08/10/05 09:36:58
248および249についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:248番)
251:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 10:00:41
>247
おお、トナーってそんな感じなのか。
今度よく見てみよう。
252:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 11:11:59
成程
どんなところにはまりこんだのか、なんやいまいち頭の中で画にならないと思ってったが
トナーの話でわかってきた
253:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 12:11:04
ミス住の場合、
>アホなマンキチの如く、
とちゃんと罵倒も入ってるしな
(SF板で何故マンキチかは知らんが)
254:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 14:28:55
253についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:249番)
255:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:17:54
American Gods ニール・ゲイマン
シャドウは懲役を終えて出所した。ところが妻は事故死しており、行くあてのない彼は誘われるままWednesdayと名乗る謎の男に雇われる。
Wednesdayに引っ張りまわされるうちに、シャドウは新しい神々(インターネットとかメディアとか)と旧い神々(北欧とかインドとか)の戦いがはじまっていることに気がつく。
(ちなみにWednesdayが何の神なのかは語源で分かる人もいるだろう)
はたしてシャドウの運命やいかに、というのが筋。
うーん。アメリカを舞台に新旧の神々の激突、というとすごい面白そうなんだが、残念なことにスケールが小さく、
小さいのはまぁいいとしても、人間とは(ほぼ)関係ないところで勝手にやってるってのが残念なところ。
「人間が俺たちのこと信じなくなっちゃったから力がなくなっちゃった」というのが古い神々のスケールが小さくなった原因なんだが、
そこのところ、一神教と多神教を絡めて掘り下げて書けば深みが増したのに。まぁ一神教の国の人だからこんなもんなのかな。日本人だったらもっと上手く書けたかも知れぬ。
来月に角川から邦訳が出るらしいけど、02年のヒューゴー賞ときいて買う人はがっかりしないように。取り立てて良くも悪くもない、平凡なデキなので。
6点。
256:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:21:55
モナリザ・オーヴァードライブのパクリ?
257:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:28:12
>255 02年ヒューゴーってこた01年の出版…GPMが星雲賞取った年だな。「式神の城」の元ネタはそれかー。
258:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:53:30
ゲイマンはアメコミ原作者だけあって小説もアメコミっぽく、
読みやすいんだけど浅いよね。
259:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 01:55:25
やっぱイケメンは駄目か。
260:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 07:21:07
ネバーウェア面白かったよ
261:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 14:00:02
>>241
>今月のSFマガジンを見るに、今一押しの宇宙SFみたいだね。
そうだね、早川一押しの宇宙SF
でも、なぜか、マガジンにはレナルズの掲載作無し
262:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 19:53:04
>>261
いや、かつて氷河と漂流塊の女王、あと対談の翻訳が掲載されてたよ。
わざわざ取り寄せてしまったし。
どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
263:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 22:20:25
Farthing ジョー・ウォルトン
1941年にナチスドイツと英国が和平条約を結び、ナチスが欧州大陸を支配している架空の世界での英国が舞台。(ちなみに日本も戦争に負けてない)
和平条約を結んだ立役者の政治家が殺害され、ボルシェビキ、あるいはユダヤ人の仕業ではないかと疑われる。
殺害された政治家を招いた一家の娘であり、夫がユダヤ人であるLucy Kahnの1人称視点で進むパートと、刑事Peter Carmichaelの3人称視点で進むパートを交互にストーリーは進む。
派手ではないが、真綿で首を絞めるようにじわじわとファシズムの怖さを描き出すその技術は素晴らしく、これを読んで背筋が寒くならない人はいまい、とまで言うと言い過ぎか。
結末は当然のごとく暗く苦いが、この手の物語には必然であろう。
これは良作。
8点。
Ha'penny
上記作品の続き。
「かの人(ってかまぁヒゲのおっさんですね)」の爆殺計画に巻き込まれた女性と、前作に出てきた刑事の2パート構成で進む。
爆弾が絡むだけに(?)前作よりも派手になり、サスペンス度が増している。
完結編のHalf A Crownが楽しみ。
これも良作、8点。
上記2作品は長さもほどよいのが特徴。最近はSFに限らず長いものが多すぎる。その長さが当然という小説はどれくらいあるのかと思う。
さて、邦訳予定はないのだろうか?
なんとか賞というだけで翻訳するのも否定はしないが・・・
264:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 22:22:06
宇宙SF特集なのに、レナルズの掲載無しってことだろ
>どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
ワラタ
265:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 10:38:41
水見稜『不在の惑星』
「星間文明伝播説」という言葉が出てきて
これは汎銀河系におよぶ壮大にストーリーになるのか、と
期待して読みすすめましたが、、、
未読の人の為にネタバレはしませんが
読みやすい本で、ページは自然に進んでいきます。
6/10
266:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 11:34:19
水見稜なつかしい・・・今、何してんだろ
「不在の惑星」には続編がある
「星の導師」ってやつ
新潮文庫オリジナル(たぶん大森企画の一環)
だから、入手は難しいかも
267:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 12:01:45
続編があるのなら読んでみてもいいかな?
ブックオフで探します
『不在の惑星』もブックオフで見つけたものでした
268:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 11:17:19
グレゴリイ・ベンフォード『相対論的効果』(時空と大河のほとり)
難解な箇所もあったが登場する恒星間宇宙船がおかれている状況や
宇宙での時間と空間の織り成す面白さなど
SFの持つ魅力が楽しめる短篇でした
7/10
269:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 20:46:34
ペン(引間徹)
意思のあるぬいぐるみのペンギンが主人公のほのぼの鬼畜文学
登場人物が誰一人幸福にならない後味の悪いラストが印象に残る
270:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/11 22:15:48
「仮面ライダーアマゾン」(原作・石ノ森章太郎、作画・すがやみつる) 4点
アクション・コミックスのすがや版アマゾンも遂にゲットすることが出来た。
その瞬間、俺はあたかもアホなマンキチな如く勝利の雄叫びを上げた
「キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ、
キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」と、
そして特別付録として仮面ライダーX(テレビマガジン編)があるのを見て、
再び「セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ、
セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ!!」
と言うた後、ナッキー似なキャッシャーに軽くウインク。
しかしながら、内容面の評価は4点がやっとかと思う。
やはり石ノ森作品との絵柄の違いが大きく感じられ(特に女性キャラに関して相異が大)、
この点が、ストーリー上のマクロな世界観は直接に石ノ森御大の手になる仮面ライダー作品と
共通性を持ちながらも、やはり「違うSF漫画」という感を強くしてしまっている。
また、キャラもすがや的であり、石ノ森作品以上にギャグ色が強いものになっており、
テレビマガジン版とは異なりヒロインの名はテレビシリーズと同様にリツコなのだが、
テレビシリーズの設定(石ノ森的にストイックな美形キャラ)を活かすのであれば、
「キャッカンジル!」(17頁)などとは絶対に言わないキャラだし、
マサヒコも落ち着いた賢さを感じさせるテレビ版とは異なり、アマゾンにはっぱをかける元気な
腕白小僧というキャラに変質している。
271:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/11 22:16:29
そして、テレビ版やテレビマガジン版には無いエログロな展開は読ませどころとはなってはいる
ものの、第2話「恐怖アマゾンの正体」のラストで、敵には容赦しないアマゾンの戦いぶり
(正に正義のためには鬼になるか)を見て、
「こんな残忍なやつは仮面ライダーなんかじゃない・・・・」と見切った発言をした藤兵衛が次話では
何事も無かったかのようにアマゾンを助け、ジャングラー製作に協力していたりする「?」な展開、
鼠を食い殺したアマゾネス(ピラニア獣人)対して怒りをぶつけるアマゾンが、
アマゾネス軍団が乗っている馬は平然と惨殺していったり等々、
ストーリーに破綻が多過ぎる点は頂けないものがある。
ラストもゼロ大帝退治まで、一応、描き切ったのは良しとしても、リツコや藤兵衛の出番も無く、
アマゾンの彷徨で終わるやや物足りないものとなっている。
更に細かい点を言えば、蜘蛛の怪人(蜘蛛獣人)は登場するにもかかわらず、
これと並んで仮面ライダー名物である蝙蝠の怪人が登場しないのは、
なんとも物足りない感がある。
272:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:29:06
なんだただのキチガイか
273:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:37:19
週に一度の発作です
274:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:59:46
ほっておいておやりなさい
これでもSF板の住人煽っているつもりなんだから
275:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/12 21:02:10
「あたしと魔女の扉」 J・ラーバレスティア
端的に言えば良いジュブナイル。こういうのはラノベだとか言い出す人もいるかと思うが
ジュブナイル寄りだな。てかジュブナイルとして出されてるんだっけ?設定も適度に黒いが中々爽やか。
まあちょいと主人公の少女が無条件に母親を信用し過ぎてて
明らかにこれおかしいだろと序盤から釈然としないが、
ろくに人と接せずに暮らしてたんだからこんなものかもしれない。
276:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:05:48
オクタヴィア・バトラー Clay's Ark 10点文句なし
若い白人パパと16歳の双子の娘(黒人と白人、白人娘は白血病で死にかけ)が、
宇宙発の奇病に感染した人々のコミューンに拉致られる...
