ。悪魔くん」
真吾「うわっ…」
百目「悪魔くん、悪魔くんたら」
メフィスト2世「目を覚ますんだ」
アムドスキアス「悪魔くんはもはや、夢魔界地獄へ落ちた」

70:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/09 19:03:15.66 .net
真吾「うわーーっ!…!」
アムドスキアス「夢魔モーラが見せる数々の恐怖に、悪魔くんが一言でも助けてくれと叫んだなら」
インドの子供たち「うう…」
アムドスキアス「その瞬間から、魂はこのオレのものとなるのだ」
真吾「くそー、お前なんかに魂を売り渡してたまるか!僕は負けないぞ。きっとあの子供たちを助け出してやる!あ、うわー!」
モーラ「ふははははは」
真吾「!」
モーラ「痛みも苦しみも本物だよ。さあ泣いて助けを求めるがいい。そうすればあの子供たちもこの世界から出られるんだ」
真吾「!」
メフィスト2世・百目「悪魔くん!」
真吾「あ…ああ…」

71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:22:33 .net
真吾「はあ、はあ」
悪魔A・B・C「ギャハハハハ」
真吾「うわー!た…!うわ!」
モーラ「ははははは。恐怖がまた恐怖を呼ぶ。これが夢魔界地獄さ」

72:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:28:42 .net
悪魔たち「ギャハハハハ」
真吾「!」
悪魔たち「ギャハハハハ」
モーラ「さあ大きな声で叫ぶんだ。助けてくれーって。そうすればこの夢魔界地獄から出られるんだよ」
真吾「いやだ」
モーラ「強情なやつだ。じわじわと焼いておやり」
真吾「!」
悪魔たち「とりゃー」
真吾「あっつい…う…」
幽子「きゃ」
鳥乙女「悪魔くん」
妖虎「もう黙って見ておれん」
ファウスト博士「待て。これは悪魔くんの戦いなのじゃ」
メフィスト2世「ちくしょう、ここから出しやがれ!」
百目「悪魔くん!」
真吾「た、助け…」
インド四賢人「…」
モーラ「ははははは、はははははは」

73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:32:52 .net
真吾「(た、助けてと言ってしまえば、僕もあの子供たちも助かるんだ。だけど…!)」
インドの子供たち「悪魔くん、しっかり!」「悪魔くん負けちゃダメだよ「悪魔くん」「悪魔くん頑張れ!」 
こうもり猫「よいしょ!」
鳥乙女「がんばって!」
真吾「う…」
青ピクシー・赤ピクシー「がんばれ、がんばれ」
ヨナルデパズトーリ「がんばるのである」
真吾「う…」
妖虎「頑張るんじゃ、悪魔くん」
家獣「バウー」
百目「悪魔くん、頑張るんだモン」
メフィスト2世「悪魔くん、負けるな!」
真吾「うう…う…」
東嶽大帝『わっはっはっはっはっはっは』
真吾「う…」
インドの子供たち「悪魔くん!」「悪魔くん!頑張って!」「悪魔くん!負けちゃダメ!」
真吾「そうだ。僕は悪魔くんなんだ)」

74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:44:50 .net
エロイムエッサイム エロイムエッサイム
ほら! バランガバランガ 僕らの悪魔くん

ファウスト博士「おお」
12使徒たち「!」
悪魔たち「!」
真吾「(そうか、僕の心の恐怖心がこいつらを生んでいるんだ。勇気を出すんだ)」

くじけた涙に 悪魔は寄ってくる
忘れちゃいけない 友情の力を
ひとりじゃ動かぬ 岩さえブッ飛ばす
奇蹟を呼ぶのは 心をつないだ仲間さ

悪魔たち「ぎゃああああ!!」
モーラ「…!」

闇が燃えれば Shiyu-Shiyu
何か起きるぜ No-No
魔界の罠が ジワジワ迫る!
ここにもそこにも あそこにも!!

モーラ「バカな。バカな!はっ!」
真吾「とりゃあ!」
モーラ「う、うわああああ!!」

エロイムエッサイム エロイムエッサイム
ほら! 熱い夢が ぼくらの魔法だぜ!

75:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:52:34 .net
インドの子供たち「!」
真吾「さあ」
メフィスト2世「やった、悪魔くんが勝ったんだー」
百目「ははは、悪魔くん」
ユルグ・ヨナルデパズトーリ・幽子・ピクシー・妖虎・家獣・象人・鳥乙女・サシペレレ・こうもり猫「わーい!」
ファウスト博士「おお」

76:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 15:58:46.66 .net
遊行賢人「よくやった。その勇気こそが大切なのじゃ。さあ、ソロモンの笛を吹いてみるがいい」
真吾「は、はい(♪~)」
アムドスキアス「く、くそー。うわあああああ!!…」
遊行賢人「おお、まさしく宇宙に流れる神の音色。生きとし生けるものに秩序と平穏を与える万物の共鳴音じゃ」
インドの子供たち「わーい、あははははは」
ファウスト博士「大きな試練を乗り越えて、悪魔くんはまた一つ成長しおった。いよいよじゃな」

77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 16:00:10.35 .net
遊行賢人「ガンジスの流れは清められた。これでわしも安心して自然に還ることが出来る。
次にわしが生まれてくる時には、平穏な時代が訪れていることじゃろう。頼むぞ、悪魔くん」
真吾「はい」

78:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/10 21:17:41.18 VUCYSd1Y.net
カヲルくん好き

79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/15 19:00:44.80 DR7yJ0Pu.net
楽しいから

80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 14:20:27.66 .net
悪魔くん「巨大な渦巻きが次々と船を沈めていくんだ。
伝説の海坊主セドナの仕業なのか。
僕は、セドナの味方をするヒロシくんを信じて、初めて変形魔法陣をつくるんだ。
でも、僕のパワーが弱ければ、冥界に引きずり込まれてしまうかもしれない。
悪魔くん。遠い海から来たセドナ。
夢よ、届け君の心に」
『遠い海から来たセドナ』

81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 14:24:09.64 .net
悪魔くん「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 14:28:50.18 .net
『遠い海から来たセドナ』

83:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 14:41:24.67 .net
情報屋「えー、悪魔くんの彼女!?」
悪魔くん「違うよー。みんなに紹介するよ。僕たちの友達で幽子っていうんだ」
幽子「あの…幽子です」
メフィスト2世「俺からもよろしく頼むよ」
貧太「ひ、貧太です。よろしく」
キリヒト「キリヒトです」
情報屋「あー、ちょっとこっち見て。はい」
幽子「あ…」
豆ユーレイたち「うちの幽子ちゃんは恥ずかしがり屋ー」
貧太・キリヒト・情報屋「?」
メフィスト2世「ごほん」
エツ子「ねえ、百目ちゃん。メフィスト2世さんと幽子ちゃんとどういう関係なの?」
百目「友達なんだモン」
エツ子「もう、ただの友達とかそれ以上とか色々あるじゃない」
百目「色々って」
エツ子「はっきり言えないような仲なの?どうなの、百目ちゃん」
百目「苦しいんだモン」
悪魔くん「エツ子ったらメフィスト2世にヤキモチ焼いてるみたいだぞ」
エツ子「なんか言った?お兄ちゃん」
悪魔くん「べ、別にー。そうだ。みんなボート乗りに行こう」
エツ子「待って、私も―」
百目「あーん。ボクもボート乗りたいんだモン」

84:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 15:00:53.30 .net
悪魔くん「誰もいないんですかー?」
情報屋「気味の悪いボート屋だな」
メフィスト2世「おーい、構わないから乗っちまおうぜ」
エツ子「私メフィスト2世さんと一緒に乗ろう」
おじいさん「ボートは終わりじゃ」
真吾・キリヒト・情報屋「?」
一同「うわー!」
おじいさん「今日はもう店じまいじゃ。悪いことは言わん。やめておいたほうがいい」
情報屋「だってまだ昼過ぎたばっかしだよ。ボート貸すのが商売じゃないか」
悪魔くん「どうしてですか。おじいさん」

85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 15:24:06.10 .net
一同「!?」
おじいさん「この瀬戸岬の沖には、昔から海坊主という魔物が住んでおるという言い伝えがあってな」
情報屋「ははー、海坊主だって。はは。う」
おじいさん「その住処を荒らす人間がいると嵐を起こして船を沈めてしまうそうじゃ」
キリヒト「そういえば最近この辺りで、船の海難事故が相次いで起きてるんですよね」
情報屋「そんなの迷信に決まってるぜ。きっと台風かなんかの事故だよ」
キリヒト「でも、嵐になるような天気じゃないのに、事件は次々と起こっているんですよ。全く原因は不明だそうです
エツ子「やーだー。今夜ここに泊まるのに、なんだか怖くなってきちゃった」
百目「大丈夫だモン。ボクが付いてるんだモン」
情報屋「海坊主か、よし特ダネをつかんでやるぞ。わ!なんだ君は」
ヒロシ「セドナは悪者なんかじゃない!」
エツ子「なに?あの子」
貧太「セドナだって?」
悪魔くん「セドナ?」
ヒロシ「セドナは何もしてないんだ!」
悪魔くん「あ、待って!」
おじいさん「…」

86:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 15:46:50.06 .net
悪魔くん「おい、君に聞きたいことあるんだ。海坊主のことをセドナって言ったね」
ヒロシ「…」

87:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 15:56:53.58 .net
百目「ヒロシくんって言うんだモン」
ヒロシ「僕の父さんは貨物船の船長をしていたんだ。でも、3年前、
いつもと同じように母さんと僕は、港で父さんを見送ったんだ。それが父さんを見た最後だった。
瀬戸岬沖で船が行方不明になったんだ」
悪魔くん「瀬戸岬沖…」
百目「この近くだモン」
ヒロシ「ここは、父さんによく連れてきてもらった思い出の場所なんだ。
ここに立って海を見てると、父さんが帰ってくるような気がして。そんな時なんだ。
僕が初めてセドナを見たのは…」

88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 16:01:39.23 .net
ヒロシ「…あ。ああ。あ、うわー!うわ…ん?ん?うわ!き、君は!?」
セドナ「セ、ド、ナ」
ヒロシ「セドナ?セドナ」
セドナ「セ、ド、ナ」

89:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 16:17:16.84 .net
ヒロシ「みんな夢だって誰も信じてくれなかったけど、そうじゃない。
セドナが僕を助けてくれたんだ
だからあのセドナが人間を襲うなんてある訳ないよ」
百目「ボクもそう思うモン。ボクも一度セドナに会ってみたいんだモン。ね、悪魔くん」
悪魔くん「う、うん」
ヒロシ「ありがとう、僕の話を信じてくれて。なんだか元気が出てきちゃった。じゃあね!」
百目「またセドナに会えるといいんだモン」
ヒロシ「うん!」
百目「どうしたんだモン。悪魔くん」
悪魔くん「(悪魔辞典にあった冥界の守護神セドナは滅多に人間の前に現れることはないという。
だとしたら、ヒロシくんの話は一体どういうことなんだ)」

90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/28 16:30:31.10 .net
ルキフェル「どうした、グラウコス」
おじいさん(グラウコス)「は。ルキフェル様。うまい具合に悪魔くんが現れましてございます」
ルキフェル「ほう、あの小僧を始末して手柄をあげれば、
東嶽大帝様もサタン王国をこの世に再建することをお許しくださるはず。ぬかるでないぞ、グラウコス」
おじいさん(グラウコス)「は」

91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 13:30:07.62 .net
エツ子「天気予報でも台風が来るなんて言ってなかったのに」
貧太「ひょっとしたらあのおじいさんが言ってた海坊主が現れたのかもしれないぞ」
情報屋「はは。絶対スクープ写真撮ってやるぞ」
一同「?」
悪魔くん「なんだろう」

92:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 13:41:08.08 .net
村の人たち「……」
情報屋「海坊主、どこにいるの」
ヒロシ「…」
情報屋「!」
悪魔くん「ヒロシくん何があったの?」
女性A「誰かうちの人の船を助けに行ってください。お願いします」
男性A「こんな嵐だなんて、海坊主のせいとしか考えられんわい」
女性A「助けてください。お願いします」
ヒロシ「セドナじゃない…セドナじゃ…」
悪魔くん「ヒロシくん」
村の人たち「あー危ない!」「危ないぞ!」
ヒロシの母親「あ、ヒロシ!どこに行くの!」
悪魔くん「百目、君はメフィスト2世を呼んできてくれ」
百目「うんだモン」
悪魔くん「僕はあの子を追う。ヒロシくーん!」

93:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 13:45:51.87 .net
悪魔くん「ヒロシくーん!戻ってくるんだー!」
ヒロシ「(セドナのせいなら僕がやめさせなきゃ。でも、絶対そうじゃないよね…)うわー!」
悪魔くん「このままじゃヒロシくんが…よし」

94:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 13:49:45.60 .net
ヒロシ「あ…うわ…」
悪魔くん「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり!出でよ、第8使徒、家獣!」
家獣「バウー」

95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 14:09:26.12 .net
悪魔くん「いたぞ。ヒロシくーん!」
ヒロシ「あ、うわー!」
悪魔くん「よし、今度はあの漁船だ」
家獣「バウー」
悪魔くん「こ、これは」
グラウコス「ふふふふふ。待っていたぞ、悪魔くん」
悪魔くん「お前はグラウコス…あ!」
家獣「バウー」
悪魔くん「家獣、頑張れ。飛び出すんだ!」
家獣「バウー。バウ、バウー」
百目「悪魔くーん」
メフィスト2世「なんだあの魚みたいなやつは。悪魔くんを頼んだ」
幽子「はい」
百目「僕に任せるんだモン」
メフィスト2世「俺が相手だ!魔力、稲妻電撃!逃がすか」
百目「家獣、頑張るんだモン」
幽子「もう少しよ」
家獣「バウー」
悪魔くん「頼む、家獣」
家獣「バウー」
百目「わー」
幽子「きゃー」
メフィスト2世「?」
グラウコス「くらえ!」
メフィスト2世「うわあー!」

96:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 14:15:00.89 .net
家獣「バウー」
幽子「ぷはー」
百目「苦しかったモン」
悪魔くん「みんな大丈夫か」
百目「うんだモン」
幽子「はい」
メフィスト2世「うわ。せっかくの服が台無しだぜ。しかしどこだここは」
百目「あそこに島があるんだモン」

97:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 14:38:13.72 .net
メフィスト2世「薄気味の悪い島だぜ」
悪魔くん「遭難した漁船だ」
メフィスト2世「あ、ほんとだ」
悪魔くん「気を失ってるだけだ。しばらくそっとしておこう」
メフィスト2世「おかしな島だなあ。どう見ても空って感じじゃないぜ、こりゃ」
グラウコス「ふふふ」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・幽子「!?」
グラウコス「どうやら生き延びたようだな」
悪魔くん「グラウコス、出てこい!」
グラウコス「ふふふふ」
悪魔くん「海に棲む悪魔グラウコス。あの岬で嵐を起こし、船を襲っていたのはお前の仕業だったんだな!」
百目「やっぱりセドナじゃなかったモン、ヒロシくん。この変な顔したやつだったんだモン」
グラウコス「へ、変な顔だと。黙れ!この島がお前たちの墓場だ。覚悟しろ!」
メフィスト2世「えい、サンゴの化け物め!おわ!」
グラウコス「えい!」
悪魔くん・ヒロシ「うわ!」
百目・幽子「わ!」
家獣「バウ」

98:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/30 15:16:25.18 .net
悪魔くん「グラウコス!お前の本当の目的は一体なんだ!」
グラウコス「ふふ。世界各地で暴れていたオレは、ルキフェル様の命令で日本に来た。お前を始末するためにな」
悪魔くん「ルキフェルの命令?」
グラウコス「まもなくルキフェル様が再びこの世にサタン王国を築き支配する。そこでオレは海の世界を頂くって寸法よ」
メフィスト2世「そうはいくか。ぐ…わあ」
グラウコス「ふふ。いいものを見せてやろう。お前たちの周りにあるのはサンゴの樹だ」
悪魔くん「…?」
グラウコス「すくすく育った樹には実がいっぱいなっておる」
百目・幽子「?」
グラウコス「さあ見えるか?霊魂の実が。ふふ、俺が襲って集めた人間どもの魂だ」
悪魔くん「なんだって!」
グラウコス「ふん、だがもしオレの魔力が消えるようなことがあれば、
サンゴの樹は朽ち果て、霊魂の実は成仏出来ずに未来永劫彷徨うことになる」
メフィスト2世「いい加減なことを言うな!えい、魔力、電撃パンチ!家獣!」
家獣「バウー」
メフィスト2世「へっ、こんなもんで俺の相手をしようなんて笑わせるぜ」
グラウコス「ふふ」

99:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 17:33:32.67 .net
千年サンゴ「アウ…」
百目「わ、なんだモン」
家獣「バウー」
メフィスト2世「サンゴの化け物め!」
百目「ポーン!」
幽子「えいっ」
霊魂「うう…」
悪魔くん「!」
ヒロシの父親「ヒロシ…ヒロシ…」
ヒロシ「父さん!」
ヒロシの父親「ヒロシ…ヒロシ…」
ヒロシの父親「父さん?父さーん!」
悪魔くん「ヒロシくん!」
ヒロシの父親「ヒロシ…」
ヒロシ「父さーん!」
悪魔くん「やめろ、メフィスト2世!」
メフィスト2世「ちょ、ちょっとなんだよ」
ヒロシの父親「ヒロシ…」
ヒロシ「父さん!」
悪魔くん「!」
グラウコス「ふふふふふ。そーら千年サンゴ共に喰い殺され、お前たちの魂もサンゴの化石の中に永遠に閉じ込められるがいい!」

100:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 17:35:59.33 .net
千年サンゴ「アウ…」
百目「わ、なんだモン」
家獣「バウー」
メフィスト2世「サンゴの化け物め!」
百目「ポーン!」
幽子「えいっ」
霊魂「うう…」
悪魔くん「!」
ヒロシの父親「ヒロシ…ヒロシ…」
ヒロシ「父さん!」
ヒロシの父親「ヒロシ…ヒロシ…」
ヒロシ「父さん?父さーん!」
悪魔くん「ヒロシくん!」
ヒロシの父親「ヒロシ…」
ヒロシ「父さーん!」
悪魔くん「やめろ、メフィスト2世!」
メフィスト2世「ちょ、ちょっとなんだよ」
ヒロシの父親「ヒロシ…」
ヒロシ「父さん!」
悪魔くん「!」
グラウコス「ふふふふふ。そーら千年サンゴ共に喰い殺され、お前たちの魂もサンゴの化石の中に永遠に閉じ込められるがいい!」

101:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 17:44:19.00 .net
千年サンゴ「アウ…」「アウ」
百目「どんどん増えていくモン」
メフィスト2世「くそ、攻撃できないとなると俺たちは一体どうすりゃいいんだ」
千年サンゴ「アウ…」「アウ」
グラウコス「千年サンゴ共、一気に喰い殺せ!」
メフィスト2世「こら気持ち悪いよ、離れろ!」
百目「(がぶがぶ)美味しくないんだモン」
幽子「…」
豆ユーレイたち「危ない幽子ちゃーん」
家獣「バウー」
悪魔くん「ああ!」
メフィスト2世「悪魔くん、なんとかしてくれ。もうたまんないぜ」
悪魔くん「うん、分かった。みんな頼む!」
家獣「バウー」

102:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 17:50:05.99 .net
百目「もうあっち行くんだモン。しっしモン」
家獣「バウー」
幽子「頑張って、家獣さん」
悪魔くん「出でよ、第3使徒、ヨナルデパズトーリ!」

103:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:02:30 .net
悪魔くん「学者、グラウコスを倒せばヒロシくんのお父さんたちの霊魂が成仏出来なくなる。
一体僕たちはどうやってグラウコスと戦ったらいいんだ。教えてくれ」
ヨナルデパズトーリ「ふーむ」
悪魔くん「学者」
ヨナルデパズトーリ「セドナを呼び出してその霊力を借りるしかないのである」
悪魔くん「セドナ?」
ヨナルデパズトーリ「うむ、悪魔くんも知ってるようにセドナは滅多に冥界から出てくることはないのである」
悪魔くん「うん」
ヨナルデパズトーリ「そして恐るべき冥界の魔人を呼び出すには、凄まじい力が必要なのである。
もしその力が足りなければセドナの怒りを買って、冥界に引きずり込まれてしまうことになるのである。悪魔くん」
悪魔くん「やってみるよ」
家獣「バウー。バウー」
百目「こっち来ちゃダメモン」
グラウコス「?」

104:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:02:31 .net
悪魔くん「学者、グラウコスを倒せばヒロシくんのお父さんたちの霊魂が成仏出来なくなる。
一体僕たちはどうやってグラウコスと戦ったらいいんだ。教えてくれ」
ヨナルデパズトーリ「ふーむ」
悪魔くん「学者」
ヨナルデパズトーリ「セドナを呼び出してその霊力を借りるしかないのである」
悪魔くん「セドナ?」
ヨナルデパズトーリ「うむ、悪魔くんも知ってるようにセドナは滅多に冥界から出てくることはないのである」
悪魔くん「うん」
ヨナルデパズトーリ「そして恐るべき冥界の魔人を呼び出すには、凄まじい力が必要なのである。
もしその力が足りなければセドナの怒りを買って、冥界に引きずり込まれてしまうことになるのである。悪魔くん」
悪魔くん「やってみるよ」
家獣「バウー。バウー」
百目「こっち来ちゃダメモン」
グラウコス「?」

105:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:13:37.81 .net
悪魔くん「アブリハブラ、ゼラウケス…」
グラウコス「今更何をしようというのだ」
百目「あっち行けだモンモン」
悪魔くん「…」
メフィスト2世「このー」
悪魔くん「…」
幽子「もう、いやーん」
悪魔くん「…」
家獣「バウー!」
悪魔くん「…」
ヨナルデパズトーリ「頑張るのだ、悪魔くん」
悪魔くん「(セドナ。僕は、ヒロシくんのお父さんたちの霊魂を助けてあげたいんだ。
そして、この海をグラウコスから守るためにも」
ヒロシ「(父さんたちやみんなを助けて。セドナ)」
悪魔くん「(頼む、出てきてくれ。セドナ)」
百目「…悪魔くん」
悪魔くん「うわああああ!!!」

106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:25:46.35 .net
ヨナルデパズトーリ「悪魔くん。おお」
メフィスト2世・百目・幽子「!」
グラウコス「!」
ヨナルデパズトーリ「今だ、悪魔くん」
悪魔くん「出でよ、セドナ―!」
ヒロシ「セドナ!」
セドナ「ハハ」
千年サンゴ「アウ…」「アウ…」
百目「やったモン」
ヒロシ「…っ」
グラウコス「おのれ、セドナめ。はあー!」
百目「うわー!」
ヒロシ「わー!あー!」
悪魔くん「ヒロシくん!」
グラウコス「この子の命が惜しかったらおとなしくするんだな。セドナ」
百目「ヒロシくん」
グラウコス「オレが海を支配するにはお前がいてはジャマだ!」

107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:30:54.11 .net
ヒロシ「セドナー!セドナー!セドナ!」
セドナ「バア」
グラウコス「な、なんだと!うわああ!」
幽子「ヒロシくんが」
百目「落っこっちゃうモン」
メフィスト2世「おっと」
ヒロシ「セドナ!」
セドナ「ハハハハ」

108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:42:08.25 .net
悪魔くん「これは?」
ヨナルデパズトーリ「ここはグラウコスの魔力でつくられた海底の洞窟だったのである」
メフィスト2世「げっ、それじゃ海が落っこちてくる訳かよ」
幽子「人魂が」
百目「どっか行っちゃうのかモン」
悪魔くん「海の守護神であるセドナが霊魂をちゃんと守ってくれるんだ」
ヒロシ「と、父さん。父さん」
悪魔くん「(ヒロシくん…)ヒロシくん、行くぞ」
ヒロシ「うん」
悪魔くん「ヒロシくん、君のお父さんの魂は、必ずセドナが大切に守ってくれるよ」
ヒロシ「うん。さよなら、父さん。ありがとう、セドナ」

109:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 18:58:35.77 .net
ヒロシの母親「もうあんたって子は。母さんがこんなに心配してるのに」
ヒロシ「ごめんね、母さん。でも僕二度と心配かけたりしない。もう大丈夫だよ」
ヒロシの母親「ほんと?」
ヒロシ「だって僕、父さんと約束したんだもん」
ヒロシの母親「父さんと?」
ヒロシ「うん」
メフィスト2世「悪魔くんも母ちゃんに心配ばかりかけちゃダメだぜ」
悪魔くん「えー」
コハル「真吾ー!」
悪魔くん「まずい」
コハル「もうどこ行ってたの!百目ちゃんも今度という今度は許しませんよ!」
悪魔くん「逃げるぞ、百目」
百目「うんだモン」
メフィスト2世「はははははは」
エツ子「メフィスト2世さーん」
メフィスト2世「?」
エツ子「まさかずっと幽子ちゃんと一緒だったんじゃないでしょうね。どうなのー」
メフィスト2世「おっと、待ってくれ。悪魔くーん」
ヨナルデパズトーリ・幽子・家獣「ははははは」
コハル「こらー!待ちなさい―!」
エツ子「メフィスト2世さーん!」

110:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/08/31 19:06:03.42 .net
悪魔くん「ルキフェルの黒魔法陣で、地底の闇から魔女へドラが復活してきた。
そしてこうもり猫はまた魔女のお使い魔になってしまう。
僕たちに罠をしかけるこうもり猫。
目を覚ませ。君も夢で結ばれた僕たちの仲間じゃないか。
悪魔くん。黒魔法陣と魔女ヘドラ。
夢よ、届け君の心に」
『黒魔法陣と魔女ヘドラ』

111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 15:20:49.97 .net
悪魔くん「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 15:21:31.96 .net
『黒魔法陣と魔女ヘドラ』

113:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 15:36:33.86 .net
ルキフェル「闇に封じ込まれし我がしもべよ。その姿を再び地上に現すのだ。
出でよ、魔女ヘドラ。ふはははは」
ヘドラ「ルキフェル様、地の底の闇の中から助け出していただき、誠にありがとう存じます」
ルキフェル「私の力をもってすれば封印を解くなど容易いことだ。ヘドラ」
ヘドラ「心得てございます。いかようなお申しつけでも」
ルキフェル「人間に味方する悪魔どもを残らず捕まえて、東嶽大帝様に差し出すのだ。
歯向かう者は始末しろ。サタン王国のため働くのだ、ヘドラ。はははははは」
ヘドラ「仰せの通りに」

114:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 15:53:33.48 .net
ファウスト博士「バカもん!」
青ピクシー・赤ピクシー「わあ」
豆ユーレイたち「ひええ」
ファウスト博士「何度教えたら分かるんじゃ。お前たちに定められた運命数はただの背番号ではないのじゃ。
悪魔くんを中心にして、この12の数字には、宇宙にまで繋がる深ーい意味が隠されておるのじゃ」
こうもり猫「いやー、人間界の夏休みに合わせて、ちょいと遊びすぎちゃったもんでねー」
鳥乙女「あんたはいつも遊んでばかりじゃない。夏休みも何もないくせに」
こうもり猫「あらら。鳥乙女さん。そんなこと言っていいのかなー。
メフィスト2世と一緒に盆踊りに顔を出してたじゃないか」
鳥乙女「あれは、悪魔くんがわざわざ呼び出してくれたから。それにメフィスト2世みたいに人前で踊ったりしなかったわ」
メフィスト2世「なんだよ。ピクシーだってやぐらの縁の下で踊ってたぜ」
青ピクシー・赤ピクシー「こうもり猫なんか拾った綿あめ食べてた」
メフィスト2世「はははははは」
こうもり猫「なんだと。もういっぺん言ってみろ」
鳥乙女「メフィスト2世なんかエツ子ちゃんと踊りたがってたわよねー」
メフィスト2世「違う」
こうもり猫「いや、踊ってましたねー」
青ピクシー・赤ピクシー「踊ってた、踊ってたー」
ファウスト博士「うるさーい!メフィスト2世、こうもり猫、鳥乙女、ピクシーたちは、
その問題が全部解けるまで居残りじゃ」
メフィスト2世「…」
こうもり猫「え」
家獣「バウー」

115:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 16:01:59.78 .net
百目「悪魔くん、勉強しなくていいのかモン。明日はテストだモン」
悪魔くん「うん、分かってるんだけど、グラウコスが言ったサタン王国再建のことが気になってさ。
東嶽大帝と何か関係があるんだろうか。…復活か」

116:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 16:05:17.28 .net
チビコウモリ「キーキー」

117:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 16:08:58.47 .net
こうもり猫「あーあ、やだやだ。うまいこと抜け出す方法はないかな」
チビコウモリ「キキ―」
こうもり猫「あ、見られてる。誰だ?」
チビコウモリ「キキ―」
こうもり猫「おお、おめえは」

118:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 16:29:16.33 .net
チビコウモリ「キーキ―」
こうもり猫「なんだって。そりゃほんとのことか?え?」
チビコウモリ「キキ」
こうもり猫「俺っちの一族のメキシココウモリが、悪魔狩りをして捕まえた悪魔を、
グルマルキン城に閉じ込めてるってか。え?」
チビコウモリ「キキー」
こうもり猫「わーん、わーん。牢の中に閉じ込められてるメスコウモリを救うため、
あっしのところに助けを求めて来たのか。わーん、こりゃほっとけねえべ。わーん、わーん」
豆ユーレイたち「すっきり、どっきり、すっきり、トイレのあとは手を洗いましょう。
こうもり猫は泣き虫だー。うちの幽子ちゃんも泣き虫だー」
こうもり猫「どうせみんなに話したって、勉強サボる口実だと思われるのがオチだもんなー。
ま、これは俺っちのもめ事だから自分で片付けるしかねえかな」
チビコウモリ「キー」
こうもり猫「いいってことよ。それより俺の背中に乗んな。ずっと飛びっぱなしでバテただろ?な?」
チビコウモリ「キー」
こうもり猫「さあ、グルマルキン城までひとっとびだ。あらよっと」

119:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/01 16:35:36 .net
ファウスト博士「(聖なる調べ聞こえし時、希望の翼は飛翔する。
父上の残された日記にあるこの言葉を、一日も早く実現させねば)」

120:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 14:57:23.40 .net
メフィスト2世「あー、もうやだ!親父の見舞いがてら顔を出したらこの始末。
ちくしょう。こうもり猫のやつどこ行ったんだ」
鳥乙女「しょうがないわよ。根っからのいい加減悪魔なんだから」
幽子「あの」
豆ユーレイたち「今日の幽子ちゃんはおしゃべりやさんー」

121:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:03:36 .net
メフィスト2世「なに」
鳥乙女「それじゃこうもり猫は一人で助けに行ったの?」

122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:14:03 .net
悪魔くん「何もしないおとなしい悪魔たちをそんな目に遭わせるなんて許せない!
こうもり猫だけに任せておけないぞ」
メフィスト2世「そうこなくっちゃ。よーし」
悪魔くん「でもメフィスト2世、山ほどの宿題どうするんだい」
百目「そうだモン。ファウスト博士に叱られるモン」
メフィスト2世「へへ。そんなこと言ってられねえや。魔動カー!」
悪魔くん「うわー!」
百目「これ、メフィストのおじいちゃんのだもん」
メフィスト2世「へへ。親父に借りて見えない学校に停めておいたんだ。さ、早く。あ!お前たち」
鳥乙女「メフィスト2世だけ宿題から逃げるのは許せないわ」
青ピクシー・赤ピクシー「宿題は、幽子ちゃんと豆ユーレイがやってるよ」
メフィスト2世「調子いいんだから」
百目「メフィスト2世も幽子ちゃんに頼んできてたんだモン」
メフィスト2世「ふふ、ふふふ」

123:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:20:32 .net
こうもり猫「(ゴクリ)」
チビコウモリ「キー」
こうもり猫「心配するなって。メキシココウモリなんて俺っちの弟分みたいなもんよ。
ちょちょいのちょいと片を付けてやる」

124:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:25:41 .net
鳥乙女「ちょっと、もっとちゃんと運転できないの?」
メフィスト2世「道が悪いんだよ。運転はいいんだけど」
悪魔くん「うわー」
百目「道なんかないモン。空だモン」
メフィスト2世「じゃあこいつがポンコツだからだよ。親父が腰を痛めたのもきっとこいつのせいだぜ」

125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:40:41.32 .net
チビコウモリ「キー」
こうもり猫「おい、出てきやがれ!こうもり猫様が参上仕ったぜ。…!」
メキシココウモリ「へへへへへ。こうもり猫か。そろそろ来る頃だと思ってたぜ」
こうもり猫「へっ、それなら話が早いや。俺っちがなんで来たか分かってるんだろうな」
ヘドラ「はははははは」
チビコウモリ「ウゥ」
こうもり猫「…まさか…」
ヘドラ「驚いたようだね。私が地底から二度と出てこれないと思っていたのかい」
こうもり猫「…!それは」
ヘドラ「吸血コウモリの血に、マタタビと、118種類の呪いの草の根をすりこんでつくったゾンビエキスさ。
これを一口飲んだだけで、生きながら地獄の苦しみを味わえる」
メキシココウモリ「こうもり猫、悪魔の掟は分かってるな?」
ヘドラ「お前は私の使い魔として、忠実なしもべとなる契約を交わした。
契約に背いた時は自らの手でゾンビエキスを飲まなくてはならないんだ」
こうもり猫「…!……」

126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 15:52:52.42 .net
こうもり猫「あれ、やだなー。なに勘違いしてるんすか?あっしはね、この裏切りチビコウモリを捕まえて来たんすよ」
チビコウモリ「ウッ」
ヘドラ「…」
こうもり猫「待った。ひひひひひ」
チビコウモリ「キー、キー、キー、キー」

127:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/02 16:21:49.42 .net
こうもり猫「へへっ。こうやってお前を捕まえれば、ヘドラ様にご褒美がいただけると思ってね。
ま、悪く思わないでちょうだい」
チビコウモリ「キー!」
こうもり猫「おっ」
メスコウモリ「キーキー」
こうもり猫「…。へへ、どうでやんす?これで信用していただけやんしたかねー」
メキシココウモリ「ふーん、どうだかな」
こうもり猫「信じてくださいよー。あっしははなっから悪魔くんとか見えない学校とかに味方する気はなかったんすから。
ヘドラ様がいなくなっちまったんでどうしていいのか分かんないで迷ってるうちに、
勝手に12使徒だなんて言われてもう迷惑もいいところ」
メキシココウモリ「お前は昔から調子が良かったからね。これくらいじゃ信用できないぜ」
こうもり猫「あらら」
ヘドラ「まあいい。こうもり猫の使い道はまだ色々ある。それに私に盾ついたりしたら、その時は嫌でもゾンビエキスを飲まねばならぬのだから」
こうもり猫「またまた、そんな怖いこと言いっこなし。よろしく頼んますよ。あねさんにあにさん。あ、よいしょ!」
メキシココウモリ「へへ、あにさんか。あに?なんだ。ふんふん、そうか。悪魔くんがこっちに来るそうです」
こうもり猫「悪魔くんが?」
チビコウモリ「キーキー」
白悪魔「わーん、わーん」
ヘドラ「うるさい!飛んで火にいる夏の虫とはこのことだな。こうもり猫、悪魔くんたちをこの城の迷宮の間に導くのだ」
こうもり猫「迷宮の間?」
ヘドラ「迷宮の間に入ったら簡単には出ることはできまい。その間に人間に味方する悪魔を全部捕まえてしまうのだ」
こうもり猫「ほ、ほんとにそれだけでしょうね」
ヘドラ「…」
こうもり猫「いえいえいえ、殺したりしたら、寝覚めが悪そうだから。ね」

