10/02/19 18:52:20
先日のニュースにも少し関連する、Flightbloggerのちょっと興味深いエントリ。
China, trains, and the strategic machinations of aerospace giants
URLリンク(www.flightglobal.com)
意外なのだが、米国人航空ジャーナリストにとって、BoeingとMHIの同盟は強固に映るようだ。
彼は、BoeingはMRJを通じて、EmbraerとBombardierに圧力をかけている、と見ている。
で、驚くのは、これに対するBombardierの対応策が「無い」と見ていること。CSeriesとCRJ1000に注力し、CRJ700/900へのてこ入れは
当面考えてない、というコメントが出てくる。Bonbardierは70-90席のRJ市場を捨てたか、発展の余地なしと見なしたのかもしれない。
もっと面白いのは、彼の中国市場に対するBombardierの戦略の見方。
RJの中国市場がぱっとしないのは、ARJの存在ではなく、中国航空市場には「高速鉄道網」という最大のライバルが出現しつつあるからで、
Bombardierは、航空機ではなく鉄道で中国市場を攻略しようとしている、という見立て。
現実に、BombardierはSiemens,ARSTOM等と共に中国鉄道市場に参入し、特に近郊、通勤電車の市場で成功を収めつつある。
ただ、高速鉄道に関しては逆に、KHIとSiemens,ARSTOMに対し、一人負けと言っていい惨敗を喫しており、今後どうなるかは確かに見物だ。