08/07/25 21:09:06
フリーランチの時代は中々にシュールで笑った。
価値観があれになるのはマチスンの地球最後の男みたいなかんじ。
むしろ藤子Fの流血鬼か、元ネタマチスンだけど。
最後の健脚と全力投球とSlowlife in Starship の、
少女のようなミヨタンには笑わせてもらった
101:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/25 22:44:33
リバーワールド、あらすじだけで判断するところ
全人類三途の川のほとりでジョン・カーター状態ということですね、わかります。
あと>>87氏のレス見落としてました、申し訳ありません。
ただ、田中文雄なる作者、別名義がとてつもなく地雷臭に満ち溢れているのが気になります。
星新一の作品は今のところ二つほど確認してますね。ビッグネームの作家さんが書いてくれているというのは嬉しいものです
それと87氏、URLリンク(www1.neweb.ne.jp)をどうぞ。
102:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 03:06:06
>リバーワールド
ドラマの1話だけ観たがしょぼすぎて激萎えだったな・・・
最初は面白かったが、世界がわかりはじめてきたあたりから一気に減速
103:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 07:16:40
深海のYrr(イール)『フランク・シェッツィング』
話のスケールは壮大だが、やってることは意外と地味。しかし1500ページ超の
長編なのに、長さを感じさせない筋運びと語り口。
ソラリス+海竜目覚めるの現代版みたいな感じ。
海洋関連のテクノロジや知識は個人的な趣味もあってけっこう知っているが、
本当によく調べられていて、迫真のリアリティがある。
読んでて、著者どんだけ映画好きだよとは思うものの、気づけば全体が
ハリウッド映画的な描写に溢れていて、「コンタクト」「アビス」ぐらいは読む前に
基礎知識として見知っておいたほうがいいか。こういうのもありなのか。
7点
104:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 11:16:38
>>97
我が日本にも恩田陸というどうしょもないのがおってのう…
105:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 11:28:15
ついでとばかりに、気に入らない作家を叩くのもなんだかなぁ・・・
106:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 20:03:44
URLリンク(www.inazuma7.jp)
107:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/26 23:37:40
↑これ、上のほうで題名だけ書かれてたが何なんだ?
108:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 01:08:03
>>107
>>106見てみた限りでは……すごく……駄作スレ行きの物件のような気がします……
>>88と>>106には本人乙、とでも言えばいいのだろうか
109:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 08:07:03
ファーマーといえば「貝殻の上のヴィーナス」でしょ。
あと激レアの「淫獣の幻影」のシリーズ。
110:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 11:16:45
ファーマーはキルゴア・トラウト以外にも大量に架空名義の短篇があるから、
既約分だけで判断するのは早計だと思うが、
あの手の文体実験は原著で読むにはきついので国書さんおねがいしますよ
淫獣もエロSFをうたってるくせに半村っぽい伝奇小説で普通に面白いし
多彩かつ斜め上度ではSF史でも類を見ない作家
まだまだ元気で安部公房や村上春樹を絶賛してるっつうのも素敵
111:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 11:17:34
個人的には興味ないです。
112:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 11:45:44
>>110
ファーマー変名アンソロジーとか面白そうだなw
113:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 12:24:07
『気まぐれな仮面』はおもしろかったなあ。
あと短編も結構いける。
114:猫飯 ◆CATFooDY1k
08/07/27 12:33:02
>>110
キルゴア・トラウトはカート・ヴォネガットの創作した人物だろ。
ファーマーじゃないぞ。
115:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 12:52:48
>>114 架空名義。Wikipedia参照。つかあげないで。
116:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 12:54:29
浅倉久志がファーマーに送った手紙で書いた階層宇宙の矛盾点ってなんだろう?
ファーマー怒って返事よこさなくなったらしいけど・・・続きで
矛盾点が解消されてたら笑うw
117:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 12:54:37
>>115
URLリンク(ja.wikipedia.org)
どこにそんなことが書いてある?
118:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 12:59:06
>>117
うえから 四行目
119:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 13:04:19
>>118
日本語読解する能力が無いのかお前は?
ここにはキルゴア・トラウトが残したという架空の小説群のうち「貝殻の上のヴィーナス」だけは
同名の小説をフィリップ・ホセ・ファーマーが出版しているって書いてあるんだよ。
どこにも「キルゴア・トラウトはフィリップ・ホセ・ファーマーの架空名義だ」なんて書いてない。
つーか上にちゃんとキルゴア・トラウトはカート・ヴォネガットの創作した架空の人物だって書いてあるだろうが?
本物の馬鹿かお前?w
120:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 13:07:30
夏だなぁ、今日も暑いよね
121:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 13:11:08
架空作家名義で本当に出版されている作品がひとつだけあり、
ただしそれの著者はヴォネガットではなくファーマーである。
と書いてあるな。
>キルゴア・トラウト (Kilgore Trout) は(中略)架空のSF作家
>このうち、『貝殻の上のヴィーナス』は実際に出版されている
>著者はヴォネガットではなくフィリップ・ホセ・ファーマーである
『貝殻の上のヴィーナス』の著者はキルゴア・トラウトだな。
URLリンク(www.amazon.co.jp)
122:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 13:13:36
>>121
判ったw
俺が間違ってたw
123:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/27 15:24:41
『マザーズ・タワー』読了
「記憶屋」とか「MM」とか見覚えがある単語が出てきたんで、作者を見たらやっぱ『MM』の人だったか。
昔「MM」は読んだけど、ちょっとイタすぎたんで切ったんだよね……。
>危機が迫りつつあった
>彼らは……を胸に、……戦うこととなった
>これからが本番だったのだ……
とか言い回しがいちいち微妙なんだが、細部のSFっぽさは十分。
ただ、悪い意味でのラノベ臭が拭えない。
5.5点。
124:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/28 17:54:35
『ゲッペルスの潜水艦』 田中文雄
狼の時をまだ読みきっていないのですが、密林から届いたのでこちらを先に読んでしまいました。
うん、とりあえずあれですね。87氏は本に忠実な名前の表記をしていたのですね。無粋な突っ込み申し訳ございません。
全体の色調としては、クトゥルフっぽさもかもし出した電波ゆんゆん系怪奇小説と言ったところでしょうか。
主人公がゲッベルス(作中表記ゲッペルス)と言う所からして色物臭が漂っているのですが、最後まで色物のまま突っ切った感があります。
