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15/04/17 07:23:47.15 H85TpIuP.net
【社会】江戸しぐさ「こぶし腰浮かせ」(人のために長イスを空け、席を譲る)…江戸時代にそのような構造の乗り物はない
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公共広告機構(現・ACジャパン)のマナー啓発広告に取り上げられたこともある「江戸しぐさ」は、2014年度から小学校の道徳教材
「私たちの道徳」に取り入れられました。文部科学省認定の教材にも出てくる江戸しぐさとは、どんなものなのでしょう。
 江戸しぐさの淵源は、1980年代に芝三光(しばみつあきら)という人物が考えついた江戸っ子の言動や行動パターンです。
芝の晩年に弟子入りしたノンフィクション作家・越川禮子氏は、江戸しぐさを整理してマニュアル化しました。
 江戸しぐさとして語られる代表的なものは、「傘かしげ」(人とすれ違うときに傘を傾け、雨や雪がかからないようにする)や
「こぶし腰浮かせ」(人のために長イスを空け、席を譲る)です。
 和傘と洋傘の構造の違いを知っていれば、「傘かしげ」のおかしさにすぐ気づきます。
和傘にはスプリングがついていませんから、洋傘のように一気に全開で固定されるのではなく、すぼめた状態に調整しやすいのです。
 すぼめた状態にしやすいのですから、狭い路地で人がすれ違うにしても、傘を横に傾ける必要なんてありません。
さらに言えば、江戸時代の家は土間が路地に面する構造です。雨の日に狭い路地で傘を不用意に傾ければ、人さまの家の土間に水をぶちまけることになります。
そんな「傘かしげ」が、推奨されるべきマナーであるはずがありません。
「こぶし腰浮かせ」も完全なウソです。現代人は横長の座席がついた乗り物を日常的に使いますが、江戸時代には電車や乗り合いバスのような構造の乗り物は
存在しませんでした。腰をかけられる長イスがついた乗り物がないのですから、立っている人が近くにいたとしても席の詰めようがないのです。
 渡し船には、座席に見えるものがついた例もあります。ただしそれは、下に荷物を置いて整理するために使う小さな台です。
渡し船には荷物だけでなく馬も一緒に乗せ、ついでに人間も運ぶわけですから、貨物の邪魔になる座席なんて造りません。
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