19/02/11 22:40:14.10 epK90svD.net
>>555
回答
これも勉強不足です。
大昔ステージIVの多くのがん種で
抗がん剤治療なし(BSC) vs 抗がん剤治療あり
の無作為化比較試験(RCT)が組まれて、BSCよりも抗がん剤治療やった患者
群のほうが全生存期間が延長することが証明されています(固形がんの大
多数)。
とすると、新治療は従来の抗がん剤治療群を標準アームとするRCTを組ん
でいくことになります。BSC群とのRCTは今更意味がないためです。
そのため現在に至るまで期待の新治療vs従来の標準治療のRCTがずーっと
組まれてきましたが、従来の標準治療群の患者さんは腫瘍進行が確認され
た場合、新治療へのスイッチが認められることが多いのです。これをクロ
スオーバーと言います。
つまり従来の標準治療の患者群であっても、実は大半が新治療へのスイッ
チがなされることが珍しくありません。これは倫理委員会が許さない場合
もあるからです。
となると、新治療が効果を発揮して、結局全生存期間に差が出ない事が珍
しくなくなりました。
それでもクロスオーバーを禁止した臨床試験では全生存期間に差が出るこ
とが多いです。
20年前と比較しステージIVの無治療群と治療群の50%生存期間(MST)は
胃がん 4か月→16ヶ月
大腸がん8ヶ月→36ヶ月
となっていますから、引用元が間違っているか、古すぎるのでしょう。
おっと近藤誠氏の著作から引用していると言うことは、陰謀論にだまされ
ているのでしょう。