もうなにもかも絶望的な話だが、
そこはバトラーの登場人物、みんな自己の尊厳を賭けて激しくもがきまくるので、
残酷な運命も何だかすがすがしい。
テンション高すぎて疲れるバトラーにしては起伏があって読みやすいので、入門に最適かと。
このシリーズ4冊合本の"Seed to Harvest"が今なら手軽に買えるのでお勧め。
彼女以後の作家は重いテーマを扱うときには大抵マジックリアリズムで行くのに、
あえて平易な文章で娯楽SFの枠に収める技量は、もう格が違う。
もう少し生きてればノーベル賞取れてたんじゃないか。
277:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:13:54
>マジックリアリズム
ってなに? 詳しく
278:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:25:13
ググレカス
279:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:33:14
マジックリアリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
マジックリアリズム、マギッシャーレアリスムス、
魔術的リアリズム(まじゅつてきリアリズム)とは日常にあるものが
日常にないものと融合した作品に対して使われる芸術表現技法で、
主に小説や美術に見られる。幻想的リアリズムと呼ばれることもある。
MAGIC(魔術)の非日常、非現実とREALISM(リアリズム)の日常、
現実という相反した状態が同時に表わすこの技法はしばしば
シュルレアリスム(超現実主義)と同義とされることがあるが、
魔術的現実主義(マジックリアリズム)は、超現実主義(シュルレアリスム)と異なり、
ジークムント・フロイトの精神分析や無意識とは関わらず、伝承や神話、
非合理などといったあくまで非現実的なものとの融合を取っている手法である。
280:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:33:59
ドイツ
「魔術的リアリズム」とは元々、ドイツ人の写真家、美術評論家である
フランツ・ローが1925年のマンハイム美術館で行われた『新即物主義展
(ノイエ・ザッハリヒカイト)』で展示されていた「冷静に現実を表現することに
よってあらわれる魔術的な非現実」を感じる作品群の美術的表現であるが、
次第に文学表現にも使われるようになった。ヴァイマール時代の魔術的リアリズムの
最大の作家はエルンスト・ユンガーだろう。まさに「魔術的非現実」と「合理的現実」
を同時に見るという複眼的視線に基づくユンガーの文学は、ドイツの魔術的リアリズムの
代表とされ、また夢への強い志向や高度な幻想性を持つユンガーの立場は、
ドイツ固有のシュルレアリスム、あるいはシュルレアリスムのドイツ的代替として
評価されている(Karl Heinz Bohrer:Die Aesthetik des Schreckens.)。
ドイツ以外のヨーロッパの魔術的リアリズムとしては、ロシア人作家ミハイル・ブルガーコフが
あげられよう。彼もまたヨーロッパにおける魔術的リアリズムを完成させた1人である。
281:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:34:41
ラテン・アメリカ
しばらく文学において魔術的リアリズムは使われていなかったが、
1940年代ヨーロッパから帰国したアレッホ・カルペンティエールや
ミゲル・アンヘル・アストゥリアスなどがラテンアメリカの文学表現として
使い始めたことにより主にラテンアメリカ作家が好んで使う技法となった。
元々、ラテンアメリカ文学の土壌にはホルヘ・ルイス・ボルヘスという
魔術的リアリズムの根底(注:ボルヘスを魔術的リアリズムの作家とする
説もあるが、ボルヘスの作風は魔術的リアリズムという言葉が生まれる前に
確立しているためここでは魔術的リアリズムの根底としている。ちなみにボルヘスは、
前記のユンガーと交流がある)があり、また、土地柄としてもカリブの土着性と
魔術的リアリズムとは親和性が高かっため多くのラテンアメリカ作家がこの表現を
好んで使うようになった。60年代の<ブーム>と呼ばれるラテンアメリカ文学の
ブームがおき、小説における魔術的リアリズムは全世界に知られるようになった。
とりわけガブリエル・ガルシア=マルケスの作品『百年の孤独』の影響は強く、
多くの人が百年の孤独をモデルに魔術的リアリズムの作品を手がけていった。
282:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:35:38
日本・中国
日本や中国の小説にもマジックリアリズムによる作品を見ることができる。
日本版『百年の孤独』とも謳われる中上健次の『枯木灘』『千年の愉楽』などに見られる
「路地」小説などは熊野を舞台にした魔術的リアリズムであり、『百年の孤独』に強く影響を
受けた大江健三郎や安部公房、池澤夏樹、寺山修司、筒井康隆などの作品に見ることができる
。また、沖縄を舞台にした池上永一の作品などもマジックリアリズムの小説と呼ばれている。
日本ではマジックリアリズム=純文学という見方が一般的であるが、近年では森見登美彦や
桜庭一樹など、エンターテイメントに属する作家もこの手法を取り入れている。
中国では、1990年頃から魔術的リアリズムを取り入れた作家が増えてきており、
代表的な人物としては莫言、鄭義などがいる。
283:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:38:18
コピペスルナカス
284:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 13:03:02
ラテン・アメリカの魔術的リアリズムは、独特の文化的背景で生まれています。
作品を読んでいない者がこういうことをいうのはおかしいですが、ラテン・アメリカの
歴史的経緯と現状を、自然主義リアリズムのなかに「魔術的」要素を入れて、鮮明に
描き出したということなのだと思います。
マルケスの「百年の孤独」は、1967年に書かれています。魔術的リアリズムという言葉が
流行したのは、1970年代で、それはラテン・アメリカの作家、特にマルケスを第一に、その他、
ラテン・アメリカに独特の「幻想的リアリズム」という訳の分からないように思えるスタイルを
呼んだはずです。
それから30年が経っています。魔術的リアリズムの技法は、色々な後続する文学で取り入れ
られ、おそらく現在では、最初に、ボルヘスとか、マルケスの作品が出た時の新鮮な驚異は
なくなっているでしょう。
というのは、そういうスタイルは、一杯あるように思えるからです。しかし、元のスタイルは、
ホルヘスやマルケスが造ったのだと思います。
怪奇小説や恐怖小説の分野では、最初に出たゴシック・ノヴェルは、ウォルポールの
「オトラント城奇談」ですが、これはリアリズムと関係のない空想の作り物の話でした。
しかし、怪奇小説は、自然主義リアリズム描写のなかで、怪奇現象を出した方が効果が
あるというのは、分かって来ます。
ブラックウッドなどは、そういう作風になっています。
285:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 18:46:32
うちの田舎では昔話は「なにごともあった話として聞かねばならぬ」ではじめるが
これも一種のマジックリアリズムになるんかな
286:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 19:28:09
マジックリアリズム云々はどうでもいいが
たしかにバトラーは読みやすくて面白いよね。テーマはシリアスなのに。
ハヤカワも創元も訳しそうにないから
産業編集センターあたりが版権を取ってタニス・リーみたいに訳してほしい。
287:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 20:54:42
早川スレでも言われてたが、いい加減戦争系SFばっかり乱発しないで
もっと吟味して欲しいよな。
288:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 21:40:38
あれ系は本当に需要あんのかねえ。
289:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:15:30
シーフォートシリーズが最高に基地外で面白すぎたからなぁ・・・
もうそろそろ宇宙兵ブルースみたいなシニカルユーモア戦争SFが読みたいよ
290:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:39:51
シーフォートって表紙見て買いたくなくなるあれか
291:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:47:10
>>287 早川スレでも言ったけど、<宇宙>戦争系SFと限定して欲しい。歴史改変系戦争SFは代表中の代表レベルまで全く翻訳されてない。
アーヴやボーグより遥かに始末に終えない奴らがアフリカから全世界征服目指す奴や、WW2のど真ん中にエイリアンが攻めてくる奴や、アルフォンス・カポネ書記長のアメリカ社会主義合衆国や…まだかー。
292:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/17 05:18:51
>>291
今日読んだのでなくてもいいから感想上げておくれや。
おれもYiddish Policemen's Union読み終わったら書くから。
293:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/17 16:30:51
>>291
> 歴史改変系戦争SF
あんまり需要がなさそうだなあ
「双生児」もそこにはいるのかもしれんが
本来の歴史にくわしくないと面白さが半減するよね
294:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/18 02:23:37
架空戦記のブームも去っちゃったしなぁ
295:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/18 02:55:53
>>290
あの表紙とイラストは早川史上にさん然と輝く大駄作。
ラクガキレベルだろあれは。
296:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/19 09:11:40
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
297:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 11:23:25
その2ちゃんでオピニオンリーダーを自負したアホがここに。
まあミス住のアホ論考に「ガセネタ、間違い、捏造があまりに多」い点には同意だがなw
同 人 誌 できっちり研究されていることも知らずに
「NHKでのコロンボの差別語使用はなかった」なんてガセネタ流したり
「ローマンハットはシルクハットの古名だ」なんて捏造したりw
298:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 11:25:22
↑そんな必死になってコピペせんでも・・・
↓以下無視で
299:サッシュ ◆/.QQl2P.So
08/10/19 13:23:27
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
300:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 13:32:15
原書ばっか読んでて疲れてきたのでたまにゃあラノベも
犬村小六 「とある飛空士への追憶」
何か話題になってたので読んでみた異世界架空戦記
異世界といっても普通の人間世界で、SF or FT風味はほぼなしだから架空歴史か
アイデアや文章はそんなに凄くも旨くもない
んだが、本当に空戦がよく書けてる。ひたすら空戦が熱いので、
幕間のべたなボーイ・ミーツ・ガールがうまくはまる佳作
大空のサムライに心熱くした空戦好きなら幸せになれます
このレベルがちゃんと評判になるんだから、ラノベもしっかり読まれてんだなあ、
なんか日本の出版界の未来も明るいんじゃね、と思う老人
8点
301:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 13:33:47
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
302:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 14:23:03
297についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:263番)
303:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 15:16:47
ウェン・スペンサー『エイリアン・テイスト』
狼に育てられた赤ん坊が、レズカップルに発見され引き取られる。
その後特異な感覚を生かし、人捜し専門の私立探偵コンビの片割れとなる。
結論から言うと3/10。買って読むに値しない。
ストーリーはちょっと、「アウターリミッツ」やらなドラマ的、パルプ雑誌的な安っぽいSF展開。
いくら何でも、このぶっ飛び方はマズいだろ。バラすと、宇宙人の侵攻物なんだがね……
訳は原文を忠実に訳してる感覚だが、まるで大根役者の海外映画の字幕を読んでる気分になる。
うん、表紙買いは良くない。彼の他の二作の表紙は、寧ろ買う気を削ぐイラストなのだが。
304:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 15:46:38
バッカーノとかライトノベルの絵師だったか表紙の人
ドレスデンファイル2 狂った月 ジム・ブッチャー
肩の力を抜いて楽しめるハードボイルド魔法探偵モノ
主人公の(本人も自覚してる)古臭い騎士道精神が裏目に出て人死にを出したり
仲間との関係が急速に悪化したりする皮肉な展開が泣ける
西欧の人狼伝説の基になった魔物は複数の種類があるというネタがなかなか楽しい
ルー・ガルー強すぎて吹いた
真犯人たちに邪悪な力を授けた存在が謎のままなどシリーズ化のための伏線がちょっとウザいが
話自体はこれ一冊でちゃんと終わってるのでこれから手にとってみてもいいでしょう
305:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 16:14:02
アメリカFTの最近の流行ですな、超大シリーズ化。
ブッチャーのも超ベストセラーだけど、佳作ではあるがそんな騒ぐものじゃないような。
もうちょっと地味な売れ方したほうが今後に期待できるんだけど。
306:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 21:16:44
森岡浩之『A Boy Meets A Girl』
短編
このヒトの作品読んだのはこれが始めて
予想していたより楽しめた
このヒトの他の作品も読んでみたくなった
7/10
307:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 00:30:50
所十三『白亜紀恐竜奇譚竜の国のユタ』1~8,『D-Zoic』1~(秋田書店、漫画)
作者は不良漫画『特攻の拓』で有名な人。
初のファンタジー作品とは思えない豊かなバックグラウンドが感じられる世界構築と、作者の恐竜マニアっぷりが相まって、
「恐竜と人間が共存する世界」というキワモノ的な設定が割と説得力をもって描かれている(なお恐竜と人間が共存してい
る理由にはSF的な仕掛けがあるっぽい)。
初期の隊商をクローズアップした話は正直悠長すぎる気がしないでもないがw、回想編からは様々な種族と思惑が入り乱
れる戦記漫画としての面白さが出てくる。
ファンタジー漫画には珍しく、ヒロイックファンタジーというよりエピックファンタジー的な味わいがあるのも良かった。
あと、不良漫画でならした作者らしく、ならず者や兵士達のDQNっぷりが楽しく描かれているのも特徴w
まだ完結してないので、7.5点
308:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 21:06:33
光瀬龍『不良品』
10点満点以外つけられない、、、
309:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 22:23:43
光瀬龍『不良品』
点数不要
ノーベル文学賞級
310:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 00:55:18
>>308-309
どの本に収録されているのですか?
311:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 07:10:01
>>310
『消えた神の顔』ハヤカワ
312:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 14:22:25
光瀬龍『不良品』
ネ申
313:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 14:35:54
スタニスワフ レム「宇宙飛行士ピルクス物語(上下)」
実は中学生の頃にハードカバーを図書館で借りて読んでるので
再読なんだな。当時、欧米のSFとの違いにいたく感心させられた
1冊で、これをきっかけにレムやストルガツキーを読むようになった。
電子工作で遊んでたこともあって、機械のエラーに起因する話は
当時もかなりのリアリティを感じたし、SFでこういうテーマを扱った
最初の方の作品なんだろうと思う。思弁的でもあり、エンタテイメント性
もありで、今でも読む価値はある小説だね。
文庫版は改訳ということで古い用語が一掃されていて、読みやすく
なってるのは確かだけど元の趣は削いでる感じはあるかなあ。
たとえば、「呼吸に合わせて扇形に広がる」デバイスはマジックアイで
俺も当時は見たことなかったんだけど秋葉やなんかで今でも見れる。
ああいうのが呼吸に合わせて動いてるんだなあ、と思うと書かれた時代
を感じさせて趣があるんだけど、まあ見たことがある人は少ないだろうし、
未来にマジックアイもないだろうから変えたのは正解なんだろうな。
というわけで10点つけとく。
314:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 14:39:06
>マジックアイ
詳しく
315:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 16:00:49
>>314
こんなの。
URLリンク(www.ne.jp)
実物はもうちょっと綺麗というか神秘的な感じ
316:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 17:29:33
ありがとう
こんなのあったんだ。綺麗だしメカ心を刺激する造形だね
そのままインテリアになりそう
317:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 02:30:01
ジャック・キャンベル
彷徨える艦隊
もう 読んだ?
318:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:19:57
B級ばりばりっぽい新刊だな。そっちはまだだが
探索者ってのはほぼ完読したぞ
ってか途中から先が読めてしまうんで後半1/3はパラパラ
めくっただけだが。
超軽い娯楽小説ってとこ。面白くなくはないが、
ハードカバーで出すような小説じゃないなあ。
新幹線の中で時間をつぶすのに東京駅で買ってくのに最適な内容、
したがって1000円以内の文庫でヨロ、
という感じだった。
319:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:24:34
文庫向きの軽いのをハードカバーで出すんだよな最近のハヤカワは。
ホールドマンのもそうだったし
320:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:32:48
何故この版型この装丁みたいなのあるよね。
epi book planetとか、素直にハードカバーでええやんとぞおもふ
321:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/28 14:09:34
「地衣騒動」 ジョン・ウインダム
5/10
あまりSFしていない。
寿命に関する科学的発見による社会的な動きが主たる話。
フェミニズムとか科学哲学とか政治めいた話とか、個人的に嫌いじゃないが、論点の古さはどうしようもない。
それに、発見による影響が社会におき始めたところで物語りは終わってる。
ウインダムなら、全世界規模での獲得および開発競争や、国内で頻発する暴動なんていったカタストロフと
再生を書いて欲しいと思ったりしたので、大好きなウインダムだが点数低め。
322:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/30 18:24:18
駆け出し魔法使いとはじまりの本
ダイアン・デュエイン
創元推理文庫
富士見の旧版は読んでおらず、復刊を機会に読んでみた
原作刊行が1983という事もあり、少し古めかしい感じもあるものの
一言で言うなら、良くできたジュブナイル
ここ10年くらいに邦訳されてきたような有象無象とは少し違うかも
いじめっ子に追われ図書館に入り、そこで魔法の本を見つけ
主人公ニータの人生が一変・・・
今となってはありがちではあるんだが、充分楽しめた
続刊も読みたくなる域。10点中7.5点
問題は、中断後再開し既刊8冊、09年に続刊予定との事なんだが
創元さんの得意技が出るだろうなという点と
第二巻以降の敵役がショボくならないかが心配
323:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/30 23:03:47
ロビンホブを有象無象とな
324:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 12:53:19
>>317
おおまかに読んだぞ。
まあ、あれだな。艦隊司令官代理に任ぜられた大佐が艦隊司令の
死にともなって司令官になり、苦悩しながら味方艦隊の敵地からの
脱出を指揮するってストーリー。
主人公はいろいろあって英雄視されているが自分では英雄と思って
おらず悩み迷う胸の内や艦長達との軋轢が描かれるってことで
ホーンブロワー物を踏襲した娯楽小説だよ。
敵の描かれ方は類型的で安っぽい感じもあるし、主人公には悩みは
多いがピンチはほとんど訪れない。
ストーリー的にはSFである理由が良くわからないが
続き物らしく終わり方が中途半端で謎は謎のままで残される。
続きでもっとSFっぽくなって主人公も窮地に立たされたりする予定かもなー。
宇宙戦なのにブドウ弾とか出てくるし、ホーンブロワーに代表される
19世紀海洋活劇が好きなら、まあ買って楽しめるんじゃないか
325:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 18:08:35
0点
326:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 19:16:44
>>324 乙
久しぶりに買ってすぐ読み終えた
たいした内容じゃないから
この手の話が好きなら
ストレスなく読める
シーフォートより いい
327:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 20:30:04
SFマガジンのコニー・ウィリス「もろびと大地に坐して」読んだ。
結構笑った。題材はベタな「幼年期の終わり」系のエイリアンものだけど、
見事にウィリス流ドタバタ喜劇に仕上がっている。8点。
328:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 15:55:51
>>327
出来はいいし面白いんだけど、同じクリスマス喜劇としては
『マーブル・アーチの風』に入ってる「ニュースレター」のほうが完成度が高く(と思う)て、
その直後に「もろびと」を読んだから、ちょっと落ちるように感じてしまったな。
まあ実際は「もろびと」8点の「ニュースレター」が9点なんだけど。
329:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:05:37
アレステア・レナルズ「銀河北極」 4点
おなじみレヴェレーション・スペースの2冊目。
前作品集「火星の長城」をさほど高く評価していない点は、俺の講評を熟読したSFオタは
よく承知していることかと思う。
そこで今回は、まず、「訳者あとがき」を読み、宇宙史のトリを飾りレナルズの最高傑作との評がある
との旨が記された表題作「銀河北極」から読み始めた。
(クロニクルでないためこの読み方で全く問題は無い)
宇宙海賊の襲撃を受け船をシージャックされ、積み荷ことコールドスリープ中の乗客を拉致された
女船長イラベルは海賊一味と裏切り者の副長マルカリアンを大宇宙へと追う。
彗星雲2303年に始まり銀河面40000年頃に至る超大な時間スケール、
豚顔の宇宙海賊セブン、屈強な女海賊マースキー、連接頭脳派のルモントワール等
アニメとか好きな香具師にはたまらないキャラが続出するが、
宿敵となるかと思われたセブンの早過ぎる死(撃退)、
ヒロインの親友となるマースキーのこれまたちと早過ぎる途中退場(老衰)、
個性派ルモントワールも一端はフェードアウトと、文庫本70頁強のボリュームの中に強烈な
キャラを次々と使い捨てにしてゆく感じ。
結局、マルカリアンもとうに死亡しており船はプログラムで動いていたに過ぎないというオチ、
(船が人間=トチローの意志あるいは遺志で動く「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」を知る者
としては、さしてショッキングなものではないと言い得る)
メモリーチップに焼きこまれた乗客の冷凍睡眠者たちも無事取り返されるが、
イラベルたちが使用していた緑機虫による銀河侵略が進行していた。
物語は、後の緑機虫と人類の対決を示唆しながらカーテインド。
330:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:07:37
思うにハードSFを追及するグレッグやテッドちゃん(注 ローラ・チャンではない(w )以上に
最近、SFオタの間で話題にあがることが多いアレステア、一般的知名度は皆無に近いものの、
その人気の因はと考えると、やはりアニオタやマンキチにも好まれるキャラ立ちしたストーリーと
トンデモなストーリーゆえかと思う。
だが、アニメ好きなSFオタって、読書界では完全に負け組みやんけ(w
他の収録作品に関しても講評しておこう。
「時間膨張睡眠」
訳者あとがきにおける評価は低目だが、ハードSFらしいハードSFであり、
融合疫に感染していたのは主人公であったこと、妻の仮想体との別れ、そして実際の妻からの
返信を待つ決心をするラストとへ、小品ながらかなり読ませるものがある。
心して読め!
「ターコイズの日々」
謎の海洋生物パターンジャグラー観察を業務とする科学者姉妹を主人公にした
この作者には珍しくやや萌え狙い、アニメ化も出来そうなファンタジックなムードの作で、
後半はパターンジャグラーを巡るアクション小説の趣もある。
名作「ソラリス」を想起させる海の描写(ただし、本作では「海そのもの」の意志の存在は否定
されているが)も印象的だ。
座して読め!
331:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:08:27
「グラーフェンワルダーの奇獣園」
タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
主人公のコレクター仲間(であり競争者)のグッドグラス夫妻があの不気味なデニズンだと
判明する超展開。
マッドサイエンティストならぬマッドドクターなトランティ二アン博士が不気味に変貌して
再登場するものの、その行く末は放置状態になってしまうのは残念だが、
グロな迫力で読ませる作に仕上がってはいる。
「ナイチンゲール」
タイトルは宇宙病院船の船名であり、なんともシニカルなネーミングである。
戦争犯罪人捕捉のため、ターゲットが潜む病院船に潜入する5人の男女たち、
いずれも一癖あるキャラで前半は今風スペースオぺラな面白さに富む。
最後は、狂った意志ある病院船によりターゲットは人間戦争モニュメント状態にされており、
主人公たちも合体されモニュメント化されてまうという、これもこの作者らしい超展開でエンド。
而して読め!
332:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 18:09:08
>>328
おれもどっちかいうとニュースレターのがよかったおもうぜ。
333:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 19:33:28
>タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
ミステリのタイトルは全て「犯人は○○!!」にするべきですね、わかります。
334:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 20:01:01
キチガイを相手にすんなよ
335:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 20:02:43
戒 小山歩
現代、伝説に登場する半人半猿の怪物・戒の墓が見つかったというエピソードから始まる
遥かな古代に生きた故国を救った一人の男の生涯の物語
お話自体もかなり面白いのだが主人公の仕える愚鈍な王のウザさが凄すぎて目が離せない
主人公は最終的に国を救い本人も満足して死んでいくのだが
表向き世間一般からは軽蔑され憎まれる形で退場していくのを不憫に思う読者もいるかもしれない
冒頭をはじめいくつか挿入される現代に生きる学者たちが戒の墓について自説を述べるパートが
ジェイン・ヨーレンの「光と闇の姉妹」「白い女神」の歴史パートみたいで面白い
7点
336:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 22:29:00
精霊がいっぱい ハリイ・タートルダヴ
大魔王作戦みたいな設定の科学ではなく魔法が発達し
科学的(魔法学的)に魂と神の実在が証明された世界が舞台のユーモアファンタジー
の皮をかぶった現代文明肯定小説
色々大変なところもあるが基本的に文明が発達して野蛮な殺しあいだのひどい差別的な風習だの
いろんなものが駆逐されて世の中住みやすくなってきてんだからがたがた言うんじゃねえマイノリティども
主張するのは勝手だがテロは起すなボケェという主人公の正論がイカス
5点
337:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/02 22:59:59
>>324,>>326
敵陣営がマトモに書かれていなかったり
終盤での露骨な種まきとか文句もあれこれありますが
手軽に読めて、そこそこ愉しめる範囲ですね
戦いの子よりは数段上
どうせなら「ミサイル二段装填!」だの
「○○の上限で撃て!」とかの台詞も見たかった
338:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 13:23:59
H・G・ウエルズ『宇宙戦争』 8点
3本脚の『戦闘マシーン』が登場したのはこの作品が初めてかな??
だとしたら、このアイディアを思いついただけでウエルズは立派
火星人が消化器官が退化している、無性生殖するなどの説明の
くだりも楽しく読めた
第二次大戦中に火星人が攻めてくる仮想戦記
誰か書いてくれないかな
339:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 15:34:09
なんという上から目線
340:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 18:03:33
子供にかえりたいです今の中味で
341:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/03 20:40:08
「燃えろ!!ロボコン 第4巻」 ロボコン!100点(w
行きつけのショップのワゴンセールスにてゲットした。
冷静、かつ、客観的に収録全話講評逝ってみよう!!