128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:14:41.78 .net
百目「すごい風だモン」
メフィスト2世「そうだ、気を付けろ。巻き込まれたら一気に天国まで舞い上げられてしまうぞ」
鳥乙女「あ、あれを見て!」
悪魔くん「こうもり猫…!」

129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:18:43.81 .net
悪魔くん「しっかりしろ。こうもり猫」
百目「死んでるのかモン?」
悪魔くん「わ」
百目「なんだモン!」
こうもり猫「!」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「わあー!」
こうもり猫「仕方がなかったでやんすよー!」

130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:24:00.27 .net
メフィスト2世「いてててて…」
百目「ここはどこだモン」
メフィスト2世「こうもり猫のやつ。助けにきた俺たちを罠にかけやがった」
鳥乙女「ひどいわ」
悪魔くん「でもここを出るのは一苦労だぞ。見てごらん」
百目「なんだモン。どっち見ていいんだか分かんないモン」
悪魔くん「これじゃあ迷子になっちゃうなあ。そうだ、印をつけてと。とりあえず行ってみよう」
百目「早くここ抜け出さないと目が疲れるんだモン」
メフィスト2世「それにしてもみんな似たような廊下だな」

131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:27:02 .net
ヘドラ「よくやった、こうもり猫。
次の仕事はメキシココウモリと一緒に、人間に味方するこしゃくな悪魔たちを捕まえてくるんだ」
こうもり猫「パパラパ―。お任せください」
ヘドラ「ふふふふふ」

132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:31:02 .net
こうもり猫「へへ。人間に味方する悪魔っていえば、この近くにもいるんですよ。大物がね」
メキシココウモリ「え、ほんとか。どこにいるんだ?」
こうもり猫「ま、あっしについてきてくださいよ」
メキシココウモリ「よーし」

133:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:35:36 .net
こうもり猫「はあ、はあ。もう動けましぇーん」
メキシココウモリ「ふーん、ここが入り口」
こうもり猫「そうですけど。長旅でちと疲れがきてるんで、あにさん。一つ頼んますよ」
メキシココウモリ「ふっ、あにさんか。へへ、よいしょ。よく見てろ!そら!」
こうもり猫「そこで遊んでろい!どりゃあ」
メキシココウモリ「何すんだ!こら!ちょっと何する!」
こうもり猫「よーし、お次っと」

134:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:46:01 .net
百目「んー、また同じとこだモン」
メフィスト2世「これで7回目か。どうなってるんだ」
鳥乙女「私、のどが渇いてきたな」
百目「ボクもだモン」
悪魔くん「とにかく出口を見つけなくちゃ。さあ、行こう」

135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:53:21.26 .net
ヘドラ「ふふふふふふ。そうやって歩き回れ。そのうち疲れてのどがカラカラに渇きあがる。
(こうもり猫め。まんまと悪魔くんを始末する手助けをしてくれた。ふふふふふふ)」

136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:55:09.07 .net
メフィスト2世「はあ、のどがカラカラだ」
百目「もう歩けないモン」
鳥乙女「何か飲みたいわ」
悪魔くん「まるでだまし絵だ。上に行ってると思ったら、下に下ってるんだ」
ヘドラ「次の部屋には支度をしておいた。たっぷりとのどの渇きを潤すがいい」

137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 17:56:01.60 .net
鳥乙女「もうのどがカラカラよ」
悪魔くん「今までとは違う部屋みたいだ」
百目「あ、飲むもんがあるモン」
赤ピクシー・青ピクシー「やったね!」

138:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:01:10.62 .net
こうもり猫「あねさん。大変でやんすよ。はあ、はあ」
ヘドラ「どうした、メキシココウモリは」
こうもり猫「それが、手強いやつがいましてね、あねさんに応援を。あ!」
百目『グレープジュースだモン』
こうもり猫「ゾ、ゾンビエキス…」
ヘドラ「そうとも。さあ、飲め!一気にゾンビエキスを」
こうもり猫「そ、そんな。迷宮の間に閉じ込めるだけだと言ったのに!」
ヘドラ「うるさい!最初からこうするつもりだったのさ。ふふふふふ」
こうもり猫「なんてこった…俺はみんなを…仲間を…」
メフィスト2世『それじゃあ、乾杯といこう』
悪魔くん『乾杯!』
こうもり猫「ダメだー!!」

139:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:14:55.84 .net
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「いただきまーす!」
こうもり猫「ダメだー!!」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「!」
こうもり猫「それ飲んじゃダメ!」
鳥乙女「あんたを信じたおかげでのどがカラカラなのよ」
こうもり猫「飲んじゃダメだよ!」
青ピクシー・赤ピクシー「わあ!」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女「!」
悪魔くん「毒だ!飲むんじゃない!」
こうもり猫「……へっへっへっへ…」
ヘドラ『ははははははは』
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「!」
ヘドラ『裏切り者のこうもり猫め。悪魔の契約に背いた罰を受けるがいい』
悪魔くん「ヘドラだな!」
ヘドラ『分かったかい。悪魔くん』
悪魔くん「お前は、地の底に封じ込められていたはずだろ。それがなぜ」
ヘドラ『すべてはサタン王国のためさ』
こうもり猫「あ!…あ!」
悪魔くん・百目・鳥乙女「!」
メフィスト2世「やめろ、こうもり猫!」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「わあー!」
こうもり猫「ああっ。(ゴク)」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・鳥乙女・ピクシー「ああー!」
こうもり猫「ん、ん、あああー!」

140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:18:42.16 .net
ヘドラ『ゾンビエキスを飲んだ者は、生きながら地獄の苦しみを受けるのだ』
悪魔くん「ピクシー、早く解毒剤だ」
青ピクシー・赤ピクシー「ゾンビエキスの解毒剤なんて、ピクシー知らない」
鳥乙女「そんな。それじゃこうもり猫は」
メフィスト2世「助からねえっていうのか」
悪魔くん「そうだ、学者だ。ヨナルデパズトーリなら分かるはずだ」

141:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:37:31.95 .net
ヘドラ『ふふふふふ、ははははははは』
悪魔くん「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。我は求め訴えたり!
出でよ、第3使徒、ヨナルデパズトーリ!」
ヨナルデパズトーリ「なんじゃい、悪魔くん。あが、あが…」
悪魔くん「え?あ!」
ヘドラ「ははははははは。この城の中では、魔法陣も役には立たないのさ。この城がお前たちの墓になるんだ」
メフィスト2世「けっ、それはこっちのセリフだぜ。
おとなしい白悪魔をとっつかまえようなんてやつは、この俺が許さねえ!」
百目「そうだモン」
ヘドラ「ん?」
メフィスト2世「逃げろ、百目!」
百目「わ、わあ!」
メフィスト2世「お、どこ行きやがった。そら!お、また消えやがった」
ヘドラ「ふふふふふ、ふふふふふ」
メフィスト2世「…!」
悪魔くん「メフィスト2世!たあ!」
ヘドラ「フッ」
悪魔くん・青ピクシー・赤ピクシー「わあ!」
ヘドラ「う!」
メフィスト2世「わあ」
悪魔くん「!」
ヘドラ「たあ!」
百目「モン!」
ヘドラ「きゃあ…うう」
悪魔くん「そうか、光だ」
メフィスト2世「任せとけ、悪魔くん。鳥乙女、行くぞ」
鳥乙女「任せて!」

142:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:43:22.57 .net
悪魔くん「!」
ヘドラ「悪魔くんさえやってしまえば」
悪魔くん「…!」
鳥乙女「ピンクハリケーン!」
ヘドラ「う!」
メフィスト2世「魔力、ウィングライトボール!」
ヘドラ「ぎゃああああ!!!ルキフェル様…ハイルサタン。サタンに栄光あれ!……」
悪魔くん「(なぜ、今サタン王国の復活なんだ)ん?」
こうもり猫「どっこ…」

143:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:47:44.72 .net
悪魔くん「治ってくれよ」
鳥乙女「…」
こうもり猫「…」
鳥乙女「…!」
悪魔くん「良かった、こうもり猫」
青ピクシー・赤ピクシー「やったー!やったー!」
チビコウモリ・メスコウモリ「キーキー」
こうもり猫「宿題やらなきゃファウスト博士に叱られるでやんすよ」
メフィスト2世・鳥乙女「あはははははは」

144:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:51:23.82 .net
幽子「ごめんなさい、ついお昼寝しちゃって」
メフィスト2世・鳥乙女・ピクシー・こうもり猫「えー!」
ファウスト博士「バカもん!」
こうもり猫「こうなったら、逃げるに限るんでげしょ」
メフィスト2世「え。待って、俺も行くー!」
青ピクシー・赤ピクシー「わああ」
鳥乙女「私も連れてって」

145:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/03 18:58:40.21 .net
悪魔くん「エジプトの地下王国で眠っているはずのミイラたちが彷徨い始めた。
ルキフェルが地下王国のオシリス王を連れ去ったからなんだ。
そして、天国と地獄を往来する天空船までもがルキフェルの待つ魔界城へ引き寄せられる。
悪魔くん。魔空間へ消える天空船の謎。
夢よ、届け君の心に」
『魔空間へ消える天空船の謎』

146:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 16:30:58.94 .net
悪魔くん「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 16:31:35.60 .net
『魔空間へ消える天空船の謎』

148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 16:35:59.04 .net
ファウスト博士「これは…!」
悪魔くん「博士が僕を直接呼ぶなんて」
百目「きっと大変なことがあったんだモン」
ファウスト博士『急げ、悪魔くん。見えない学校へ早く来てくれ!』

149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 17:05:25 .net
ファウスト博士「実は、サタン王国再興を企むルキフェルの動きを見張るために、
各地に見えない学校の魔眼を派遣していたのじゃが、まずこれを見てくれ。悪魔くん。
魔眼から送られてきている映像じゃ」
悪魔くん「これは、エジプト」
メフィスト2世「あ、ミイラたちが目覚めていくぜ」
悪魔くん「博士、一体これは」
ファウスト博士「うむ。おとなしく地下に眠っていた彼らが何故今になって彷徨い出ようとしているのか、
わしにもまるで見当が付かん」

150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 17:08:41.54 .net
悪魔くん「学者、ミイラたちの魂はエジプトにあるという地下王国に集められるんだったよね?」
ヨナルデパズトーリ「その通り。再び蘇る時がくるまでオシリス王という立派な王が守っているはずなのだが」
鳥乙女「そのオシリス王に何かあったのかしら」
メフィスト2世「悪魔くん、急いでエジプトに行って調べてみようぜ」
悪魔くん「うん。ユルグ、アフリカ出身の君は、エジプトに詳しいはずだ。一緒に来てくれ」
ユルグ「ああ、行ってもいいぜ」
鳥乙女「私も」
象人「わしもだぞう」
幽子「悪魔くん、私も」
悪魔くん「ちょっと待って。みんなの気持ちは分かるけど、全員で行くわけにはいかないよ。
ここに残って、博士と一緒に東嶽大帝や、ルキフェルの動きを見張るのも大切な仕事なんだからね」
ファウスト博士「うむ」

151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 17:12:30.93 .net
メフィスト2世「悪魔くん、ミイラたちがいたぜ」
悪魔くん「よし、降りて調べてみよう」
家獣「バウー」

152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 17:24:20.34 .net
百目「ほんとにあの人たち死んでるのかモン?」
悪魔くん「うん。本当は、何万年か経って、再び蘇る時がくるまでおとなしく眠っているはずなんだけど」
メフィスト2世「のこのこ何しに出てきやがった!」
ミイラA「オレの魂を奪ったのはお前たちか!」
ミイラたち「返せ!」
悪魔くん・百目「えー!」
百目「悪魔くーん」
メフィスト2世「薄気味の悪い野郎どもめ!魔力…」
悪魔くん「やめろ」
メフィスト2世「え」
悪魔くん「ミイラたちにも何か訳があるかも知れない」
象人「よし、わしが加減してやってやるぞう。鼻息魔力だぞう!」
ミイラたち「うわー!」

153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/04 17:31:22.64 .net
悪魔くん「ミイラたちは、魂を奪われたと言ってたね」
メフィスト2世「ああ、でもやつらの魂はオシリス王が守ってるはずじゃないのかい。悪魔くん」
悪魔くん「うん」
ユルグ「会ってみるしかないな。オシリス王に」
百目「ユルグ地下王国の入り口を知ってるのかモン」
ユルグ「いや、ただ案内人にはうってつけの男が近くに住んでいるはずだ」
悪魔くん「案内人?」

154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 16:12:30 .net
墓守「ささ、こちらへ」
ユルグ「この男は墓守といって、先祖代々ピラミッドを守る番人なのさ」
悪魔くん「なるほど。それなら安心だ」
墓守「あなたたちのことは地下王国でも有名ですゆえ、さぞかしオシリス王もお喜びになるでしょう」

155:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 16:12:30 .net
墓守「ささ、こちらへ」
ユルグ「この男は墓守といって、先祖代々ピラミッドを守る番人なのさ」
悪魔くん「なるほど。それなら安心だ」
墓守「あなたたちのことは地下王国でも有名ですゆえ、さぞかしオシリス王もお喜びになるでしょう」

156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 16:22:21 .net
百目「わあ、すごいんだモン」
悪魔くん「うん、紀元前数千年の昔そのままみたいだ」
セト「よく来たな、悪魔くん」
悪魔くん「え」
メフィスト2世「お」
悪魔くん「あ、あなたがオシリス王」
ユルグ「違う、確かやつはアヌビスのセトという男」
悪魔くん「ええ!」
メフィスト2世「なんだって」
墓守「ふふふふふふ」
ユルグ「しまった、これは罠だ」

157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 16:40:55 .net
セト「行け、ミイラたちよ!」
百目「悪魔くーん」
悪魔くん「!」
メフィスト2世「へっ、呪われた化け物共め、迷い出たか。いくぞ!魔力、稲妻電撃!あ、あれれ。おかしいなー。
だったら、魔力、火炎放射!どうなってんだ」
悪魔くん「メフィスト2世!逃げるんだ!」
メフィスト2世「くそ」
象人「今度は手加減なしだ。鼻息魔力だぞう。ブゥー!あれ、なんか変だぞう」
悪魔くん「象人も早く逃げるんだ」
メフィスト2世「こ、こんな大事な時にどうして魔力が使えないんだ」
家獣「バウー」
セト「行け行けー!」
悪魔くん「ぎゃあ」
百目「助けて―」
メフィスト2世「わあ」
セト「くっ(どの道袋のネズミだ)ふふははは」

158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 17:01:56 .net
悪魔くん・メフィスト2世・百目・ユルグ・象人・家獣「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ」
悪魔くん「ユルグ、セトといえばオシリス王の部下のはずだったね」
ユルグ「ああ。しかしやつが何故」
百目「もう歩けないモン。ん?これなんだモン。あ、あー!」
メフィスト2世「何やってんだ百目」
百目「一人で取れちゃったんだモン」
メフィスト2世「?」
家獣「バウ?」
メフィスト2世「な、なんだあれは」
悪魔くん「岩だ!墓泥棒をやっつける仕掛けだ!」
象人「百目が余計なことするからだぞう」
百目「そんなあ。ボク泥棒じゃないモン」
メフィスト2世「魔力、稲妻電撃!…たあ!全くどうなってんだ」
悪魔くん「みんな、逃げろ!」
百目「わわわ。向こうからも来ちゃったモン!」
象人「いくぞう。うわ!」
悪魔くん「象人!あ、…これじゃ挟み撃ちだ!」
百目「うわあ、ダメだ!これ返すから許してだモン!」
象人「ふう」
悪魔くん「助かったあ…わあ!」
象人「うお!」
家獣「バウー」
メフィスト2世「なんだこりゃ」
悪魔くん・メフィスト2世・百目・ユルグ・象人・家獣「わあー!」

159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/05 17:24:51 .net
悪魔くん「だ、大丈夫か。みんな」
メフィスト2世「今度は落とし穴って訳か」
象人「んー?誰かいるぞう」
悪魔くん「何だって…!」
イシス「!」
ユルグ「ん、あなたはひょっとしてイシス王妃じゃないですか?」
イシス「…」
悪魔くん「怖がらないで。僕たちは怪しい者じゃありません」
イシス「え」
悪魔くん「よっぽどひどい目に遭ったみたいだな」
ユルグ「やっぱりあなたは」
イシス「そうです。私はオシリス王の妻、イシスです」
悪魔くん「僕たちはオシリス王を探しています。どうしてこんなことに」
イシス「アヌビスのセトが反乱を起こして私を人質に取り、オシリス王からラーの杖を奪って連れ去ったばかりか、
ミイラたちの魂までもわが物にしてしまったのです」
メフィスト2世「なるほど、それで分かったぞ。自分の魂を奪い返そうとしたミイラたちが彷徨いだしたって訳が」
イシス「うう…」
悪魔くん「それでオシリス王は今どこに」
イシス「天空船です」
悪魔くん「天空船って、まさか!」

160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 18:17:07.01 .net
メフィスト2世「悪魔くん、天空船といえば」
悪魔くん「うん、千年に一度、死者の魂を集めて天国へ運ぶという船のことらしい」
イシス「ところがその天空船は、天国へは向かってはいないのです。ルキフェルの待つ魔空間へ」
悪魔くん「ええ、ルキフェルだって!?」
セト「はっはっはっはっは」
悪魔くん「!」
メフィスト2世「なに!」
セト「さすがは悪魔くん。異変に気付いたお前たちがやって来るだろうということくらいお見通しさ。
もっともこう上手く罠にはまるとは思ってはいなかったがなあ。はっはっはっは」
悪魔くん「むう…」
セト「間もなく魂を求めて血迷ったミイラたちが町や村を襲い始めるだろう。
そうなれば地下王国だけでなく、エジプト全土がこのセトのものとなる。
それはこの地上にサタン王国の再興を願うルキフェル様も認めてくださるな。
さあ、邪魔者は消えてもらおう。王妃と共に冥土へ行くのだな、悪魔くん」
悪魔くん「なにー。待て、セト!」
セト「はっはっはっはっは」
悪魔くん「く、くそー。!?王妃は、確かセトがオシリス王のラーの杖を奪ったと言いましたね?」
セト「ええ」
悪魔くん「そうか、あの杖には、ピラミッドパワーを発生させる力があるんだ」

