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『武谷三男著作集3-戦争と科学』(勁草書房:武谷三男)
-216頁~217頁(初出:1953年(昭和28年))-
ジェット機による戦闘では、人間の眼や神経が追い付いていけない
ように短い時間での変動を正しく捕まねばならないのである。
そこで人間の神経に依存せずに、瞬間的に正確に働く装置が必要に
なる。これを解決する物が、電子工学なのである。
戦闘機に付けてあるレーダー装置が敵機を捉えると、これに
繋がれてある電子計算機によって敵機の運動が計算され、自動的に
敵機を追うように計算機から飛行機の操縦装置が動かせられ射撃の
弾道も計算され、自動的に照準が決められて発射が行なわれる。
これによって戦闘機の操縦士が特別の熟練を必要としなくなったと
言われている。