「がんばれ!ロビーナちゃん」
この番組のウオッチャーにはロビーナちゃんことナッキー目当ての者も多かったようだが、
そのロビーナちゃんメーンの一編、
「天に星、地に花、人に愛・・・心と心、素直になあれ!」
ひねくれたSFオタに是非とも聞かせたいおなじみロビーナちゃんの決台詞である。
ストーリーは、転校による男女の離別をスイートに描いた爽やかな仕上がりの作、
ロビーナちゃんのラブラブアローも万能ではなく、
「人間の気持ちの後押しのホンちょっぴりのお手伝いだけ」しか出来ないという展開が
いかしている。
既に昭和の風景ではないものの、20世紀の団地を背景にしたロケーションが今では懐かしい
ものがある。
「突然変異!オイラ天才」
地球に落下して来た人工衛星テラちゃんの怪光線により優秀ロボット化してしまったロボコンを
巡る騒動記。
UFOねたに母親役のミーを絡ませたくすぐりもあったりして、楽しめる児童向きSFとなっている。
この頃までのドラマは児童向きとはいえ「ホン」がきちんと書けているのには感心させられるもの
がある。
あえてロボコンに100点を与えず、「自分自身も大事にして欲しい」との意味を込めて1点減点
するガンツがカッコいい。
342:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/03 20:40:40
「友情とアンパンの選択」
ロボコンとロボビンのロボット同士らしい文字どおり熱い(?)友情を描き切った一編。
100点狙いのためオサムの偽装工作に手を貸すか、
アンパン輸送中に負傷したロボビンを助けるか、ロボコンのこれまた熱い(?)ディレンマを
描いた作。どこかオリジナルシリーズを想起させるような雰囲気のエピ。
「地獄の祟りと根性勝負」
祟り等の迷信否定の線で書かれたホンなのだが、決して説教めかず面白く見せることに
成功しているのがさすがである。
ロビーナちゃんの出番が少ないのが残念だが、ジュンを助けるため閻魔大王に
真っ向勝負を挑むロボコンという設定が面白いし、最後の石段転落オチも捻りが感じられて良し。
343:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 21:29:35
>>338
>「や、やつら、火星人の兵器を手にしやがった!」
>ドイツ兵が見上げた兵器は、あまりにも異形であった。
>三本の脚で支えられた櫓。三脚とは別に金属の触手が無数にうごめく。
>十四年前、突如、地球に侵攻してきた火星人の兵器をイギリスは手にしていた。
てゆーのならあるんすけどね。。。
344:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 22:05:46
あああなんだっけそれ
なんかあったなあ
アイデアはよかったが作品自体はあまりあれだった記憶だけある
345:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 23:02:16
ネビル・シュート 「渚にて」
世界が核の炎に包まれたあと、人々がモヒカンやリーゼントにならないで終末を待つ話。
最近ずっと人間不信なせいで、ドワイト艦長の土産には泣かされまくった。
最後のあたりのホームズ夫妻の会話でアサピーを連想したのは俺が病気。
でも「隊長が気が狂って走ってどこかへ行ってしまう」シーンがあると聞いたのに
いなくなったのは至極まともな水兵ひとりであった。キチガイがみたけりゃマグラアを
嫁ということか。オスボーンの生き様は理想。おいしいとこどり。
相場は知らねど、ひさびさに文章のまともな本を読んでホクホクなので 8点。
346:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 23:13:22
The Years of Rice and Salt キム・スタンレー・ロビンソン
ペストの流行で14世紀の欧州の人口は1/3~2/3が死亡したとされているが、これが99%が死亡、すなわち欧州が歴史から消えたとしたら
世界はどうなるのか?という架空歴史小説。
全部で10章に分かれていて、別の時代、別の登場人物で進行する。……が、輪廻転生しているという設定がある。
チムール、鄭和、アクバル大帝など実在の人物も登場。(秀吉と家康も名前は出てくる)
また大雑把であるが年表があったり、章のはじめにその時代の勢力図がのっているなど、なかなか凝っている。
どの章も面白いが、金が出来たお!と王を騙し、その罪で右手切断の刑に処されたサマルカンドの錬金術師が、心機一転、
重いものと軽いものは同時に落ちるという例の実験や、水銀を使って真空を作り出す実験などを行う章がとりわけ面白い。ラストも衝撃的だった。
ただ、輪廻転生の設定は上手く生かせているとは思えず、ラスト2章が個人的に微妙。
また日本が明に征服されるのはちと考えられない(作中では神風は吹かず、中国の人海戦術にやられたとか書いてあった)が、まぁいいや。
スケールのでかさに敬意を表し9点ということで。
347:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 00:31:28
>>344 伊吹秀明・第二次宇宙戦争。
348:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 08:06:36
>>347
コレ、読んだことあったな
内容を憶えてないというコトはその程度だったのかな?
カバーのイラストは憶えている
349:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 15:38:09
たしかにゴミだった。
350:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 21:46:12
>>346
おー、俺もちびちび読んでるところ。
「米」が中国で「塩」がイスラムなんだよな。
少数民族に落ちぶれたアングロサクソンとか、廃れた古代宗教扱いの
キリスト教とか、独立国家として繁栄してるインカやインディアンとか
正史の価値観がことごとく転倒していて面白い。
明の日本征服については、正史と違ってあちらさんのモチベーションが旺盛なら、
日本はいずれ陥落したんじゃないかな。もし日本が世界史の荒波にもまれたら
「西から来た男」みたいな日本人が必ず出てきたと思う。
あと、その後の関東大震災の位置づけは面白かった。天災はパラレルワールドでも
同じだからな。
すごく面白いんだけど、邦訳は無理かな。
第一章のサブタイトルからして、どう訳したら含意を全部盛り込めるか見当つかん。
351:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 21:46:30
俺も読んだことあるw
猫耳戦車隊の人だな
352:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 02:35:00
>>303
そんなに悪くはないと思ったけど。
主人公の出自が謎のまま、ストーリーがどんどん進んでいくところ
なんか、スマートだと思う。
残酷な場面も、あっさりしていて、狼のエンブレムとは大違い。
「ようこそ女たちの王国へ」でも感じたけど、この作家、大家族志向が
あるみたいで、主人公をとりまく人たちが、暖かく描かれている。
6人家族で育った自分には、◎な部分。
登場するねずみやパレットもかわいい。
何度も読み返すたぐいのものではないけど、肩の凝らない
娯楽SFと思う。
353:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:25:10
時間封鎖というのの上巻をほぼ読み終えたところだが
結構いけるぞ、これ。感想は読み終えてから投げるつもりだが、
中核になっているSF的大ネタ、小ネタはハードSFとしては
そう新規なものではないんだが、主人公の一人称視点で
私小説風に、淡々と綴ることでリアリティを与えることに
成功してると思うし結構読ませる。この手のネタの処理の
仕方が目新しい、かもしれない。
どうでもいいけど題名でググるとエロゲ?ばっかヒットしてくんな。
同タイトルのエロゲがあるとは……トホホ
354:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:35:50
あれ? 時間封鎖をAmazonで見たらSPINって!?
ヒューゴー賞のアレ翻訳されてたのか!
以前の原文の感想ではアレだったけど、翻訳されたなら読んでみるわ。
情報thanx.
355:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:44:54
原文での感想があったのか。原文では雰囲気がまた違うかもね。
それと個人視点のねちねちした描写やストーリー展開が
合わない人はいるとは思う
356:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 19:57:09
マキャフリーの歌う船を読んだ。
うーむ、先が読みたいとは思わないな。
理由の箇条書き
・サイボーグ宇宙船という設定がきつい
・よく喋る奴らが多い
・これが一番大きいが
相棒がいる理由が希薄だ。
もしかして短編だから尺が足りないのか?
長編だったら鼻持ちならないだけで終わった相棒も活躍出来たんだろうか
357:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 23:25:12
まきゃふりいは、「塔の中の姫君」を初めて読んで、
「うっひゃー、こんなもん、読んでらんねえ~」
とギブアップ
以来読んでない私ですが、喰わず嫌いはいけませんね
何かお勧めはありませんか
358:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 00:09:23
まず、ところ構わず脱糞するのをやめろ。
359:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 11:57:07
>>357
スレリンク(sf板)
こっちできけ
スレ違い
360:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 12:11:26
まあ、マキャフリーはキャラクタがキモで世界設定は突っ込みどころ
満載だったりすることもあるから名。船の中の人とかのキャラクタが
魅力的に思えればいいが、性に合わなければそれまでってのは仕方ないかな
あと女性作家にありがちだが、出てくる男は薄っぺらくて類型的な
キャラが多いね。厚みのある女性陣と対照的というか
361:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 12:13:17
田中芳樹の女性キャラ……いやなんでもない
362:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/08 12:44:22
スタニスワフ・レム「星からの帰還」 4点
マエストロの作でありながら、なぜか無視されがちな作。
10年の宇宙旅行から帰ったアストロノーツが体験する変貌した地球(既に100年以上が経過)
での今浦島体験をめくるめくような未来都市描写を駆使(この作者のイマジネーションをフォロー
出来るかが本作を楽しめるか否かの肝となろう)して描いた作である。
想像力が乏しいアホなSFオタは、「イマジネーーーーーーーーーーーーーーーート!!」と
念力を入れて読むといいと思われ(w
先に紹介した「トンデモ本?違うSFだ!RETURNS」で山本弘氏が高評価したのもわかる
なかなかの面白さだが、ストーリーにやや中だるみ感があるのが惜しまれるのと、
宇宙旅行中のエピ(事故関係)は、主人公の語りではなくして、回想シーンとして臨場感を
持たせて書いた方が迫力が出たかと思う。
やはり、スタニワスは小難しい作よりも、三部作や本作のようなSF魂を持ったエンタメの方が
いいと思われ。SF作家が良い意味で「わかり易さ」「面白さ」を放擲しては駄目ってことでしょ。
363:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 14:56:36
ユーモアと鋭い論考が両立した見事なレスだね。
364:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 17:18:43
小松左京「果てしなき流れの果てに」
今更ながら読んでます。まだ読了してませんが、ストーリーの展開、
未来の描写、各人物のキャラ描写、全て無駄が無く絶妙なバランス
で構成されていて、読んでいて「?」と感じたり、かったるくなる
ことが、全く無く読み進められます(今のとこ)。
番匠谷教授のサバイバル術には驚愕と戦慄を覚えました。凄すぎます。
ページ数が、おおよそ残り1/3程になりましたが、このスケールの
でかい世界観にいつまでも浸っていたい気持ちです。
365:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 17:28:59
今読むとキャラ描写はきつい
366:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/09 18:13:16
地球の静止する日
-SF映画原作傑作集-
創元から出てるオリジナルのアンソロジー
小粒でささっと読み終わる佳作揃い。
収録作品には特に一貫性は無い。
年代も二十世紀の中盤から後半までというくらいの縛りか。
収録作品
ブラッドベリ「趣味の問題」
ディスコミュニケーション物の嚆矢
後味の悪い結末だが あまり深刻に受け取る話では無いからな。
映画「イット・ケイム・フロム・アウタースペース」は未見
ウォード・ムーア「ロト」
こちらは読み終えて快哉を上げたくなった。
映画「性衝動と原爆戦」はむしろ爽やかな人間賛歌だったので別物として読む内容だな。
続編の「ロトの娘」も入手して読了したが
蛇足と言っても良い。近親相姦を仄めかす話に胸が悪くなった。
スタージョン「殺人ブルドーザー」
器用な作家だなスタージョン。
解説では映画をボロクソに言ってるが 小説だとブルドーザーが怖く見えないんだよな。
どういう思い付きで書いたのかは気になるが凡作どまりかな。
ドナルド・A・ウォルハイム「擬態」
映画「ミミック」を見てないとビジュアルイメージが掴めないのでは無かろうか。
どうもホラーとしてもSFとしてもここまでの作品中途半端だ。
367:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/09 18:17:53
長い。>>366からの続き
ハリイ・ベイツ「主人への告別」
表題作の原作である。話としても一番面白かった。
短編ばかりなのでどうしても最後の最後にオチが披露されるという形式ばかりなのだが
それも上手くはまっているし、不快な暗示では無い。
ハインライン「月世界征服」「月世界征服 撮影始末記」
ハインラインが何度か焼き直した小説を映画化された際に
本人が改めて映画を基にノベライズした物と
映画の特撮を撮影に携わった本人からの視点で振り返っている。
原子力で水蒸気を噴出して飛ぶロケットが出て来る小説より始末記の方が面白いな。 ハインラインの人柄が伺える
各作品についても詳細な解説が有る。
こうやって振り返ると あまり粒揃いとは言えないかも知れない…
しかしハインラインのと表題作だけでも損をした気はしなかったな。
368:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/09 18:37:39
解説でなく感想を頼むよ
369:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/10 22:56:29
ロトの娘が近親相姦なのは題名からわかるだろう
もうちょっとSF以外も読んでみたらもっといろんな本が楽しくなるかもな
370:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/10 23:00:31
まあ欧米の小説を読むなら
聖書とシェイクスピアの知識は
持っていたほうがより理解し易いというからな
371:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/10 23:15:45
近親相姦ものの最高傑作といえば
リチャード・ウィルスンの「世界の母」だな。あれは最高
372:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/11 21:24:00
万物理論読み終えました
創造していたのとは全く違う内容で、後半は二転三転の推理小説みたいでしたが
途中だれることなくバリバリ読み進められて大変面白かったです
最後にニュータイプチルドレンが出てくるのがSFらしい終わり方でよかった
ぶっちゃけ分からなかったことだらけなので
間隔あけてもっかい読みます
373:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/13 01:30:08
アルクベインのゲスト戦績は
ジエンド(VSラフJ・勝利)
ダーククイーン(VSロッセリーニファミリーの先兵・勝利)
レイズマン(VS有宇兄さん・敗北又は痛み分け)
MEAN(VSスナジアナ・敗北、VSザリガニマン・勝利)
クランド(VS高階・いまだ不明)
青の橘花(VS勇二郎・逃走)
基本、作中の相手の強大さをアピールする為にボコられ役を買って出てくれるいい人だな
374:373
08/11/13 01:32:44
誤爆すまん
375:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/13 20:08:31
小林めぐみ『回帰祭』
地球からの難民船が不時着した星では、中央システムの損傷による男女比9:1という奇妙な状況下でも、
なんとか生活を営んでいた。
種々の歪みが存在する都市で、三人の少年少女は「ナマズ教授」と出会い、
その裏で中年の警部は反乱分子とシステムの陰謀に近づく。
少年少女の青春(笑)だけでなく、異なる生活習慣へと変貌した都市についても詳しく書き込まれ、
目眩く謎が、終盤にて(二つある)怒濤のように明かされていく様は、正に祭りの様。
いやあ、面白かった。ハヤカワSF文庫では珍しくジュブナイルっぽいが、
ちゃんとSFしてるし描写も良く。(ちなみに野尻とはちとベクトルが違う)
これは9/10。大満足。
あと今気付いたが、帯の『12月刊 黙星録1』に大興奮!!! age
遂に完結か! 長かった! 3は来年4月だけど!
376:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/13 21:33:26
梶尾真治「時縛の人」(短篇)
タイムマシンものだが小難しい話がでてこないのでスラスラ読めた。
オチも満足。7点
377:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/13 21:43:29
>タイムマシンものだが小難しい話がでてこないのでスラスラ読めた。
なんでSF読んでるんだw
378:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 00:47:45
カジシン先生は、もはや自己模倣がきつくてちと辛い
名人芸ですから、いけないとはいいませんが
ちょうどブクオフで時縛入りの短編集を買ってきてちょっと読んだところです、私も。
379:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 04:00:44
かじしんは、とっくの昔に作家寿命が尽きているもん
変化に乏しい脳向けだね
あと、「小難しい話」が読めない脳とか
380:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 09:58:24
>>375
おお、小林めぐみ来ましたか
明らかにラノベよりも早川向きの作家だし、
これからはこっちを拠点にしてくれそうで嬉しいねえ
381:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 10:34:28
「時縛の人」
面白いと思うよ、低脳ですまん!
382:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 11:28:56
「時間封鎖(SPIN)」 ロバート・チャールズ・ウィルスン
先週読了。地球が謎のシールドに包まれて云々に始まる大ネタは
ハードSF風だけれども虚実交えた科学理論でリアリティを補強する
んではなくて、主人公の一人語りによる細かい日常やら友人との
関係などの描写を積み重ねていくことでリアリティを出そうというのが
割とSF的ではない印象を持たせる小説。少なくとも前半は成功
してると思うし、個人的にはとても気に入った。印象が薄くて画一的な
登場人物がうろうろするというありがちなハードSFとは一線を画す作品だ
と思う。
後半になると少し急ぎ気味になるようなところもあるし、構成上、
登場人物が少ないから仕方ないんだけれど、
最後はキーパーソン一人に謎解きを語らせるあたり、ポアロ物じゃないん
だから、とかね。ちょっと興ざめかもしれない。
ただ、上手いなと思わせるところも多々ある。たとえば、カットバック
を使って過去の物語の先読みをわざと読者にさせ、上手い具合に
飽きさせないとか。物語が急展開を迎えるところに、とても印象に残る
シーンを挿入するとか。一歩間違えれば臭い演出になりかねないけど、
そこそこ成功してると思う。
3部作の第1作目だそうなので、続きが出たら買うと思う。少し減点で
10点中7.5点かな。
383:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 12:08:39
>381
低脳なんて言葉は無いよ。
379みたいな低能なんてほっときな
384:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 12:38:27
うむ、スピンは後半の失速がイマイチなんだな。
個人ネタにかまけすぎてせっかくの大ネタが無駄になってる感じ。
もったいないと思う。
385:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 13:17:19
>>383
バカだなぁ、2ちゃんなんだから敢えて書いているんだろう
それこそ空気読もうね
386:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/14 14:19:54
俺も時間封鎖読み終わった。個人的には大傑作。
ただ、ワイドスクリーンバロック的なのを求めると駄目だろうね。
SF読まないって人にこそ読んでほしい。
387:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/15 13:04:14
スタニスワフ・レム「天の声・枯草熱」 1点
評点1は、まあSF界のマエストロへの執筆御苦労賃だわな。
両作品共にエンタメの気概を失い、理想と趣味に走り過ぎた失敗作であると言い得る。
「天の声」は、現実のオズマ(注 星飛雄馬のライバルではない(w )計画を想起させ、
さらにはあのニュートリノねたを取り込んだ面白くなりそうな題材にもかかわらず、
数学者の手記という形式をとる物語はエンタメを拒否するかの如く、
難解化してゆくという感がある。
「枯草熱」(こそうねつ)の方は、
アストロノーツを探偵役にした謎の連続不審死を巡るサスペンスフルなストーリー展開に
出来得るにもかかわらず、エンタメ化あざ笑うかのような確率論に走り、
結局、読者は置いてけぼり状態。
前に論考の対象とした「大失敗 フィアスコ」も同様だが、この2作にも後期スタの悪い面が出て
いると言い得る。
388:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 15:10:24
スタニスワフ・レム「ソラリス」 0点
全く何か書いてあるのかわけわからん。
ただの文字の羅列でしかないし、これではエンタメじゃない。
389:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 15:29:12
じゃあとりあえず幼稚園であいうえお覚えるとこからやり直しなよ。
390:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 15:44:45
読解力の無さを笑われるに決まってるのに、
あえて書き込んだ388の決意のほどを聞いてみたい。
391:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 17:13:56
原文で読んだのかもしれない
392:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 22:10:15
レムで一番面白いソラリスが分からないんじゃ
何読んでもだめじゃろw
393:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 22:26:26
ネビル・シュート『渚にて』
書こうと思ってたら>>345あったorz
一応書くが、確実に放射能が迫ってくる中、それぞれの役割を果たし、秩序を持って生活していこうとする様にジンときた。
ある意味理想的な人類の終末。
まあ漏れならモヒカンとバイクで「ヒャッハー!!」てやって、自警団に袋叩きにされる方が現実味あるがw
9点
394:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 22:34:51
おまw どんな奴なんだw
395:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/15 23:12:53
>>393が今際の際に言い残す言葉は「ひでぶ」か「あべし」
396:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/16 00:35:13
>>393
西村寿行の滅びの笛を読むんだ。
ひゃっはーが自警団を袋叩きにするぜ。
397:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/16 03:20:05
袋叩きにされる自警団というと「獣儀式」収録の狂鬼降臨だな
地獄の鬼に手足ボキっと折られてあっという間に全滅
398:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/18 22:54:00
地獄とは神の不在なり・チャン
冒頭から静的な純文学のように進んでいったのに
聖地についたとたんにバリバリSF的な展開になって笑ってしまったw 8点
399:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 06:05:54
>>393
> 、確実に放射能が迫ってくる中、それぞれの役割を果たし、秩序を持って生活していこうとする様にジンときた。
普通は「不気味さ」を感じるんだが。
お前の感性はおかしい。
400:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 07:24:48
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \
| |r┬-| | お前の感性はおかしいお
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
401:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 07:29:47
感性は強制されるものではないはず
402:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 11:38:41
慣性は強制されるよ
403:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 12:13:36
誰がSF板的にうまいこと言えと
404:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 12:27:28
SF的には慣性は制御できるぞ。
405:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 12:38:50
慣性から自由になったわたしを見て!!
406:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/19 13:05:23
バーゲンホルム始動
407:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 00:47:28
正直、古い作品って凄いと思う作品はあっても純粋に面白い作品ってなるとほんの一握りだよな
大抵バイブルというか知的好奇心を満たす意味での面白さというか・・・
408:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 00:56:11
まあ、確かにギルガメシュ叙事詩とか微妙だが……
409:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 11:41:14
>>399
いやまあ、そう言われても仕方ないかもしれんが、確実に死が迫る状況で理性を失わないってことの高潔さっていうのかな、うまく言えないが、そういうのに感じた訳で。
漏れならモヒカンとバイクで(ryなるだろうが
まあ書き手によっては不気味になる状況ではあるかもね(キングとか)
410:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 12:04:11
つーわけでS・キング『キャリー』
学校ではいじめられっこ、家庭では宗教狂いの母親に虐げられてた女の子キャリー。念力で復讐しました。町はメチャクチャになりました
ってだけの話なんだけどキングが書くと読ませる。
何気ない日常が少しずつ、あるいはちょっとした出来事でガタガタと狂った世界になだれ込むキングらしさの原型あり。
但し初期の作品でもあり、筋立て、人物描写など後のに比べると若干の難があるように感じた。
いじめられっこの恨みは怖いぞー。漏れ今でもいじめてた奴らの顔と名前覚えてるよ。「呪いで人が殺せたら」本気で思ってたあの頃…(´・ω・`)
6点
411:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 14:28:03
>>409
> いやまあ、そう言われても仕方ないかもしれんが、確実に死が迫る状況で理性を失わないってことの高潔さっていうのかな、うまく言えないが、そういうのに感じた訳で。
> 漏れならモヒカンとバイクで(ryなるだろうが
やはり、お前の感性はおかしい!
めっさ、おかしい!
412:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 15:35:10
>>411
必死だな!
413:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 16:01:50
ふと思ったのだが、モヒカンは長髪をワックス等で縦に固めてあるわけだろ。
人類が滅亡してもヘアワックスって手に入るの?
ああそうか、あらかじめ準備してあるってことか。
人類滅亡の日を見越して衣装やらヘアメイク用品一式やらバイクやらを
平和な時代からせっせと蓄えておくわけか。
こう考えるとノアの箱舟と基本的には同じ発想なんだな、アレは。
414:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 16:12:36
貧乏なパンクロッカーは砂糖水を使ってたそうだ
415:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 17:19:02
プロバビリティ・ムーン
ナンシー・クレス
新刊。読んだが微妙。
柱の一つ量子力学ネタやなんかは、書いてる当人
の消化不良が見え隠れするような。ペンローズの量子脳論
なんかも引き合いに出したりとか頑張っているのは
分かるのだが。
翻訳のせいかもしれないが放射能と放射線の使い分け
もヤバい感じが。
どうでもいいが量子脳論、早々に似非科学の烙印を押された
割に人気あるみたいね。
ヒューマノイドが住む異星の調査だとか古代超科学の
巨大建造物だと、怒りっぽい異星人と戦争中だったりとか
定番SFネタは盛り込まれているんで、そういうのが好きな
人にはいいんでないか。
その割にはワクワク感がない展開なのが難点だがねえ。
微妙な10点中5点ってことで。
416:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 18:55:55
____
/ノ ヽ、_\
/( ○)}liil{(○)\
/ (__人__) \ やはり、お前の感性はおかしいお!
| ヽ |!!il|!|!l| / | めっさおかしいお!
\ |ェェェェ| ./l!|
/ `ー' .\ |i
/ ヽ !l ヽi
( 丶- 、 しE |そ
`ー、_ノ ∑ l、E ノ <
レY^V^ヽl
417:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 20:52:07
「地球が停止する日」が再映画化するんだな
しかし変な文明批判を入れるのは何とも。
>414
FSSで言ってたやつか
モヒカンどもが砂糖黍栽培してたら笑えるんだが
418:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/20 21:08:11
砂糖水で髪をおったてて、バイオエタノールでバイク走らせてるわけか。
…真面目に文明再興させてくれそうだな、モヒカン
419:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 00:31:44
感性おかしいゆうてる奴、渚にてを読んだことあるのか?
420:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 02:27:14
前に読んだ、ある映画評論家が代表的な映画にあらすじや解説をつけた本、
リアル系の話の解説はよかったんだけど、SF系とか仮想ネタ的要素が入ってる
ものの解説はかなり微妙だったな。
「鳥」は「なんで突然鳥が人間を襲うのだ、さっぱりわからない。『自然は復讐する』
とはどういう意味だ」、「イルカの日」は「イルカと人間が意思を通じ合うなどいう
現実にはありえない要素も、映像にすると説得力を持つ」、んで「渚にて」は
「登場人物以外の人類が滅亡したというのに、なぜこの乗員たちはこうも冷静なのだ。
絶望したり虚無感に襲われたりするものではないのか。何か絵空事のようだ」
って感じだった。
421:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 02:36:48
プロバビリティ・ムーン個人的には面白かったけどな。
少なくとも創元の時間封鎖よりも。
422:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 04:51:56
他の作品引き合いに出さないと褒められない程度の作品なのね
423:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 09:10:50
は?頭湧いてんの?
424:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 10:17:32
読んでもないやつは語るなよ。
425:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 12:39:56
>>421
無論どう感じるかは人それぞれだからね。
時間封鎖なんか、ひねりのないSFじゃもはや
面白く感じられなくなった変態向けって見方も出来るし。
426:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 14:24:15
時間封鎖は普通小説として読んでかなり上手くて、でもまぎれもないSF小説なのが
評価の高さにつながったんだろう。普通小説なんてくそくらえなら薦められない。
427:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 16:30:25
ワックスなんかない時代にネイティブアメリカンの人は、モヒカンにしてただろ
モヒカン族の部族名からモヒカンって名称がついたんだしな
428:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/21 16:44:39
頭皮が直射日光にさらされるから、環境しだいでは皮膚癌になりやすいかも?
モンゴロイドやアフリカンなら大丈夫かな(w
洗髪環境が良くなさそうなので、シラミやダニなどの発生に対して、
一定の効果はあるかも?衛生管理?
まあ、丸刈りにしろ!ってなりそうだけどオシャレとの妥協点・・・とか?
429:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/22 19:56:12
モヒカン…アイスラッガー!のため
430:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/22 21:03:12
スタニスワフ・レム「捜査」 3点
「枯草熱」と同傾向なミステリ仕立ての作だが、若い頃の作だけあってぐっと読み易い。
(ただし、本作が優れるのはこの点だけとも言い得るのだが)
謎の連続死体盗難事件に挑むスコットランドヤード、理知的なイメージが強いレムだが
ソラリス等でもわかるとおり意外やホラータッチな語りにも優れ、本作は設定上もこの点が良く
発揮されているとは言える。
たが、だからと言うてレムの名調子に浸って謎解き(ミステリ的意味でもSF的意味でも)を楽しめる
ような作ではなく、意志を持った謎の病原体等のSF的ギミックの示唆はあるものの、
謎は解明されぬままエンディングを迎える。
訳者あとがきにもあるとおり、カフカばりの作であり(この点で文学>エンタメという基本的スタンス
からは、評価する価値はあるとも言い得る)、レム流の不可知論を説いた作とも読めるわけだが、
人喰いアミーバの恐怖的な面白さを期待するアホなSFオタには受け入れ難いものがあろうかと
思う。
部屋に死体写真を貼りまくるちょっと(?)サイコな主人公の上司(主任警部)、
奇妙な言動が目立つ主人公の下宿先の老夫婦等の濃く一癖あるキャラが
結局、事件の本筋には絡んで来ないまま終わるのも残念な感がある。
431:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/23 20:34:48
キャプテンウルトラ8話~13話 採点の要無し
大好評につき全話講評逝ってみよう!!!
・「二大怪獣火星都市にあらわる」
バンデル星人に操られるバンデラー&ガルバンの2大怪獣の襲撃を受ける火星都市。
モンスターは使い廻しだし、ありきたり過ぎる設定ながら、子供を見捨ててロケットで逃げ去る
オトナたち、子供たちを守るため殉職する市長等、お子様番組でありながら70年代らしい
ハードな展開で見せ、バンデラーでガルバンを倒し、復興に使役させるというオチも笑わせる
ものがある。その前にバンデラーの操縦を誤りながら何ら悪びれるところもないキャプテンも
笑わせてくれるが。
・「怪生物バンデルエッグあらわる」
あかね隊員の上下つなぎの潜入用私服コスが萌える一編。
しかし、火山で卵を孵化って温泉卵かお(w という感がしないでもない。
バンデルと組む悪党役で非常に若き日の八名信夫のユーモアも漂わした凄みも見所だ。
・「スパイロケットワルダーあらわる!!」
バンデルのスパイロケットによりハックがハッキング(?)されてもうた。
後半はこれを利用してキャプテン御一行が逆襲に転じる。
分解されたハックの頭を逆にセッティングしてしまうキャプテンの間抜けぶりが笑わせてくれる。
・「四次元衛星ノズラーあらわる」
バンデルの謀略により四次元に幽閉されてもうたキャプテン御一行だが、ハックの部品利用で
見事に四次元を駆け抜け脱出(これも笑うしかないか・・・)、バンデルを一掃してまう。
432:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/23 20:35:42
・「バンデル星人を撃滅せよ」
今なら「さよならジョー!」というタイトルにでもなりそうな回。
キケロ星人ジョーは今回をもって降板、バンデルも壊滅する。
ジョーは気色悪いコスゆえ致し方ないか。
・「まぼろし怪獣ゴースラーあらわる!!」
この回から「怪獣ぞくぞく篇」と相成る。
ヤクザ映画や必殺シリーズの悪役でおなじみ若き日の今井健二が透明怪獣ゴースラーを可視
出来る能力があるサイエンティストで力演を見せる。
姿を現したゴースラーをキャプテンが目から怪光線を発射して倒すトンデモな展開には
思わず茶吹いた。笑える過ぎだろ・・・
433:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/24 00:24:00
>>431
私にとっては、人生で3本の指に入る程のどうでもいい情報だ
434:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/24 08:32:53
>>433
変なのにアンカするなよ。
せっかくNG入れてるのが見えちゃうじゃないか。
435:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/24 10:42:48
>>434
>>433も変なのだから触っちゃダメ
436:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 16:03:01
だれか「回帰祭」読んでないかな?
437:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 18:45:49
>>436
>>375
438:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 19:30:02
誘導
ああっ!小林めぐみ様!3
スレリンク(magazin板)
439:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 20:51:48
誘導する必要あるのか?
440:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 20:57:02
出たよ必要虫
441:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 21:16:09
出たよ虫虫
442:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/25 22:19:33
蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲、蟲
443:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/26 03:39:04
ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』
雑多なフランチャイズ等によって分割されている北米。
「最後のフリーランス・ハッカー」「世界最高の剣士」であるヒロアキ・プロタゴニストは、
友人が「スノウ・クラッシュ」により昏睡に陥ったことから、ある陰謀に巻き込まれる。
なるほど、これは確かにポストサイバーパンクだ。
仮想現実の典型的アイテムの有効活用だけでなく、現実方面でも魅力的なガジェットが登場し、
さらに両者において有効な太古からの……
もっと早くに読んでおくべきだった、古本屋にはどこでもハードカバーの方が置いてあるから。
でも文庫版の表紙も中々グッド。
9/10。
> 『スノウ・クラッシュ』は走る小説だ。
は真。疾走から始まり、疾走にて終わる。ラストの疾走は素晴らしい。
444:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/03 02:44:39
ナンシー・クレス「プロバビリティ・ムーン」ハヤカワ文庫 6点
未知の敵フォーラーと戦う宇宙SF3部作の一作目。
宇宙SFと帯にあるが、ワールドとよばれる惑星上での話がほとんど。
後半の敵が攻めてくる部分と、惑星上のワールド人との
交流の話があまりからみあってなくて、二つの別の物語を
読まされているような印象。
宇宙SFというより、異星人とのコンタクトをじっくり描いた
文化人類学SFといったほうがよい。
民間人(研究者)と軍部との、コミュニケーションの欠落がリアル。
現実もこんなものではないかと思う。
盛り上がらないまま、続く、になってしまった感じなので、
第2部、第3部に期待。
445:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/03 06:14:41
カール・シュレイダー『太陽の中の太陽』
『気球世界ヴァーガ』三部作の第一弾。
太陽の中の太陽たるキャンデスを中心に、気流や(稀だが)重力により移動している国家群。
移動性国家スリップストリームの接近により、支配を受けることとなった弱小国エアリー。
密かに人口太陽を点灯させることにより支配からの脱却を目指すが失敗し、主人公ヘイデンは家族を喪う。
復讐を誓ったヘイデンは提督ファニング邸で仕えることになり、夫人の従者として戦艦に乗り込むこととなる。
設定からして魅力的で、脳内ではFF9のような雰囲気で読んでいた。空中戦艦に気密は必要ないから、木製だったりするんだぜ。
殆ど重力の作用しない世界独自の、ジェットエンジンの積まれたバイクを乗りこなす主人公が痛快なアクションも楽しい。
メインキャラは、ヘイデンに提督、提督夫人なのだが、一癖ある夫人がたまらない。
行軍に従ったヘイデンはこの気球世界ヴァーガを外縁から中心まで旅することになり、
その過程でこの世界やその外部についての情報も一部明らかになる。
今後どう拡大するのか知らないが、とても気になる世界観。続刊が待ち遠しい。
最近はSFばかり読んでたが、ファンタジーも気になって来た。
10/10、満点。
446:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/03 08:41:56
アレステア・レナルズ 『量子真空』
長いねぇ、レナルズの長編作品は……。
でもサクサク読めるから、そんなに負担感は無いけど。
(と言いつつ、読み始めてから引越し・転職、
他の本への浮気などもあったので、
読み切るまでに三か月ほど掛かっているが……)。
結末を読んだ感想としては、
「壮大な前振りかよ!!」といった感じ。
それと、知的生命体の存亡を巡る
インヒビター vs クラバインの思想・哲学上の違いも興味深い。
自分が関わらないならインヒビター派だけど、
いざ目の前に危機が来たら絶対にクラバインになるなw。
評価8/10点
447:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/03 20:50:21
>>445
>>今後どう拡大するのか知らないが、とても気になる世界観。続刊が待ち遠しい。
これには同意。いつ出るのだろう?
448:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/03 21:03:42
早川からの出版でよかったなw
創元からだったらたぶん続編出ないぞ^^;
まぁ少し待ってれば訳してくれるんじゃないかな…たぶん…少しは売れたなら…。
449:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/06 14:40:21
Damon Knight "The Rithian Terror" 1965年、未訳
地球にやってきたスパイ宇宙人(人間に擬態可能)を捕まえるため、
地球帝国の役人である主人公は、後進植民地から来た男と協力して奮闘する。
まんま20億の針な設定だが、曲者デーモン・ナイトがベタな話を作るわけがなく...
捜査を通じ、帝国のがちがち官僚制の欠陥が明らかになり、
国への忠誠で生きてきた主人公はぶっ壊れ始める。
男性作家とは思えない緻密な人間描写は、さすがウィルヘルムの旦那。
あとは敵宇宙人が幼稚なギャグや駄洒落が好き、というアホな設定があるのだが、
これがSF的に効いてくるのに唖然。ラストシーンも唖然。そんな、ちょっと、お前ら。
オリジナル言語作ったりしていて、濃い裏設定があるに違いないのだが、
150ページくらいと今なら中篇扱いな長さに納めてしまう上品な職人芸。
文章も読みやすい。さあ国書でも河出でも早川ちゃんでもいいから出してくれ。
10点
450:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/06 18:11:35
デーモン・ナイトか、渋いなあ。
451:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/07 11:40:52
ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』(扶桑社文庫)
正に小説という形式でしか表現できない作品。
大変良かった。
主人公の知見が広がっていくと共に段々と読者が世界の有様を理解していくときの昂奮は、これぞSFと言いたくなるすばらしさ。
これは、ビジュアルの伴う映画・漫画・ゲームなどでは表現できない(しきれない)だろう。
また、物語のあちこちに仕掛けが施されており、とてもじゃないが一読しただけで全て理解することは適わない。
最後まで読み終えたらまた最初に戻って仕掛けを解きたくなる、そんな麻薬的な小説だと思った。
9点
(本当は10点にしたいんだけど、最後の最後に出てくるある場所の描写が、ちょっと俗っぽいというか、やや普通のSFっぽくしすぎに
感じたんで、-1点)
452:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/08 21:24:30
むしろゲーム化すると面白そう、とか思った俺。
Fallout3とかそんな感じなの?
453:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/08 23:59:38
あれは近未来系、エンジン・サマーは遠未来……とまではいかないが1000年後。
454:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/09 08:53:28
もういいよ 猿人様は
455:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/09 11:46:47
猿人様、読み進めてるけどいいょ。
これぞSFかどうかは何とも言えないけど
456:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/09 17:32:04
今までエンジン・サマーとハロー・サマー・グッドバイが重なっていた
457:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/10 00:42:08
エンジン・サマーとフィアサム・エンジンをごっちゃにしていた
458:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/10 00:43:11
最近のホットキーワード: エンジン、サマー
459:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/10 01:48:39
>>457
その二つは内容も似ている
ていうか明らかにフィアサムはエンジンのパクリ
460:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/10 09:27:05
エジソンはえらいひと
461:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/10 11:25:11
猿人様、最後感動した。泣けた
これぞSFって意味も分かったyo
462:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/12 17:46:28
>>446
量子真空はこのあいだ読んだが、1000ページ以上の旅の末に
問題があまり解決されてないのと、前振りで散々言及されていた
地獄級兵器がたいしたことなかったのでいろいろ拍子抜けしてしまった。
銀河北極の2倍くらいの長さだったらよかったな。
同じ頃に、マイケルクライトンの「NEXT」も読んだがなんか水増しされてるような印象。
もともとそういう作風なんだろうけど、ストーリーの本筋とあまり関係ないところに
あちこちひっぱり回されるのにちょっと辟易してしまう。
その意味ではやはり同時期に読んでいたベルヌの地底旅行が一番面白かった。
463:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/13 05:49:39
>>462
確かに、言い得て妙ですな。
ちなみに、
>ストーリーの本筋とあまり関係ないところに
>あちこちひっぱり回されるのにちょっと辟易してしまう。
ってなると、>>443のニール・スティーヴンスンなんてのは丸っきりダメになるのかな?
ニール・スティーヴンスンなんて脱線がメインみたいな作家だからさ。
(おまけに長いし)。
464:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/13 20:10:31
『くらやみの速さはどれくらい』
読んだ人 レス よろ
465:464
08/12/13 20:25:12
ゴメン 4年前のこのスレに外出してました
URLリンク(www2.atwiki.jp)
466:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/13 20:48:37
凄いな、三人が三人とも満点付けてる。
今月のハヤカワは買う本多いから、取り敢えず置いとこうと思ったが買うか。
467:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/14 22:44:55
くらやみ読んだ
もうこういうふう語りや物話ってだけでハードルはものすごく下がる
この一人称たまらん
で、作者の家族やらなにやら考えるといろいろ雑念はいるけど
読んでるあいだは面白いよ。文庫になったのですこしでも気になる人はぜひ読んで
「どれくらい」って邦題も素敵
468:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/14 22:57:50
とりあえず日本語でおk
469:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/14 23:19:44
「この人を見よ」 マイケル・ムアコック
タイムマシンで過去に飛んでキリストを見に行く話だが速攻で落ちが読めた
愚鈍な昔の人間にとっては電波気味の自閉症ヒッキーはさぞかし
神の使いに見えるんだろうな
5点
470:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/15 02:14:46
マイクル・ムアコックです。
471:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/15 20:49:04
カール・シュレイダー『太陽の中の太陽』
インテグラル・ツリーと宮崎駿風世界観のハイブリッドノベライズみたいな作品。
ラピュタの絵を参考に想像しながら読めば笑えるくらいちょうどいい。
キャラも宮崎キャラを借りてきたようなキャラばかりでニヤリ
冷徹でありながらツンデレな奥様がとてもGOOD
アメリカ版ライトノベルっつートコな作品。
悪くは無い。電車の中のお供にどうぞ。
7/10
472:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/15 22:18:19
宮崎駿風といえば、移動都市もよくそう聞くな。
ラピュタ好きの自分には溜まらん訳ですよ(´Д`;)ハァハァ
473:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/16 11:09:13
>悪くは無い。電車の中のお供にどうぞ。
俺もこんな印象だったな。ストーリーやキャラがありきたりなので
何となく感情移入できなかった。あと異世界的魅力と設定のSF度は
インテグラルツリーに遠く及ばない。
続きがあるそうだからそっちでいろいろ謎が明かされるんだろうと
いちおう期待してる。
474:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/16 23:42:38
最近の(でもないか?)アメリカSFって、なんか小説が下手とかじゃなくて「最初から上手く書く気が全くない、テンプレで十分」みたいのが
結構ある気がする。
下手でもいいから、頑張って書いてほしいんだが……。
475:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/17 12:51:59
いまさらだが「時間封鎖」
村上春樹かと思ったら、ちゃんとSFだった。気持ち良いなあ。
仕掛けが云々というより、読後感が若い頃に読んだSF、スターダンスとかに近い。
8/10 かな。
476:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/17 21:00:04
横レスかつスレ違い失礼、ナチ萌えの御仁はまだこのスレに居るか?
居たら、池田理代子の『ニーベルンクの指輪』を読む事をお勧めする。
死ぬほどぶったまげるから。
477:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/18 14:27:45
シェイボン Yiddish Policemen's Union
ヒューゴー・ネビュラ・ローカス三冠達成、コーエン兄弟による映画化決定と
今年、つか近年最大の話題作。早川ちゃんには高くて手が出せず、新潮社から翻訳予定。
イスラエルが48年の第一次中東戦争であっけなく崩壊、という架空歴史を背景に、
舞台はアラスカのユダヤ人都市。酒びたりの探偵が主人公のハードボイルド。
チャンドラー的な深く切れのある人間描写と、ロスマクのようなこんがらがった展開で、
ユダヤ人住民たちの絶望が明らかになっていく
現実世界ではイスラエル公用語のヘブライ語に駆逐される形でほぼ絶滅した、
中世ユダヤ人の言語「イディッシュ語」が英語に次ぐ言語として使われているという設定で、
イディッシュベースのオリジナルのスラングを作り出すという凝り様はすごい。
最近言語にこだわるSFが増えている中で、その最先端というか。
つかどうやって訳すのこれ。
日本じゃまったくうけそうにないんだが。
興味深い物語なんだが、SFとして期待してたら完全にミステリだった。7点
478:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/18 23:16:08
乙。面白そうだ
才人だよねシェイボン。かろやか。
479:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/19 15:30:31
『天空の秘宝』ウィリアム・C・ディーツ ハヤカワ文庫
バウンティ・ハンターの主人公が
全然強く感じられないのだが、、、
5点
480:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/22 11:27:49
くらやみの速さはどれくらい
思った以上に短い「以後」から結末に違和感を覚えた。
小説的にはそれまでが抜群に面白かったのにと感じるのは不謹慎なのかも
作者の子供が実際に自閉症だということで、色々と読めるとういうか
雑念が入って色々考えてしまう。作品の出来はどうなんだろう?
限りなく普通小説に近い印象に残る重い小説でした
481:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/22 12:32:47
昔ハードカバーで読んだ。賛否はあると思うが
狙った違和感じゃないかな。
若き女船長カイの作者とは思えない小説だよね。オヌヌメ
482:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/22 20:53:02
「くらやみ」は引き込まれたなあ。途中で止める事ができなかった。娯楽小説としても一級品だと思う。
483:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/22 21:07:23
神林 長平 『膚の下』
人造人間が自分とはなんぞやを自らに問い、悟りを得る過程を描いた作品。
ナノテクと人造人間、機械知性を生み出している割には人の営み、使う機械は、昭和の香り。
テクノロジーと人の営みの乖離がちょときつい
この作者の最近の作品は、人間とはなんぞやという考察の手段として、小説としての形態をとっているだけのよーな気がする。
人造人間はむさい男兵士なので途中から脳内で美少女兵士に変換。
とたんに脳内映像が華やかになり面白さup!。
話自体は深夜アニメレベル。
この作者好きなのでプラス1ポイント
神林好きなならどうぞ
7/10
484:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/22 21:26:34
死ね
485:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/23 01:31:41
器用だなぁ
486:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/24 18:12:33
ロボットとかが我、意識とは何かとか考える作品はまどろっこしいから嫌い
人間っぽくみえりゃプログラムでもなんでもいいよ
487:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/24 19:18:06
いや別にお前に読めとは誰も言ってねえし
いちいちお前の好みをひけらかさなくてもいいよ。ウザイから。
488:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/24 21:49:50
火浦 功の新作
489:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/25 00:30:29
んっっ?
490:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/25 18:33:44
『スロー・リバー』ニコラ・グリフィス
帰省中に電車/飛行機の中で読み始めたけど、淡々と読めるのですぐ読み終わった。
ネビュラ賞受賞、「SFに新たな風をもたらした」とあったので期待したのだが、
期待はちょっと裏切られた。
SFネタは端に置かれた、殆ど一般小説だが、普通に面白かった。
6/10、下水処理場での仕事の描写が楽しい。
491:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/25 22:43:18
新宿少年探偵団シリーズ 太田忠司
最初のころは現代の新宿を舞台にした少年少女対謎のマッドサイエンティストというジュブナイルだが
終盤から明かされる主人公たちの存在、黒幕の目的と結末に唖然
主人公たち、仇役全て黒幕の計画の駒にすぎなかった
そして黒幕もまた世界(宇宙)という巨大なシステムの歯車にすぎないという
冷徹なエンディングに慄然とする
492:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/25 22:54:51
>>491
んで、面白かったのかい
つまらなんだんかい!
ん?おらおら!
493:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/27 01:09:17
バビロニアウェーブ
リングワールドみたいな話を想像していたがもう少し地味だった。
だが引きは強く一気に読ませる。
宇宙のランデブーみたいなふいんきが好きな人にはオススメ。
8/10
494:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/27 02:45:18
>>492
辛気臭い話が好きな人にはぜひお勧め!
495:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/29 16:23:11
ナンシー・クレス「プロバビリティ・サン」 ハヤカワ文庫
前作の「プロバビリティ・ムーン」はスタトレの1エピソードみたいな感じだったが
続編である「プロバビリティ・サン」はなかなかええ感じ。
数学オタで適度にエリートな調整型性格の小佐が主人公
下手にその趣味が高じて、作戦を提案した為に、その責任者に任じられ、調査に
赴く事になり一癖も二癖もある天才達に振り回されながらも、
涙目になりながらまとめあげ、任務を遂行するという話。
黒人の美人読心キャラがエロエロです。
エイリアンと学者との意思疎通もなかなか良い感じでした。
数学的なネタは私には一切分からないのが残念ではある。
7・8/10
496:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/29 19:54:13
いちいち改行するなや
497:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/31 22:30:43
ちまちまと。んでまだ途中だが。
ちなみにたぶん再読だ全く覚えちゃいないがwガガ
クレージー・ユーモア―海外SF傑作選―/講談社文庫
あらためて、フレドリック・ブラウンこそが日本SFの直接の祖先説
「クレイジイ・プラセット」。
読んだうちではシェクリーの「不景気」だけ少しテイストが違う感じ。
まさに、奇妙な味としか。―と予断だが、この本と同時に発掘したのが
『ユーモアSF傑作選』(コバルト文庫www)こちらは国内の。
コバルトwwww
498:名無しは無慈悲な夜の女王
08/12/31 23:14:42
あー、予断→余談なwwごめスレ汚し
次はツツイ編の『人間みな病気』でも読もうwwww
499:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/01 21:38:39
日本語でおk
500:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/01 23:59:11
広瀬正「鏡の国のアリス」 2点
表題作の他に3短篇を収録。
この作家の代表作と言うてよい「マイナス・ゼロ」を読んだ時にも思うたのだが、
SF設定の面白さ(本作では左右真逆な鏡の世界)と小説としての魅力(本作では主人公の
青春恋愛談)の噛み合わせが巧くないのだ。
小松御大あたりはこの辺の緩急の使い方に抜群の技巧がある。
とにかく、鏡の原理を物理的に解説したくだりが長過ぎ、「売り」にしようとして逆にエンタメとして
大きな欠陥となってしまっている。
銭湯で2つの位相空間が交わり、異空間トラベルしてまうという面白アイデアで押せば、
SF小説としては十分、俺が担当していれば「三分の二のボリュームにして書き直して来い!」
と生原稿を叩き返していたやもしれぬ。
併録された3短篇に関しても軽く論評しておこう。
・「フォボスとディモス」
読後、シニカルなタイトルを実感させる作。
ただし、オチは見える(殺されたのが本物)、星新一先生ならSSでもっと巧く書き切るネタという
感がある。
・「遊覧バスは何を見た」
非SF。
漫画「三丁目の夕日」とか好きな向きにはたまらないノスタルジック、かつ、哀切なラストの作。
この作家は本当はこういう普通小説を書きたかったのではないか。
・「おねえさんはあそこに」
ちょっと泣かせるジュブナイル向きの作。だがその程度とも言い得る。
タイトルは「ハルオは宇宙人」とかした方が簡潔でわかり易いかと思う。
501:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/02 09:09:44
キチガイはスルーよろ
502:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/02 19:14:56
おk
503:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/02 22:32:49
スタニスワフ・レム「宇宙飛行士ピルクス物語」 6点
今年は後半にレムをよく読んだ(再読を含む)年だったという感がある。
本作は、ちょっと見から太平ヨン・シリーズや「宇宙創世記ロボットの旅」等のシニカルで
軽いタッチのレムワールドを想起すると外され、
むしろ三部作の如き、コテコテなハードSFの世界が各作品に凝縮された連作集となっている。
30年近くの年月を経て文庫化された本作の全話講評逝ってみよう!!
・「テスト」
主人公ピルクスのライバルとなってゆくかと思われた訓練生同期の秀才ビョルストが月に衝突して
あぼーんされてまう結末は正直言うて意外であった。
さすがにレムは生半可な訓練生ものは書かないのだなという感がある。
・「パトロール」
宇宙パトロールに出たピルクスの同僚アストロノーツが相次いで行方不明となる。
いよいよピルクスにも出動命令が下るのだった・・・
自由電荷による宇宙船スクリーンの故障というサイエンティフィックな謎解きまで、
エイリアンの襲撃、宇宙海賊等アホなSFオタが大好きなねたを次々と否定してゆくスタのスタンス
はすがすがしさえ感じさせる。
ここで俺は声を大にして言いたい「喪前(=アホなSFオタ)はアレステア・レナルズでも読んでろや」と(w
・「<アルバトロス>号」
豪華宇宙客船タイターンに乗船中のピルクスはアルバトロス号の遭難シーンに遭遇する。
ピルクスは全く活躍せず、一乗客として遭難の顛末を見届ける(最後の通信士の沈黙は
アルバトロス号乗員全滅を示唆していると思われ)という異色作。
冒頭に美人キャラが登場するも、本格的にピルクスと絡むでもなく即退場するのが、
いかにもストイックなスタらしい展開や。
504:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/02 22:34:12
・「テルミヌス」
科学怪談とでも称したい結末を迎える一編。
このエピにおける事実上の主役とも言えるロボットのテルミヌス破壊をピルクスが決裁するラスト
だが、ロボット好きなアジモフがこのねたを書いたとしたら
もっとハートウォーミングな救いがある展開になったのではないか。
そういう意味ではクールなスタのテーストが良く出ているという感はある。
・「条件反射」
英・加共同建設の月基地で2人の隊員が謎の死を遂げ、ピルクスと物理学者ラングナーが調査
に赴くというミステリ仕立ての面白さで読ませるエピ。
この辺から作風にユーモアもまぶされ、エンタメとしてより工夫もされて来ている感がある。
内部電圧の変動という「パトロール」と同様な科学的解決、しかし、細かい点の謎解きまではしない
のがスタらしくもある。人間の行動に100%の説明は不可能ってことか。
・「狩り」
月を舞台に、隕石の落下により狂った(?)オートマトン(名称セタウル)退治を描いたアクション
も豊富でスリリングな作。
ピルクスはセタウルを始末するが、仲間の誤射からピルクスを救ったのはセタウルだったという
シニカル、かつ、ウェスタン風のテーストな結末が印象深い。
・「事故」
探査活動中のロボット失踪事件の顛末を描く一篇。
解説にも言及されていることだが、アジモフとスタのロボット観の違いが良くわかる面白い作
である。果たして彼=アニエルが目指したのは何だったのか、
科学の進展にも欠かせぬ未知の領域へと挑むフロンティアスピリットがロボの精神(?)にも・・・
この答えはピルクス・シリーズ最終作となる「運命の女神」の結末にあるやに思う。
・「ピルクスの話」
人類以外のものと思われる幽霊宇宙船発見をスルーしてまうピクルス・・・
スルーに至るリアルな理由付けが妙に説得力に富み、これも読み応えがある小品に仕上がって
いる。
505:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/02 22:34:49
・「審問」
宇宙船事故に巻き込まれ審問されるピクルス・・・
ミステリ仕立てにするのであれば初っ端からカルダーをロボとばらしてしまう展開や、
ピクルスとクルー(人間とロボの混成チーム)の緊張関係がスリリングに
盛り上がったところで、ピクルスの回顧(手記)へと切り換える展開はエンタメとしてはどうか?
小難しい理屈が山積される後期レムの傾向が覗われる作でもあるが、
まだまだ娯楽ハードSFとして楽しめる面の方が多いのは良。
・「運命の女神」
火星での宇宙船着陸時の大事故の顛末を描いた作。
下船中のピルクスは偶然にこの事故調査に関連することになる。
人間(開発担当した元アストロノーツ)の神経症が伝染(?)ちゅーか、
コピー(?)されたCPの故障が原因と判明、問題の元アストロノーツは自殺という悲劇的な展開
となる。よく読めばトンデモな謎解きなのだが、巧みに理屈をこねて読ませるスタの手腕には敬服
せざるを得ないものあり。
506:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/02 22:35:13
はいはいネタばらしね
以下スルーで
507:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/03 00:58:21
出来てないのはオマエだけだ馬鹿ガキ。
508:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/03 05:14:12
>>506
>>2
509:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/03 11:53:25
監督テレンス・グロス・主演ナスターシャ・キンスキー、ランディ・クエイド他「怪奇異星物体」 3点
コテコテでチープ感溢れるホラータッチのSFドラマで、意外にグロい描写は現代的ながら、
70年代というよりは60年代の「人喰いアミーバの恐怖」等の昔懐かしいB級映画風、
原作小説やノヴェラは存在せず(オリジナルのモノクロ映画はあり)、「見る」しかない作である。
メリケンの地方都市への留学経験等がある向きには、ローカル色が非常に良く発揮されている
のがわかるであろうが、これ以外に格別見るべき点が無い作とも言い得る。
(歳喰うてもナタキン萌えなら別だが)
まず、タイトルからしておかしい。邦題の「怪奇異星物体」は本編には登場せず(怪奇生物は
登場するが、異星から飛来したものとは確定されず、むしろ否定的な結末である)
原題の「THE DAY THE WORLD ENDED」も大袈裟に過ぎる感がある。
(描かれた物語はあくまで田舎町の騒動の範囲にとどまるため)
ストーリー的にも不可解な点は多く、超能力を持った母子が町の人々により追われ、
母は殺され、子供(少年)は虐殺のリーダーだった町医者に引き取られる。
そして少年の超能力により実体化した2次元の怪物が町の人々へのリベンジを開始・・・
これが謎解きだと思うが、町医者がこんな危ない子供(?)を養子にしてしまう展開が
説得力が無く不自然極まりない。
510:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/03 11:53:57
舞台設定から見て、存在に無理あるやもしれぬが、少年の能力に興味を抱いた科学者
(もち、マッドサイエンティスト)を養父とした方が自然でしょ。
少年が母の死に気付く前に怪物による連続殺人の発生する点の説明に関しても、
潜在意識ねたあたりで色を付けて欲しかったところだ。さすれば、
ナタキンの心理療法士という役どころも活きて来たかと思う。
ヒロインでありながら殆ど活躍しないナタキン扮する心理療法士が、少年をNYへ連れ帰るという
エンディングも、何の解決や展望も感じさせない不可思議なものとなっている。
劇中で少年の養父である町医者の台詞にある「偽の記憶」ねた等も絡め、
リドル・ストーリー的なオチにしても面白かったかもしれぬ。
以上、批判を積み重ねて来たものの、
単純、かつ、お気楽なSFオタ(高卒かDラン、Fランの大学生)には最適、かつ、適当な作かとは
思う(w
511:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/09 10:26:11
鈴木光司の「エッヂ」を読んでみた。
読みやすいので一気に読めるし、宇宙論や量子論と絡めてあって
最近興味を持っていたから面白く読めた。
ただラスト付近のオチは急にホラーじみて違和感を感じたし、
いつもの「背中を後押し」感覚はマンネリかな。
リング~ループを読んだときほどの衝撃はなかったな。
512:名無しは無慈悲な夜の女王
09/01/09 18:50:40
>>511
少し興味出たから調べたら単行本か
ホラー文庫まで待つか
513:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
09/01/10 08:39:44
J・G・バラード「クラッシュ」 1点
「コカインバラード」は面白かったんだがこれはNGでしょ。
J・G自身が「過去のデザスター小説の流れにつらなる、現在のデザスター小説の地位を占める
はず」(序文)と書き、本作を「SF」認定し語るオタは多いが、俺が読む限りでは本作は
「SF作家がとち狂って書いた文学」という感がある。
(従って、本作をセクースをメーンテーマとメタファー(事故)に置いた観念的な純文学として
語るスタンスは有り得よう。ただし、捕らえられたグレイごっこをして喜んでいるような
アホなSFオタの手におえるかどうかだな(w )
スタニスワフ・レム「エデン」 1点
惑星エデンに不時着した地球人クルーたちの異文明とのコンタクト、冒険を描いた
スタのファースト・コンタクトもの三部作の第1弾だが、ソラリスや無敵に比較すると相当に
落ちると言わざるを得ない。
エンタメ精神完全欠如な後年の「大失敗 フィアスコ」等とは異なり、
こなれた日本語(「棟梁」とかくだけ過ぎた表現も散見されるがこれは御愛敬か)のおかげも
あってか、読み易いのが唯一の取り柄か。
奇怪な造形のエデン星人(あくまで地球人基準で見た場合だが)の死骸描写等々、
理知的・合理的作風のわりには怪奇性を描くことにも長けたスタの特質は本作でも十二分に
発揮されており、本作では怪奇以上にグロな描写が目立つ感がある。
コミュニケーションを図るが、エデン人とのファーストコンタクトは失敗、
クルーは全員無事帰還という展開は、スタの現代文明批評の精神をどう読むかは別問題として
見せ場がないまま終わりかおとの批判も出ようか。
いずれにしろ、「スケスケスーツの美少女アストロノーツまだあ?」(クルーは全て男性)とか
「角がある宇宙怪獣出て来いや」とかのたもうているアホなSFオタには縁無き作であるのも
間違いはないかと思う(w