161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 18:18:22.82 .net
メフィスト2世「悪魔くん、天空船といえば」
悪魔くん「うん、千年に一度、死者の魂を集めて天国へ運ぶという船のことらしい」
イシス「ところがその天空船は、天国へと向かってはいないのです。ルキフェルの待つ待つ魔空間へ」
悪魔くん「ええ、ルキフェルだって!?」
セト「はっはっはっはっは」
悪魔くん「!」
メフィスト2世「なに!」
セト「さすがは悪魔くん。異変に気付いたお前たちがやって来るというくらいお見通しさ。
もっともこう上手く罠にはまるとは思ってはいなかったがなあ。はっはっはっは」
悪魔くん「むう…」
セト「間もなく魂を求めて血迷ったミイラたちが町や村を襲い始めるだろう。
そうなれば地下王国だけでなく、エジプト全土がこのセトのものとなる。
それはこの地上にサタン王国の再興を願うルキフェル様も認めてくださるな。
さあ、邪魔者は消えてもらおう。王妃と共に冥土へ行くのだな、悪魔くん」
悪魔くん「なにー。待て、セト!く、くそー。!?王妃は、確かオシリス王がラーの杖を奪ったと言いましたね?」
イシス「ええ」
悪魔くん「そうか、あの杖には、ピラミッドパワーを発生させる力があるんだ」

162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 18:32:34.49 .net
悪魔くん「それでミイラたちを操り、メフィスト2世たちの魔力も封じ込めていたに違いない」
メフィスト2世「えー、じゃあこれからも魔力なしで戦わなきゃならねえってのか」
百目「魔法陣も使えないモン」
悪魔くん「うーん」
イシス「神様、私の命はどうなっても構いません。どうかオシリス王の命とこの地をお守りください」
悪魔くん「諦めちゃいけない。元気を出してください、王妃。魔力は使えなくても僕たちに出来ることはあるはずだ」
メフィスト2世「そうさ。セトやルキフェルの思い通りにはさせねえぞ」
百目「がんばるんだモン、王妃」
イシス「ええ」

163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 18:43:04.89 .net
イシス「!」
悪魔くん「ああ!」
メフィスト2世「!」
ユルグ「これは」
百目「天井が降りてくるモン」
メフィスト2世「このままだとみんなぺしゃんこにされちまうぜ。くそー、魔力が使えたら」

164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 18:51:30 .net
ユルグ「悪魔くん、ひょっとしたらこのどこかに抜け道があるかもしれないぞ」
悪魔くん「よし、家獣と象人で天井を支えていてくれ。その間に僕たちで抜け穴を探す」
象人「分かったぞう」
家獣「バウー」
象人「ぞれー」
家獣「バウー」
象人「ぞれー」
メフィスト2世「くそー、なんとかしなきゃ」
悪魔くん「頑張ってくれ!家獣!象人!」
家獣「バウー」
イシス「神様、か弱き私どもをお助けください」

165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 19:03:32.34 .net
百目「抜け穴、抜け穴。抜け穴だモン。ん?同じもんがあるモン。また変なことになったら困るモン。
でも…やめた」
悪魔くん「くそー、まるで見当たらない」
イシス「…」
家獣「バ、バ、バウー」
象人「ぐぞう」
メフィスト2世「悪魔くん、いくら家獣と象人でもムリだ」
象人「ぐぞう」
家獣「バウー」
百目「こうなったら、ダメで元々だモン!でも…やっぱし。モン」
メフィスト2世「あら」
家獣「バウー」
象人「ぐぞう」
百目「迷惑かけたらごめんだモン」
悪魔くん「あ…!」
百目「えーいだモン」
メフィスト2世「百目、お前また何か変なことしたな」
百目「だって、仕方なかったんだモン」
ユルグ「ん?あれを見ろ」
百目「わあ、やったモン」
悪魔くん「うん、よくやった!さ、王妃」
イシス「はい」

166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 19:33:24.56 .net
悪魔くん「急げ、みんな」
イシス「ちょっと待ってください」
悪魔くん「え、な、なんですか。王妃」
イシス「王家に伝わる話によれば、太陽が中空に昇る時、
黄金の部屋でこのラーの石をかざせば大いなる力がピラミッドの中を満たすと」
悪魔くん「つまり、太陽がこのピラミッドの真上に来たとき、
その一瞬だけでもセトのピラミッドパワーを封じることが出来るかもしれないってことですか」
イシス「でも」
悪魔くん「でも?」
イシス「ラーの石を使えば、次の太陽が中空に昇った時スフィンクスは目覚め、
そしてオシリス王のいないことを知れば、悲しみ怒ってこの地上を大混乱に陥れることになるかも知れないのです」
悪魔くん「スフィンクスが目覚める…?王妃、それまでに必ず僕たちがオシリス王を連れ戻してみせます。
信じてください。とにかく今は、このエジプトの地を救わなければ。そして、彷徨っているミイラたちを」
イシス「分かりました」
悪魔くん「ありがとう、王妃。よーし、必ず黄金の部屋まで王妃を守っていくんだ。みんな」
メフィスト2世「よし、分かった」
百目「分かったんだモン」
ミイラたち「うおお」「あああ」
メフィスト2世・百目「!」
百目「来たモン」
象人「ここはわしと家獣で防ぐぞう」
悪魔くん「頼んだぞ」
家獣「バウー」

167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/07 19:39:49.57 .net
イシス「そのつきあたりを左へ」
ミイラたち「いひひひひ」
ユルグ「コーン!悪魔くん先へ行ってくれ」
悪魔くん「頼むぞ、ユルグ」

168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 19:44:09.29 .net
イシス「ここが黄金の部屋です」

169:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 19:47:34.81 .net
悪魔くん「ん?」
メフィスト2世「本当にこんな所に太陽の光が届くのか?」
百目「大丈夫かモン。悪魔くん」
悪魔くん「チャンスはたった一回しかない。でも、王妃ならきっと」

170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 19:59:08.51 .net
イシス「我らが太陽の神ラーよ。私たちに力をお授けください」
象人「いくぞう」
イシス「…」
家獣「バウー」
イシス「…」
ユルグ「くそ、悪魔くん!悪魔くん!」
イシス「…」
セト「い、いたぞ」
悪魔くん「!」
メフィスト2世「野郎、きやがったか」
セト「しぶとい奴らめ、今度こそ始末してやるぞ。 行け、者ども!」
ミイラたち「(ドドドドドドドドド…)」
メフィスト2世「野郎!」
百目「戦うんだモン。このこのこのだモン」
メフィスト2世「てやあ!」
悪魔くん「ふっ、たあ!」
イシス「我らの神よ、邪悪な者たちから我々の王国と地上を守らせたまえ」

171:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:02:18.97 .net
イシス「…」
メフィスト2世「てやあ!とう!えい!」
百目「えーいだモン!」
悪魔くん「たあ!」

172:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:15:37.72 .net
悪魔くん「やった!」
イシス「ああ」
悪魔くん「王妃しっかり」
セト「な、何!?」
ミイラ「ぎゃああ」「あああ」
セト「う、う、ぐわあああー。ラ、ラーの杖が…」
悪魔くん「やった。セトのピラミッドパワーが消えていくぞ」
メフィスト2世・百目「…!」
セト「くそー…」
メフィスト2世「もう逃がさんぞ。 今までの分もまとめてお礼をしてやるぜ」
セト「やれるものならやってみろ」
メフィスト2世「野郎、魔力、火炎放射!お、くそ」
ユルグ「悪魔くーん!」
メフィスト2世「え?」
ユルグ「悪魔くん!」
家獣「バウー」
悪魔くん「みんな!大丈夫か?」

173:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:25:07.34 .net
セト「はあ、はあ、うわあー!あっちっちっち」
メフィスト2世「待て!」
セト「うわあ!」
メフィスト2世「野郎、とどめだ!」
悪魔くん「もういいよメフィスト2世」
メフィスト2世「え、悪魔くん。あんなやつまで見逃そうってのか?」
ユルグ「いや、この川は地獄へ続いている。セトも自業自得さ」
悪魔くん・メフィスト2世「え」
セト「覚えていろ。 この仇は必ずルキフェル様が取ってくれようぞ」
メフィスト2世「愚かなやつめが」

174:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:29:43.18 .net
メフィスト2世「!」
悪魔くん「これは」
イシス「セトが集めていたミイラの魂が地下の墓場へ戻っていきます。
これで、彷徨い出たミイラたちも、安心して元の眠りにつくでしょう」
悪魔くん「そうですね」

175:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:32:09.59 .net
悪魔くん「(王妃、あなたとの約束は必ず守ってみせます。
このスフィンクスがその混乱を起こさないためにもね)」

176:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:45:26.53 .net
悪魔くん「天空船が魔空間を?」
ヨナルデパズトーリ「時間と空間を超えた一種の異次元空間。
そしてその魔空間へ行くには、強力な飛行魔力が必要なのである」
鳥乙女「「じゃあ家獣や魔動カーじゃ無理だって訳ね」
メフィスト2世「しかしこのままだとオシリス王はルキフェルに捕まっちまうぜ」
悪魔くん「うん、それに王妃の言ってたように、
明日の太陽が中空に昇るまでにオシリス王を助けないと、スフィンクスが目覚めてしまうんだ」
鳥乙女「何とか魔空間へ行く方法はないのかしら」
悪魔くん「博士」
ファウスト博士「うーむ…」
悪魔くん「博士、なんとか言ってください」
ファウスト博士「聖なる調べ聞こえし時、希望の翼は羽ばたき、いかなる空をも超えていくであろう」
悪魔くん「聖なる調べ。希望の翼?(聖なる調べ。希望の翼…)」

177:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/10 20:54:32 .net
悪魔くん「ルキフェルに連れ去られたオシリス王を助けるため、
魔界伝説の中からついに飛び立つ見えない学校。
天空船を追って、魔空間へ入った僕たちが圧倒的な力のプルトーの前に力尽きようとしたその時、
みんなの心と笛の音が、奇跡の力を呼び起こしたんだ。
悪魔くん。羽ばたけ、希望の翼よ!
夢よ、届け君の心に」

『羽ばたけ、希望の翼よ!』

178:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:03:22.97 .net
悪魔くん「エロイムエッサイム、我は求め訴えたり!」
<ナレーター>
人間に不幸を与える悪魔を退治するため、
一万年に一人現れるという悪魔くんが、
12人の仲間と力を合わせて今立ち上がった。

179:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:11:54.12 .net
<ナレーター>
今日の太陽が中空に昇るまでに天空船に捕らえられたオシリス王を救いださなければ、
目覚めたスフィンクスは王のいないことを知り、怒ってこの地上を大混乱に陥れることになるのだった。

180:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:12:53.88 .net
『羽ばたけ、希望の翼よ!』

181:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:19:39.27 .net
ファウスト博士「聖なる調べ聞こえし時、希望の翼は羽ばたき、いかなる空をも超えていくであろう」
悪魔くん「聖なる調べって、ああ、ソロモンの笛のことですね!でも希望の翼って…」
ファウスト博士「見えない学校のことじゃ」
悪魔くん「ええ!ソロモンの笛で見えない学校が。あ」
ファウスト博士「じゃが、そのためには想像を絶する力が必要なのじゃ。悪魔くん、
君自身の命にかかわることにもなりかねんのじゃ」
悪魔くん「僕の命…」

182:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:24:13.19 .net
メフィスト2世「うーん」
百目「大丈夫かモン、悪魔くん」
ヨナルデパズトーリ「うーむ、ただでさえセトとの戦いで疲れ切った体であるからして」
幽子「悪魔くん」
こうもり猫「けっ、笛吹いたくらいでこのバカでかいオンボロ学校が動くわけねえだろうが。
バカだなあ、悪魔くんも」
鳥乙女「何か言った?こうもり猫」
こうもり猫「いいえ、何も言いません」

183:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:25:59.77 .net
ファウスト博士「もはや誰にも止めることは出来ん。悪魔くんの力を信じるしかないのじゃ」

184:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:29:46.12 .net
悪魔くん「(王妃とも約束したんだ。必ずオシリス王を救い出してみせるって。
やってみるしかない。僕の命を懸けても)」
百目「悪魔くん」
幽子「頑張ってね。悪魔くん」
悪魔くん「(何としてもソロモンの笛で見えない学校を動かさなきゃ)」

185:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:47:17.37 .net
悪魔くん「(♪~)」
ファウスト博士「ん!」
メフィスト2世・百目・ヨナルデパズトーリ「!」
悪魔くん「(♪~。動いてくれ。動いて)う!」
ファウスト博士「…」
幽子「メフィスト2世さん、私たちはこうしているしかないのかしら」
メフィスト2世「うーん…」
鳥乙女「待って、私たちも悪魔くんを手伝うことが出来るかも知れないわ。ほら、いつか博士が」
(ファウスト博士「悪魔くん、今後12使徒の12の運命数と、それぞれの能力が合わさった時、
とても大きな力が生み出されることになるんじゃぞ」)
ヨナルデパズトーリ「うーむ、いやしかし」
鳥乙女「みんなが行かないなら私だけでも行く!」
メフィスト2世「鳥乙女!」
百目「メフィスト2世、みんなで行こうモン」
メフィスト2世「よし」

186:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 15:54:05.42 .net
悪魔くん「(♪~)う!」
メフィスト2世・百目・鳥乙女「悪魔くん!」
悪魔くん「(♪~。みんなの、声がする)」
メフィスト2世「まるで悪魔くんの魂が吸い取られているようだぜ」
百目「悪魔くん」
鳥乙女「見えない学校。さあ、私たちの力も使って」
こうもり猫「よし、俺も」
家獣「バウー」
鳥乙女「あ!」
青ピクシー・赤ピクシー「うう」

187:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:02:29.09 .net
悪魔くん「(♪~。見えない学校よ。みんなの心が聞こえるかい?)」
ファウスト博士「そうじゃ、悪魔くん。見えない学校の心に語り掛けるのじゃ」
ヨナルデパズトーリ「むむ」
メフィスト2世「…」
百目「う」
悪魔くん「(♪~。スフィンクスが暴れ出せば、地上は大混乱に陥ってしまうんだ。
それだけは防がなきゃ。その為には君の力がどうしても必要なんだ」
ファウスト博士「おお」
悪魔くん「(♪~。僕たちに力を貸して欲しい。羽ばたけ、希望の翼よ!)」

188:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:07:32.87 .net
ファウスト博士「今まさに魔界伝説は蘇った。よくやったぞ、悪魔くん」
悪魔くん「ありがとう…見えない学校…」
百目「悪魔くん!」
鳥乙女「悪魔くん!」
メフィスト2世「やったな、悪魔くん」
悪魔くん「へへ…」

189:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:12:28.08 .net
ファウスト博士「12使徒たちもよくやってくれた。
みんながここまで悪魔くんを助けることが出来るとは、わしも予想外じゃったよ」
百目「でも悪魔くん、とっても疲れたみたいだモン」
悪魔くん「それは、みんなも一緒じゃないか。だけど戦いはこれからだ!」
メフィスト2世「さあ!出発だ!」
ファウスト博士・悪魔くん・12使徒たち「おー!」
ファウスト博士「いよいよ魔空間へ入っていくぞ」

190:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:24:59.36 .net
メフィスト2世「ああ!」
百目「わあー!」
サシペレレ「うわあ!」
青ピクシー・赤ピクシー「わー!」
ファウスト博士「おっ…」
悪魔くん「博士!」

191:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:28:17.40 .net
ファウスト博士「わしのことは構うな。それより、悪魔くん。
わしに代わって見えない学校の舵を頼む」
悪魔くん「はい」
こうもり猫「苦しい。少しはダイエットしろ」
悪魔くん「みんな、しっかり捕まってるんだ!頑張ってくれ、見えない学校」

192:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:33:50.53 .net
サシペレレ「ぐ…」
百目「悪魔くんの言うことが分かるみたいなんだモン」
鳥乙女「このままいい子にしててね。見えない学校さん」
こうもり猫「なーにもこんなボロ学校にゴマすることねえだろ、鳥乙女。うお!」
鳥乙女・幽子「ふふふふふ」
鳥乙女「こうもり猫ったら見えない学校に怒られてるわ」

193:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/19 16:42:43.54 .net
ルキフェル「ふははははは。飛んで火にいる夏の虫とはまさにこのこと。
悪魔くんなどに決して邪魔はさせん。
我がもとに集え。サタン王国四天王。
出でよ、プルトー、ベリアル、アイン、グラシアラボラス」
サタン王国四天王「へへへへへへ」

194:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/20 16:03:55.73 .net
悪魔くん「天空船は、どこにいるんだろう」
ファウスト博士「おっ…」
悪魔くん「危ない!」
ヨナルデパズトーリ「岩は全て幻なのであるな」

195:名無しが氏んでも代わりはいるもの
20/09/20 16:15:11.26 .net
悪魔くん「あれは…!」
ファウスト博士「天空船じゃ」
12使徒たち「!」
メフィスト2世「すげえ」
悪魔くん「…!」
百目「あの向こうに見えるお城は何なんだモン?」
ヨナルデパズトーリ「うーむ、ルキフェルの魔界城だわさ」
悪魔くん「イシス王妃が言っていたように、天空船はルキフェルのもとへ向かっているんだ」


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch