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「そもそも、口の中にがんができるということ自体、まだまだ知られていない。
さらに、痛みなどの自覚症状がないことも多く、『ただの口内炎』と見過ごされ、
せっかくの早期発見の機会を逃すケースも多い」と新谷さん。
例えば、同じ口内炎のように見えるが、一方は扁平苔癬と呼ばれる病気で、一方は口腔がんだ。
「このケースは、専門家でも見た目だけで判断するのは難しく、触診をして違いを見分けるレベルのもの。
おかしいと思ったら自分で判断しないで、歯科を受診してほしい」という。
口腔がんの治療には、別の問題点もある。口には「話す」「食べる」という大きな役割があり、
せっかくがんが治っても、これらの機能が損なわれた場合、患者のQOL(生活の質)は大きく低下する。
そこで、歯科医とがん専門医らが連携し、がんを治療するだけでなく、骨を移植してあごを再建したり、
適切な入れ歯を作ったりすることで、話したり食べたりする機能を復活させる試みが進み、
成果を上げ始めているという。
口腔がんの実態を知ってもらい、早期発見につなげるため、
歯科医師会や大学病院などが「口腔がん検診」を呼び掛ける動きも広がっている。
新谷さんは「歯科医は歯だけでなく、口腔がんや口内炎など口のトラブル全般の専門家。
もっと気軽に受診してもらえるようにすることで、様々な病気の予防にも役立ちたいと願っています」と話している。