大オチはボルマンが出てきた辺りで大方予測がつくものなのですが、とにかくゲッベルス氏の電波受信度がとてつもない。
バリ5じゃあきかないでしょう。
あと、台詞がカギカッコではないというのも伏線なんですね。
短編なので語りすぎるとネタバレになるのが痛いところですが、帯に著者会心作と書いてあるだけあって完成度は高いと思われます。
ニヤニヤ度もかなり高いですし。
総評:7点(内訳:全体に漂う電波の量+ニヤニヤ度+地味にじわじわくる怖さ+すこぶる悪い後味-『ペ』)
いや、別に日本語表記ならペだろうがベだろうが関係ないとは思うんですが、東方千年帝国協会ネタがどうしても…
125:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/29 00:34:50
『戦いの子』 カリン・ロワチー ハヤカワ文庫
人類の文明圏アースハブ、異星人ストリヴ(+シンパサイザーと呼ばれる地球人)
(地球人の)海賊が敵対する世界が舞台
8歳で海賊の虜となったり、9歳からストリヴの母星にて師父のもと戦士として訓練され…と
「銀河市民」や「エンダーのゲーム」を思わせるものの
その2作を足して5か6で割った程度、というのが正直なところ
今の字組とはいえ650ページを使いながら、悪い意味でとても淡々としており
主人公ジョスの成長、世界、戦闘すべてが薄っぺらどころか点のようにしか見えない
本国では「エンダーを彷彿とさせる成長物語」よ評価されているとの事だが
作中で8年が経過していながら、ジョスの成長があまりにも感じ取れない
ただし、これは終盤でさえジョスの口調が(師父ニコラス以外が相手でも)
妙に子供っぽい点にもよるので、訳の問題かもしれない
解説では評価しているが第一部の二人称表記も疑問
それでもラスト100ページと一息に読めた点は渋々評価
10点満点中4点
評価対象ではないが、帯の「超弩級戦争SF」や裏表紙の「傑作戦争SF巨編」は大嘘
126:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/29 04:13:47
結局最近訳されたミリタリーものは老人と宇宙シリーズ以外はずれということでよろしいか
127:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/29 06:21:26
過去に翻訳されたものでもあたりはほとんどないような・・・
128:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/29 12:03:15
>>125
俺はもう少し評価するけどな。7点かな。
主人公の立ち居地とか戦争の構図辺りは作者の燃え要素が詰め込まれていて、娯楽作品としては十分だと思う。
帯が大嘘と言うのは同意する。
129:名無しは無慈悲な夜の女王
08/07/29 12:13:54
宇宙兵ブルースはF表紙版が最高
130:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/02 19:49:27
「スターウィルス」 バリントン・ベイリー
感想書くのめんどくさいけどまあまあおもしろかった
7点
131:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/03 18:24:55
このしがすごい
132:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/04 00:27:29
>>123
無茶なロシア人を許せるか否かで評価が分かれそうw
俺は大笑いできたので許せる。表紙のアレが出てきた
ところは笑わせてもらった。7点を進呈したい。
133:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/04 10:08:01
北野勇作 『かめくん』
これが日本SF大賞?はぁ?
さすがにこれは合わなかった 1点
134:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/04 20:33:10
『狼の時』 ロバート・R・マキャモン
ナチスVS人狼の英国スパイ(本当はロシア人)という内容のホラーです。
ただし、内容はホラーというよりはジェイムス・ボンドかインディ・ジョーンズといったところです。
大きく分けると怪奇小説の部類に入るのかもしれません。
話自体はノルマンディ上陸作戦の少し前を舞台にしているため、
どう転んでも主人公サイドが勝つのは分かっているので安心して読むことができます。
アメリカ製小説だけあって、超悪趣味に書かれるナチス政権下のドイツは一回りしていっそもういい感じです。
ほんの少しだけある総統とボルマンの登場シーンが個人的には最大の見所かとおもわれます。
人が人狼になるのはウイルスのせいだとか、狼になっている間は狼の時間で年を取るだとか、
割と細かい設定まで作りこんでいます。
ただ、所々に挿入される主人公の少年時代のエピソードも本編もどちらも面白いのですが、
それだけに『どっちか片方にしてくれよ』感が拭えないのが惜しいところ。
正直言えば全体的にもう少し短くまとめてくれたほうが読みやすかったような気もします。
総評:5点(内訳:珍しい眼鏡総統+お絵かき総統+ボルマンの小物ぶり+そこかしこに漂うアメリカン臭-冗長さ)
135:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/05 22:35:37
「狼の時」厳しいな。長さがそんなにマイナスだったか。
ストーリーテリングは相当なレベルだと思うけどな。
ナチ絡みだと、ラストで悲鳴をこらえる陸軍元帥に萌えた。
ダン・シモンズ「殺戮のチェスゲーム」は読んだか?
虐殺を免れたユダヤ人と元ナチ将校の因縁がストーリーの軸になっている。
ナチ時代の場面は多くないし、メジャーどころは出ないけどスリリング。
長さは「狼の時」を大幅に上回るが冗長さはないと思う。
136:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/06 00:14:20
短編でデイヴィッド・ブリン「トール対キャプテンアメリカ」
てのがあるがSFMのバックナンバーを漁るしかないのが難点<ナチ物SF
137:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/06 10:31:07
短篇なら かんべむさし 「逃げる」 ってのがあるけどたぶん>>134のテイストには
合わないでしょう。てゅか普通にツマンネって作品。
1年以上前に買って散々書評も出てる本を今頃読むのははずかしすぎだけど、
アルフレッド・ベスター 「ゴーレム100」
8点
タワゴトを並べ立てるだけなら一般人でも出来そうだけど、
それを読ませて笑わせてオチまで着けるのは並ならぬ文章力と該博な知識
あってこそとあらためて思い知った。ニール・ゲイマンとか銀河ヒッチハイク
読んだときと同じ感想。
列挙と天丼がしつこすぎな気がしたのは多分作者がねらってやってるのかな。
あとイディッシュ語ってドイツ語読めれば読めそうだと思った。
138:134
08/08/06 22:48:14
>>135
長さが、というよりは盛り上がったところに回想が入って来る形が苦手だったというべきかもしれませんね。
陸軍元帥萌えは激しく同意です。むしろ、元帥殿が口を押さえるに至る一連のシーンに萌えが詰まっていると思います。
『殺戮のチェスゲーム』は未読ですが、同じ作者のハイペリオンシリーズは割と面白かった記憶があるので
一度探してみようかと思います。
>>136
キャプテンアメリカでナチ物というと、最初期のエピソードに近いのでしょうか。
非常に読んでみたいのですが、近所の図書館にSFマガジンのバックナンバーが置かれていないんですよねぇ。
地球半周ずれたところに到着してしまったスーパーマンの話も読んでみたいことですし、
ちょっと遠出して大き目の図書館にでも行きましょうか…
>>137
短編は嫌いではないのですが、あらすじが微妙なところですね。機会があれば読んでみるかもしれません。
しかし、みなさん詳しいですねw
139:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/06 23:51:23
>>138 近所の図書館で取り寄せるんだ。都道府県立レベルなら90年代以降程度のSFMのバックナンバーはある筈だぞ。
…うちの市立図書館は1971年以来のバックナンバーを永久保存してるけど。ヲタにもならぁな。
140:134
08/08/07 19:11:25
そうか、その手がありましたね。>取り寄せ
助言㌧クスです。
しかし、1971年以来永久保存とはうらやましい環境ですw
141:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/07 19:30:17
「トール対キャプテンアメリカ」はそこまでして読む価値があるかどうかは。。。?
・)ナチが出てくることは間違いないが「ナチ萌え」要素はない
・)キャプテンアメリカは出てこない(「アメリカ軍のキャプテン」は出てきたかも?)
・)「トール」はドイツ軍のトンデモ兵器ではない(いや、ある意味ではそうなのだが。。。)
・)「対」の意味が微妙に東映まんが祭り的
142:134
08/08/07 23:29:45
んー、まあどちらにせよ上に出てきた『超人』というのも読んでみたいことですし、
ついでに取り寄せてみても損はしないのではないかと思います。
北欧神話も一時期嵌っていた時期がありますしね。
でも、キャプテンアメリカが出てこないというのは見事な釣りですねw事前情報㌧クスです。
…しかし、皆さん本当にお詳しいw
143:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 02:48:32
なんだこの「今日読んだナチ小説の感想」スレw
144:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 04:39:53
>>143 すみません…今回はナチ色薄めなので許してくださいorz
『フレームシフト』ロバート・J・ソウヤー
ヒトゲノムだとか遺伝病だとかたくさんの科学用語が出てくるハードSFで、
ナチス残党の陰謀や保険会社やユダヤのナチハンターが跋扈するサスペンス的展開もあり、
しかもヒロインがテレパスという素敵な内容です。
ナチ物遺伝子系SFかつサスペンスというので『ブラジルから来た少年』的な展開を想像していたら、
見事なSF的展開で驚かされました。
個人的マイナス点を上げるとすれば、ナチス関係NEEEEEと言うことですが、
それを補って余りあるほど見事なシナリオとなっており、
センス・オブ・ワンダーとはこういうことなのか!と初めて理解した気分です。
…遺伝子の説明は殆ど理解できませんでしたけれど。
あと、主人公の助手のシャーリー嬢が地味に可愛いです。
総評:9点(内訳:真面目にSFとしての面白さ+ナチスの悪役としての万能さ+いい意味でのハリウッド臭さ+我孫子武丸何やってんの度)
そうそう、図書館行ってSFマガジンの取り寄せ頼んでみました。
司書さん曰く
「すみません、県立の図書館には 1 9 9 0 年 以 前 のバックナンバーしか置いていないそうで…」
(゚д゚)
145:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 04:47:05
・J・
146:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 12:05:13
・A・
147:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 13:44:25
・C・
148:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 14:07:03
・L・
149:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 14:46:24
・U・
150:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 14:53:06
実にけしからんな
どこの県立だね
151:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/11 22:34:22
>>144
国会図書館池
152:144
08/08/12 19:09:10
>>151
国会図書館行っても入館出来ないんですorz
153:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/17 13:26:15
『量子真空』アレステア・レナルズ
驚いたことに1200ページかけたプロローグです。
しかも1180ページくらいでブツっと切れて後は後日談と台詞で済ませます。
前から不思議だったけど、レナルズ君は一体何を考えているのでしょうか。
それでもやっぱディティールは面白いし、すごく地味な宇宙船同士のバトルとかは楽しめたんで、総合的にはまあ読んで良かったかな、と。
7点
154:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/18 04:09:19
>>153
何カ月か前の順位云々でうんざりしてから来てなかったが、
久し振りにこのスレを覗いたら良い情報を拾ったわ。
さっそくレナルズの本を買って来るか。
厚みの割にはサクサク読めて楽しいしね。
155:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/20 18:10:43
「魂の駆動体」神林長平
自分は車好きなので、それもふくめ
読んでよかったなあ(しみじみ)と感じさせて
くれた作品。良い盆休みになりますた。
旦那にも勧めています。
156:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/20 22:53:04
壮大なプロローグといったら虚無回廊があったなあ
157:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/21 01:30:36
>>156
「日本漂流」のプロローグ(「日本沈没」)の方が壮大だと思う
158:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/27 17:51:09
「インモラル・アンリアル」ウィン・リョウワーリン(国際言語文化振興財団)
タイ作家の短編集。
2段組、名詞羅列、本文抹消線、絵画挿入といった前衛手法を
多用しながらも難解さがかけらもなく、恐ろしく面白く読みやすい。
どの作品も着想が変わっているし、オチのつけ方も英米の作品とは
一風違っていて個性がある。
タイの政治史と絡めての現代人の内面描写という
テーマにも深みがあって、面白い上に読み応えのある作品が多い。
巻末の「ラート・エカテートの3つの世界」が特に圧巻だった。
作風としては、ロシアのペレーヴィンに近い感じ。
最近SFの短編集を出したそうなので読んでみたい。
8点
159::名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/27 17:55:49
見ている人は見ています
160:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/28 00:32:22
マイケル・コーニィ「ハローサマーグッドバイ」読了
まさかこう終わるとは。9点。
161:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/08/31 11:02:43
エドガー・ウォーレス、メリアン・C・クーパー共著「キング・コング」 5点
「うっほっほっほーーーーーーーーーーーーーーーー!」とか奇声を張り上げ、
キング・コングの形態模写をしながら闊歩するアホなSFオタを見かけなくなって来た今日この頃で
ある。すなわち夏も終わりに近いのか。
本作は予想外の高評価、確かに古臭いが面白い。
物語半ばを過ぎてのからの、「このさき、いやになるほど原始動物に出くわすだろう。
それも想像を越えたすごいやつばかりだぞ」デナム監督の台詞は、煽り過ぎかと思いきや、
さにあらず、この先のヒロイン(アン)を拉致したコングに対する秘境追跡行の顛末がトンデモ凄い
(この表現がジャストフィットする感がある)。
おとなしい草食恐竜のはずのトリケラトプスがコングにガチンコ勝負を挑んだり、
追跡隊を襲撃したり、飛べないはずのプテラノドン(飛べないプテラはただのノドンだ、
なーんてね(w )が急降下しコングにフルボッコされたり等々、
多大な犠牲を払った探検隊(=撮影隊)はアンを救出し、ガス爆弾でコングを捕らえる、
コングのNYへの護送シーンはカット、終盤は映画でおなじみNYでのコング大暴れの巻となり、
エンパイア・ステート・ビルからの墜落死でエンド。
騒動の張本人とも言えるデナムの「美女が野獣を殺した」というこれも有名な、
なんともお気楽な台詞で締めと相成る。
残念なのは、NYのシーンが映画より短縮されているため、コングがアンと間違えて捉えた
パツキン女性をポイ捨てしまうショッキングなくだりが存在しない点である。
(このシーンはモノクロのオリジナルでは日本公開時にカットされ、ジョン・ギラーミン監督による
リメーク版では再現されている)
162:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 14:18:57
キングコングのあらすじをいまさら書いてなにがしたいんだ?
感想はなし?
163:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 14:20:33
基地外だからしょうがない
ほっとけ
164:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 14:36:49
>「うっほっほっほーーーーーーーーーーーーーーーー!」
これって41年前にNETテレビ(現:テレビ朝日)で放送されていた
アニメ「キングコング」の日本版主題歌の一部だろ。
こいつは50歳過ぎてるって書いてた人がいたけど、マジなんだなw
165:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 14:41:50
★荒らしの自作自演や陰湿な挑発、ID表示でも明らかな煽り書き込み等などはスルーを、反応した書き込みにもスルーを。
(反応すると削除依頼の妨げとなります。 荒 ら し の 名 誉 毀 損 書 き 込 み があっても却下されます)
上記の名誉毀損書き込みを行った、荒らしコテハンにどうしても我慢できない場合は以下のスレへ。
【おれの】ミステリ板住人被害者の集い89【脳内新作】
スレリンク(tubo板)
書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その22
スレリンク(tubo板)
(「書斎魔神」は「ミステリ板住人」の別ハンです)
●スレを私有化し、日記代わりにする事や、スレ違いの講義なる長文、オリジナルシナリオなる長文などの書き込みは、
ご自身のサイトを作り、そこで行ってください。削除人からも警告されている行為です。
●未読の人のために、結末部分のネタバレは厳禁とします。
どうしても語りたい人はメール欄を活用してください。
166:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 16:19:42
大したことは―煽られても仕方がない様なことも含めてー云ってない。
つまり、お前たちの方がウザイ。興味がなければスルーしろよ、
どっちが構ってちゃんなんだかw
167:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 16:28:37
165 はコピペ荒らしだろ。
165 に書かれている URL にアクセスしてみれば分かる。
どちらのスレも、もう何ヶ月も前にdat落ちしちゃっているし、
そもそも現在では鯖移転していて tmp7 鯖では無い。
168:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 16:30:01
>>166
誰と戦ってるの?
169:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 17:39:47
書斎魔神ひさしぶりに見たなぁ。
はやく死ねばいいのに。
170:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 19:54:47
引きこもりジジイなんだから俺たちよりは早く死ぬよ
171:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 20:51:03
いい歳して・・・
172:名無しは無慈悲な夜の女王
08/08/31 21:15:45
ミス住は・・・
173:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/09 18:33:48
「3P(トリオリズム)」叶恭子
あの内容はスペース・ファンタジー以外
何者でもない。だいたい恭子アニキ自体
地球人かどうかも疑わしい。
個人的にはファンガイアだと確信しているが。
174:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/11 18:31:53
かめくん
175:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/12 01:47:02
林譲治「ルナ・シューター 1」
ETの造ったヒューマノイドによる月面マスドライバーからの地球攻撃から始まる、月での攻防。
まず最初に地球の宇宙港が破壊されているため、月面軍の物資は困窮気味になっている。
宇宙人のロボットとの戦争なんで「時砂」の様な超技術の戦争かと思っていたら、
年代は2020年代後半で、舞台は近未来なので堅実な戦いが面白い。月重力下の弾体制御って、大変なんだな。
オマケに弾丸も数えながら使っているので、数撃つこともままならない。
視点は主にテクニカルと呼ばれる戦車の狙撃舞台に務める主人公から描かれていて、
世界の広域は描かれないが、人間関係やら月面の生活臭を楽しめる。
途中から汎用人型テクニカルも参入してきて熱くなる。
ラストの引きも良いね。次号が楽しみ。
176:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/13 17:05:51
ホーレス・ウォルポール「オトラント城綺譚」 5点
遊園地の季節外れのお化け屋敷からブリーフ一丁のあさましい姿で
「こえ~~~~~~~~!ジス・イズ・ザ・ホラーーーーーーーーーー!」とか絶叫しながら
飛び出して来るホラーオタを見た。
本作はそのような輩に突き付けて読ませたい古典中の古典、ちゅーか、ホラー小説はここから
始まったと言われる作である。
講談社文庫で読んだことがあるが、今回は怪奇小説j翻訳のマエストロ平井呈一先生の訳で
再読、完全に時代劇調のトンデモ訳文で、面白さがパワーアップしている感がある。
ストーリーは、初読時にも18世紀後半の作ということもあって期待していなかったのだが、
騒動の元となるオトラント城主マンフレッドをはじめ、人間的な欲望や弱さを持つが
実は真の悪人は誰もいないという人物設定、
わかり易い勧善懲悪や因縁話を排した余韻を残すハッピーエンディング(と断定してまうべきかも
迷うところだ)、そしてクライマックスとなる崩れ落ちるオトラント城から現れる巨大なアルフォンゾ公
(マンフレッドの先祖に追われた前城主)の亡霊というぶっ飛びな展開等々、
かなり読ませるものはあり楽しめた。
だけど、「コリャ下郎!その方、なにを申すか?」とこんな口調の中世の城主、
「して、このわらわには会うてはくりゃれぬか?」とこんな口調のお后、
これはいないわな、全登場キャラがこの調子というのが凄いが、面白く読み易ければOKという、
正に時代が許したある種の超訳とでも言えるのではないか。
各人、心して読め!
177:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/14 20:16:53
ブラム・ストーカー「ドラキュラの客」 5点
9編を収録したこの著者唯一の作品集である。
大好評につき全話講評行ってみよう!
・「ドラキュラの客」
あの「吸血鬼ドラキュラ」からボリュームの関係で削除された部分とのこと。
雷に打たれる吸血鬼、後におなじみクリストファー・リーのドラキュラ映画でこれに類したシーン
あり。迫力溢れる墓場シーンではあるが、この部分のみを以っての評価は出来なかろう。
・「判事の家」
終盤までハッピーエンディングを匂わせる流れなのだが・・・
通称「判事の家」における恐怖の夜、サスペンスフルでムード満点な西洋怪談の傑作である。
・「牝猫」
ポーの「黒猫」を彷彿とさせるグロテスクなテーストの作。
主人公がぬこを大切断するラストまで、先の展開が読めながらも息もつかせぬサスペンスだ。
・「金髪」
普通に祟りが成就されるストーリーで格別の感想無し。
178:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/14 20:18:28
・「ジプシーの予言」
これは悲劇(ジプシーの予言の成就)を予想して完全に外された。
ブラムはあえて「外し」を狙って書いたかのようで、やはり並の作者ではない。
・「アベル・ベーナ帰る」
いわゆるビッチ(精神面ではあるが)に関わった2人の男の悲劇とも読める。
ラストは見殺しにされた男(アベル *カインとアベルの含意か?)の死体が登場する怪談となるが、
一番恐いのは秋空の如く変わる女心?
・「鼠の埋葬」
ナポレオン帝政後、パリのスラムを舞台にした迫力満点の脱出・追跡行を描いた作で、
グロだが超自然的要素は無い。
思えば、「吸血鬼ドラキュラ」の読ませどころも、恐怖感ばかりでなく、
知力を尽くした怪人との対決という冒険活劇にあったのであり、
作者はこのようなスピーディな語りも十八番だったのであろう。
途中、主人公のヴェスヴィアスへの登山の思い出(この事件後の出来事)が語られ、
主人公が助かることがわかってしまうのは、まずい構成かも。
ただし、結末がわかりながらも最後まで引っ張ってゆく筆力はさすがだが。
・「血まみれの手の悪夢」
タイトルからは凄惨な話を想起するが、きちんとラストにクリスチャンらしい「救い」がある作あり、
意外や後味は悪くない。
「血まみれの手」でなく原題に忠実に「赤い手」とした方が内容に沿う感がある。
・「狂った砂」
ウィルキーの「月長石」でもおなじみ流砂ねた、これはミステリである。
(ただし、流砂から主人公を助けた漁師の目撃証言が「?」なのだが)
ブラム作品の特色であるグロな恐怖感はなく、ユーモアさえ漂う上品な英国短編小説を読んだ
感がある。
以上、ブラムの多彩な作風を一応堪能出来る作品集ではあるが、
シナリオ・ライター桂千穂氏(早大文卒。「にっぽん脚本家クロニクル」は俺の長年の愛読書でも
ある)の全力投球は認めるものの、
やはりドラキュラを訳した御大、平井呈一先生(早大文卒)の歯切れ良い訳文で読みたかった気もする。
179:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/14 22:44:41
『スノウ・クラッシュ』ニール・スティーブンスン
訳者は日暮雅通
セカンドライフのような疑似世界やそこに登場するアバターのもとネタになった小説。(らしい)
主権を失ったアメリカ政府に変わってアメリカを統治する疑似国家群や、マフィアの経営するピザ屋といったアイデアは面白い、というか、すっごく面白いのだが、いかんせんストーリーのメインである言語ウィルスに関しては意味不明だった。
ちゅーか、訳者もわかってないで書いただろ。ここは2chじゃねーんだ。わけわかんない日本語書いたって解読してくれる奴なんていねーよ。
あ、あと、メタヴァースの描写は、当然ながら貧弱です。シンプルでいいかもしれないけど、最近の作品の圧倒的なアイデアに比べると物足りないかな。
サイバーパンクを期待しても、言語SFを期待してもガッカリすることうけあいです。
180:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/15 01:44:12
そんなにガッカリすることないよ。
179のレスが面白いから。
あーーーーーーっはっh-!
181:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/15 19:58:05
個人的には『ダイアモンド・エイジ』より面白かったけどなぁ>『スノウ・クラッシュ』
182:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/15 20:37:19
機本伸司のメシアの処方箋
面白かった
一気に読んじゃった
183:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/15 22:51:22
あんなのゴミじゃん
184:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/16 15:20:57
ダイヤモンド・エイジは前半面白かったな
それよりクリプトノミコンが好きなおれ
185:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/16 15:27:01
スノウ・クラッシュはガチャガチャの中に、軽く思弁的なところも
混ざって、その案配が良かった。割と傑作じゃないかなと思うな。
クリプトノミコンは~……まあいろいろあるけど、途中の脱線具合は
面白かったな。
186:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/16 15:56:03
スティーヴンスンは小説の構成が下手というか構成せずに
ノリで一気に書きつぶすような作風のせいか(たしかメタルだかテクノだかを聴きながら書くらしいね?)
物語としては破綻・脱線気味なんだが、それが逆に膨大なディテール詰め込みを
生んで魅力になっている感じ。
自分の中ではスノクラ>クリプト>ダイヤかな。
スノクラのラノベ的なキャラ設定と、物語としてのぶっ壊れ加減がかなり好きかも。
187:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/16 16:29:18
はやく薬やりながら書くようになって欲しいなあ
188:179
08/09/16 22:29:25
いや、とても面白かったよ。理解できないとこがあったり、思ったよりサイバーパンクしてなかっただけで。
189:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/17 01:15:11
今さっき読みはじめただけでまだ1/3もいってないが
これが最高評価でないはずはないという予感。
M・ジョン・ハリスンの『ライト』
これは、ただもんじゃない。
現代のサイコパスで量子コンピュータ開発者にまつわるサスペンスホラーのパート、2400年には船自体にアップロードしてしまった女海賊のスペースオペラパート、
取り立てやから追われるサイバージャンキーな元宙船パイロットのどたばたパート
の三部からなる。リーダビリティは最上級、いきなりガジェッド満載。ぶっ飛ばしてくれる予感ありあり。とりあえず上塩タン、特上塩カルビ、特上ロースから食べといてくださいね、って感じの出足。
190:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/17 20:47:54
エンダーのゲーム面白いけど
もっと短く出来た気もする
191:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/17 21:27:13
つか元は短篇。
192:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/17 23:03:22
エンダーはオチがすべてだからなあ。
途中はかなりかったるい。
193:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/18 02:39:02
エンダーは流れは面白いと思うけど
細部はかなり誤魔化してる希ガス
194:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/18 15:29:30
エンダーは確かにオチのための壮大な前ふりみたいなものだよな。
「天の光はすべてすべて星」フレドリック・ブラウン
年代の近未来設定的には今や過去になったわけだが、お話としては色あせる部分が
少ない。端的に言うと星に憑かれた馬鹿野郎どもの話。
とりあえず熱い奴らだな。終盤の展開はなんというか悲しいけれど読後感は
さっぱりしてる。
195:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 00:04:45
カードってエンダーと死者の代弁者以外読む必要あるんかな
196:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 00:50:15
エンダーズ・シャドウだけは読んでおいたら。あれはエンダーの~系。
197:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 00:57:27
>>196
ありがと
死者の代弁者読み終わったら読んでみる
198:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 01:16:32
エンダーって面白いのか
カードは初体験が偏狭・・・じゃなかった「辺境の人々」
早々と嫌になって挫折、以後カードは読んでない
信仰とSFがどう折り合うのか、いまだによくわからない
199:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 01:24:28
エンダーはね…、訳に、耐えられるならだがww俺は、
あれはああいったものとして、傑作だと思う。
200:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 02:21:17
カードって反サイバーパンクの代表的な感じだけど、エンダーの兄弟がブログみたいので世論を誘導するのって、
かなりサイバーパンク風だよね。
201:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 02:36:10
ああなるほど
反サイバーパンクか…
202:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 03:42:45
略してサイババ
203:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 10:51:14
エンダーはぶっちゃけ死者の代弁者だけが読む価値がある
その前ふりとしてエンダーのゲームを読まざるを得ないという感じ
あとは単なる付け足しで、上2冊で扱ったテーマを
えんえん引き伸ばしてるだけに過ぎないと思う。
204:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/19 11:05:06
ム チ ャ を 云 う な ム チ ャ を w
俺は嫌いじゃないし初読時にはずいぶんと(てかニ読、
三読時にもまぁまぁ)感銘も受けたがあれ、特に後半辺りは
ゼノサイドの前フリみたいにしかなってないし、内容もね…、
合わない人間にはありゃ絶対に、合わないってw
205:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/20 11:32:50
奥泉光「新・地底旅行」 6点
芥川賞作家が放った明治文学風トンデモSFであり、純文学好きの私には非常に楽しめるものが
あった。
画家野々村鷺舟、その友人で高等遊民(?)富永丙三郎、水島寒月の弟鶏月は行方不明と
なった鶏月の恩師稲峰とその娘都美子の探索と武田家の財宝発見というそれぞれの思惑を秘め
都美子を慕う稲峰家のお手伝いサトを伴い富士山洞穴から地底旅行へと向かう・・・
作中に登場するリデンブロック博士の手記というのが、SFオタには言わずと知れたヴェルヌの
「地底旅行」であり、鷺船や丙三郎のドジやヘタレぶり(特に隊長を自認する丙三郎)もあって、
中盤までは純文学者によるパロディ、正に「冒険」でなく「旅行」という感があったのだが、
さすがに「SFが読みたい!」年間第4位にランクインされただけのことはあり、
第14章「海の怪異の数々」(この章あたりは、まだヴェルヌ作品原典の影響下にあるとは言えるが)
以後は、俄然、トンデモSFの面白さを発揮し出す。
電気生命体と化した主人公鷺舟が幽体離脱(?)状態で魚となり地下の鉄の海を都美子と泳ぎ
廻る様は圧巻、火山噴火と共に地下から脱出するヴェルヌ作品のラストをトンデモ科学的に
エナジー球体に包まれていたからであるとする説明する展開も楽しいものがある。
アホなラノベ作家が書けば、17歳のサトを萌えキャラに堕してしまい、男性キャラたちを引っ張り
廻すというアニメ的展開にしてしまうのであろうが、決して女嫌いではない男性キャラたちが
17歳のサトをあくまで「子供」として見ている点が明治文学的健全さがあり、サトもストイックで素朴
なお手伝いさんキャラに徹しているのも本作が好感が持てる作となっている因のひとつかと思う。
206:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 12:21:48
奥
芥
あ
画
な
都
作
「
中
さ
第
以
電
廻
エ
ア
廻
1
な
207:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 14:03:47
>>206
この板でそういうバカなことはやめろ
208:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 14:29:40
そうだ。筒井スレ以外では絶対禁止
209:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 18:04:50
ディファレンス・エンジン
すごく時間かかった。1章、2章は順調だったが3章、4章と辛くなってくる
本来つるつる読める活劇部分がなんとも読みにくいというか退屈
面白かったようなつまらなかったような、自分が読みたいような感じと常に半歩
ずらされてるような、ちょっと合わなかったな
ギブスン電脳3部作はおもしろかったのでスターリングと合わなかったのかも
210:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 18:15:46
『量子真空』アレステア・レナルズ
レナルズは初めて読んだ。今まで敬遠していたのだが、導入の宇宙船解体の部分が良かったので買ってみた。
読み進めていっても全然あらすじ部分が消化されないので驚いたが、細部が作り込まれていてそこに魅了される。
ウルトラ属やスカイジャック属とはなんぞや? といった疑問も幾つは解消されなかったが、
シリーズを順番に読まなかったのが悪かったのだろう。
読み終わり振り返ると、確かに>>153には同意できる。全く何考えてるんだ!
是非、描いて欲しい部分なのに。
このvs.インヒビーター シリーズ? の残りを読んで見ようと思う。
8点。
211:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/20 23:17:10
>ウルトラ属やスカイジャック属とはなんぞや? といった疑問も幾つは解消されなかった
そりゃ前読んでなければわからんだろうw
212:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/21 12:59:42
>>209
スターリングは短編でもあんなもんですよ。
「想像できないもの」は世界観良しテンポ良しオチ良しだったけど……
213:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/21 17:35:14
>>164
うっほ、うほうほ、うっほっほ~♪
214:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/21 19:31:16
しかし50過ぎということは本業のベテラン作家かもしれん
215:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/21 22:22:22
>本業のベテラン作家かもしれん
本業 『は』
だろ。
でもって、ベテラン作家が>>161みたいな、
「読みにくく」、「何を言いたいのか分かりにくい」、
そんな文章を書くかよw
216:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/21 23:39:44
ギヨェテ「ファウスト」 世界的純文学につき採点不能
学生時代以来、久々の再読ではあるが、結局、ホラーオタが喜んで読んでいる「悪魔くん」も
「デスノート」も本作無くして有り得ないことがわかる。
既に、皮肉屋の悪魔メフィストフェレスのキャラは完成されており、
悪魔との取引という基本パターンも確立されている。
後に大衆向き怪奇作品等では恐怖の宴のイメージが強いワルプルギスの夜が妙に浮かれた
楽しいパーティの如く描かれているのが非常に面白い。
第2部は、バイブル、ギリシャローマ神話、ギリシャ悲劇、ダンテ作品等全編にちりばめられた
古典の芳醇な知識に俺などは思わず魅了されてしまうのだが、
(この他に基本的な欧州中世・近代史は押えておく必要がある)
アホなホラー&SFオタにとっては難物中の難物だろうな(w
心しておけ!!
217:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/21 23:46:05
ギヨェテって誰ですか?^^
218:ゲーテ
08/09/21 23:50:11
俺の事か???
219:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/22 00:01:06
ギ
学
「
既
悪
後
楽
第
古
の
ア
心!
220:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/22 00:54:36
>>217 & >>218
だ~か~ら~
レス乞食に釣られるなよ・・・・
221:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/22 07:07:23
ゲーテと書かずにギヨェテと書けば住人を小ばかにできるし
反応もしてくれると思ったんだろうがねえ
小ばかにしたかったのならギョエテって間違わずに書くくらいのこと
すればいいのに
222:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/22 07:45:33
馬鹿が他人を馬鹿にしようとしても自分が馬鹿にされるだけ
という見本だな。 >ギヨェテ
223:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/22 21:09:46
ギョエテとは,俺のことかとギーテ言い。
ってのは明治時代の作だったっけか?
224:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/26 15:54:46
>>175
林譲治すきなんだけどスレ無くてしょんぼりな自分・・・
ルナは意図的にライト層狙ってる感じだね。
225:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 01:19:01
>224 林譲治・陰山琢磨で立てたことがあるんだが即落ちた。Jコレスレで需要賄えるからなあ。
226:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 17:13:00
妹ちゃん
227:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 17:20:08
ハヤカワ文庫 FT 新刊
「護られし者 1」
どうだった
228:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 18:42:09
今半分くらい読んだ。
設定は面白い。
描写はえぐい。
川橋村とか杣が洞村とか、無理矢理日本語にしなくてもカタカナでいいのにとは思った。
少年の成長話が好きな人には(ベルガリとか)良さそう。
なんにせよ三冊ある第一部の1巻なんで評価は無理。
訳者あとがきにも最後まで読めば面白さが分かるって書いてある。
229:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 21:32:13
M・ジョン・ハリスン『ライト』
リーダビリティは最高。確かに読ませる。面白い。
けどな~な結末。鮮やかであるけどさ~
ベスト10には入れてもいいくらいの出来
続編的なのがあるらしいので翻訳は待ってます
230:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 22:57:07
続編もそうだけど、ヴィリコニウムシリーズとやらも読みたいなぁ。
昔サンリオから1冊だけ出てたみたいだけど。
早川ちゃんが便乗して出したりしてくれないかな。
231:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 23:09:30
訳文のせいかとにかく軽いよね
女艦長の部分とか萌え萌えライトノベルだし、リキシャガールは可愛い
重鎮の作品と知らなければ若さあふれる秀作、今後が楽しみって感じなのかも
232:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 23:13:41
お前の感性は特殊だな。
233:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/27 23:22:00
えー??
234:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/09/28 14:55:06
石ノ森章太郎「仮面ライダーEX」 3点
講談社テレビマガジンに連載された「仮面ライダーアマゾン」(実際にペンを執ったのはメーンアシの石川森彦)原作漫画、
漫画入門も著している作者らしい「仮面ライダー絵コンテ漫画」
テレビシリーズ「仮面ライダーBLACK」制作前に関係者に配布された手書き企画書
「キミは仮面ライダーを見たか?!」以上、3種を収録したSFマンキチあるいは特オタには
感涙ものな一編である。
ブックショップで本書を手にした俺はアホなマンキチの如く、
例の加藤夏希ちゃん似なキャッシャー(そう言えば彼女もファムなわけだが)に流し目を送りながら歓喜の声を上げた
「アーーーーーーマーーーーーゾーーーーーン!!キキッーーー!」と。
内容的には、原作のアマゾンはわずか5回で終了したため、話の展開が拙速であり、ボリューム感を欠く面は否めず、
テレビシリーズでは登場した怪人さえ仕切るジューシャたち
(特に当初の敵役ゲドンの配下である女性だけで構成された赤ジューシャが登場しないのが残念)
が存在しない世界であるのがなんとも寂しいものがある。
さらにヒロインの名はなぜかテレビと同じリツコさんでなく美奈(長嶋家か、飛馬の愛人かお(w )
なのも外された感がある。
絵コンテ漫画に関しては、後の原作版「仮面ライダーBLACK」を想起させる非常に面白そうな
作ゆえ、是非完成品も読んでみたかったと思わせるものがあり、講義用に使い捨てるには惜しい
感じの作である。
「キミは・・・」は手書きゆえの読み難さは一級品(?)だが、
現場の臨場感が伝わって来るかのようなレアな一品ではある。
235:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/28 15:40:30
ガチムチ大女好きって結構多いよ
236:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/28 17:24:01
いい年してよくこんなくだらないこと書けるもんだ
237:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/29 01:09:11
護られし者1
古代においてそれなりに科学文明が発展していたという設定が面白かった
護符以外に魔法的な能力を扱える人間が登場するかまだ不明だが
護符と旧世紀の科学技術の複合技で魔物たちを駆逐していく展開になるのであろうか
いきなり主人公の一人がかたわ者になる鬼畜な展開にwktk
238:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/29 01:23:37
>いきなり主人公の一人がかたわ者になる鬼畜な展開に
と言えば、ルーンロードだろう
他人の美質を強制的に奪って我が物に・・・
奪われた方は廃人同様で養護施設に・・・
239:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/30 16:03:43
スタニスワフ・レム『宇宙飛行士ピルクス物語』
なかなか傑作ぞろいの連作。思ったよりどこかのんびり軽くて楽しい。
ハード面で若干古いけど、その分懐かしいSFドラマを見てる感じでイメージ
しやすい。中学生の俺に読ませたい一冊
240:名無しは無慈悲な夜の女王
08/09/30 21:12:10
ぱっと見「ピクルス」って読んでおちゃらけな作品かと思った。
作者名見てびっくり。
読んでませんけどw
241:210
08/10/01 04:07:51
『啓示空間』『カズムシティ』『火星の長城』『銀河北極』アレステア・レナルズ
長いのが全く苦にならないので、今回も楽しく読めた。
しかし、啓示空間は、量子真空のあの船の由来が分かったが、やってることが比較して地味なんで、
初めてレナルズの長編に触れた人はキツいんじゃないかという気が。
短編の方が面白く読めた。
でも一番良かったのはカズムシティ。ハードボイルドはヘミングウェイ位しか読んだことがないのだが、中々。
スカイの非道っぷりとか、ミラベルの善良せい? とか。上にもあったけど、レイビッチも高潔な奴だし、あとローラントも。
登場キャラが増えて、その交流でキャラが引き立った気がする。
「火星の長城」は、短編にするよりは長編のワンシーンにした方が合っているような気もする。
「銀河北極」は、古い作品なだけ有って、シリーズの正史だったとしたらちょっと微妙。
「ナイチンゲール」「ダイヤモンドの犬」は、正統派のグロで良い感じ。後者の方がこのシリーズっぽさが出てて良いかな。
The Perfectではインヒビター問題が、一応の解決を見るというので、こちらも注文してみた。
今月のSFマガジンを見るに、今一押しの宇宙SFみたいだね。
242:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/01 04:12:12
The Perfectじゃなくて、Absolution Gapだった。
あと点数は、
啓示空間、カズム、火星、銀河、で7, 8, 7, 6かな。
そーいや、ヘガジw 萌えキャラかい? 口絵がなきゃ、全く記憶に残らないなw
243:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/01 17:24:23
原書でどう表記されているのかは知らんが
「ウルトラ属」ってのがね
銀と赤を基調にした全身スーツのヒューマノイドを
イメージしちゃうんだよね…
244:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/03 00:21:14
小川一水『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』
左遷され田舎村に派遣された騎士ルドガー。
泉の精レーズの願いに共感し、中州に街を建設することを決意する。
初っぱなから歴史の大物が出てきて掴みはグー。
レーズのサポートも、大きすぎず小さすぎず、適度な具合。
てっきり時砂や、導きのようにエピソードの連続で近代まで歴史が進むのかと思ったが、
大して時間は進まなかった。これ興亡記?
雰囲気は、「惑星ノ鐘」に近い。SF要素はオマケなので、ライトな中世を楽しみたい人にはお勧め。
てかこれ続くよな? 売り上げ次第だと思うけど。
7/10
245:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/03 15:28:38
>>244
新刊出たんだ。
最近の一水たんは自分にはチョット合わなくなってきたので、
今度のはどうかな?
246:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/04 06:07:16
護られし者
世界観がえげつない。
引きこもりの家族で色々妄想してたけど実際に酷かった。
まあ主人公たちが酷いことなってるから
やっちまってくれるとスカっとするとこもあるんだけど。
特に婆さん大好きだわ。おばば最高。
3部作の1部かと思って買ったら1部の3分冊なのな。
だからまだ評価は出来ないけど、終盤巻き返しあるらしいし、
カタルシスに期待する。
247:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 05:06:09
アーサー・C・クラーク 渇きの海
設定が事故の救出劇ということでわかりやすいし、人間ドラマが主体となっているので
評判どおり楽に読めて楽しめた。
月には塵など無いということについて冒頭で作者もそのことについて言及してるのだけど、読み始めると
グイグイ引きこまれて全く気にならなかった。
カラーコピーのトナーを注入したことのある人なら想像しやすいと思うけど、液体に近い粉とはまさにあれだと思った。
トナーに入ったボトルをコピー機に差し込んで入れるのだけど、空気が下から上がってきてゴボゴボと波打ちながら
入っていく。
まさにそんなトナーの中に沈没する遊覧宇宙船を想像しながら読み進めた。
びっくりするようなセンスオブワンダーこそないものの、テンポよし、ハラハラドキドキありの良作でした。
8点
248:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 07:30:34
ミス住ってなぜかSF板で石森まんがについての駄文を執拗に書き続けるんだよな
意味不明
249:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 08:50:41
SF=漫画、とでも思ってるんでしょう。
あいつの認識なんてその程度のもの。
そんなレベルで物事を語ろうというんだからw
250:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 09:36:58
248および249についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:248番)
251:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 10:00:41
>247
おお、トナーってそんな感じなのか。
今度よく見てみよう。
252:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 11:11:59
成程
どんなところにはまりこんだのか、なんやいまいち頭の中で画にならないと思ってったが
トナーの話でわかってきた
253:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 12:11:04
ミス住の場合、
>アホなマンキチの如く、
とちゃんと罵倒も入ってるしな
(SF板で何故マンキチかは知らんが)
254:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/05 14:28:55
253についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:249番)
255:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:17:54
American Gods ニール・ゲイマン
シャドウは懲役を終えて出所した。ところが妻は事故死しており、行くあてのない彼は誘われるままWednesdayと名乗る謎の男に雇われる。
Wednesdayに引っ張りまわされるうちに、シャドウは新しい神々(インターネットとかメディアとか)と旧い神々(北欧とかインドとか)の戦いがはじまっていることに気がつく。
(ちなみにWednesdayが何の神なのかは語源で分かる人もいるだろう)
はたしてシャドウの運命やいかに、というのが筋。
うーん。アメリカを舞台に新旧の神々の激突、というとすごい面白そうなんだが、残念なことにスケールが小さく、
小さいのはまぁいいとしても、人間とは(ほぼ)関係ないところで勝手にやってるってのが残念なところ。
「人間が俺たちのこと信じなくなっちゃったから力がなくなっちゃった」というのが古い神々のスケールが小さくなった原因なんだが、
そこのところ、一神教と多神教を絡めて掘り下げて書けば深みが増したのに。まぁ一神教の国の人だからこんなもんなのかな。日本人だったらもっと上手く書けたかも知れぬ。
来月に角川から邦訳が出るらしいけど、02年のヒューゴー賞ときいて買う人はがっかりしないように。取り立てて良くも悪くもない、平凡なデキなので。
6点。
256:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:21:55
モナリザ・オーヴァードライブのパクリ?
257:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:28:12
>255 02年ヒューゴーってこた01年の出版…GPMが星雲賞取った年だな。「式神の城」の元ネタはそれかー。
258:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/06 00:53:30
ゲイマンはアメコミ原作者だけあって小説もアメコミっぽく、
読みやすいんだけど浅いよね。
259:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 01:55:25
やっぱイケメンは駄目か。
260:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 07:21:07
ネバーウェア面白かったよ
261:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 14:00:02
>>241
>今月のSFマガジンを見るに、今一押しの宇宙SFみたいだね。
そうだね、早川一押しの宇宙SF
でも、なぜか、マガジンにはレナルズの掲載作無し
262:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 19:53:04
>>261
いや、かつて氷河と漂流塊の女王、あと対談の翻訳が掲載されてたよ。
わざわざ取り寄せてしまったし。
どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
263:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 22:20:25
Farthing ジョー・ウォルトン
1941年にナチスドイツと英国が和平条約を結び、ナチスが欧州大陸を支配している架空の世界での英国が舞台。(ちなみに日本も戦争に負けてない)
和平条約を結んだ立役者の政治家が殺害され、ボルシェビキ、あるいはユダヤ人の仕業ではないかと疑われる。
殺害された政治家を招いた一家の娘であり、夫がユダヤ人であるLucy Kahnの1人称視点で進むパートと、刑事Peter Carmichaelの3人称視点で進むパートを交互にストーリーは進む。
派手ではないが、真綿で首を絞めるようにじわじわとファシズムの怖さを描き出すその技術は素晴らしく、これを読んで背筋が寒くならない人はいまい、とまで言うと言い過ぎか。
結末は当然のごとく暗く苦いが、この手の物語には必然であろう。
これは良作。
8点。
Ha'penny
上記作品の続き。
「かの人(ってかまぁヒゲのおっさんですね)」の爆殺計画に巻き込まれた女性と、前作に出てきた刑事の2パート構成で進む。
爆弾が絡むだけに(?)前作よりも派手になり、サスペンス度が増している。
完結編のHalf A Crownが楽しみ。
これも良作、8点。
上記2作品は長さもほどよいのが特徴。最近はSFに限らず長いものが多すぎる。その長さが当然という小説はどれくらいあるのかと思う。
さて、邦訳予定はないのだろうか?
なんとか賞というだけで翻訳するのも否定はしないが・・・
264:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/07 22:22:06
宇宙SF特集なのに、レナルズの掲載無しってことだろ
>どの掲載号にも林譲治のAADDも特集を組まれてたが、訳者が言うように、同じ「エンジニアリング的SF」だからかな?
ワラタ
265:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 10:38:41
水見稜『不在の惑星』
「星間文明伝播説」という言葉が出てきて
これは汎銀河系におよぶ壮大にストーリーになるのか、と
期待して読みすすめましたが、、、
未読の人の為にネタバレはしませんが
読みやすい本で、ページは自然に進んでいきます。
6/10
266:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 11:34:19
水見稜なつかしい・・・今、何してんだろ
「不在の惑星」には続編がある
「星の導師」ってやつ
新潮文庫オリジナル(たぶん大森企画の一環)
だから、入手は難しいかも
267:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/09 12:01:45
続編があるのなら読んでみてもいいかな?
ブックオフで探します
『不在の惑星』もブックオフで見つけたものでした
268:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 11:17:19
グレゴリイ・ベンフォード『相対論的効果』(時空と大河のほとり)
難解な箇所もあったが登場する恒星間宇宙船がおかれている状況や
宇宙での時間と空間の織り成す面白さなど
SFの持つ魅力が楽しめる短篇でした
7/10
269:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 20:46:34
ペン(引間徹)
意思のあるぬいぐるみのペンギンが主人公のほのぼの鬼畜文学
登場人物が誰一人幸福にならない後味の悪いラストが印象に残る
270:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/11 22:15:48
「仮面ライダーアマゾン」(原作・石ノ森章太郎、作画・すがやみつる) 4点
アクション・コミックスのすがや版アマゾンも遂にゲットすることが出来た。
その瞬間、俺はあたかもアホなマンキチな如く勝利の雄叫びを上げた
「キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ、
キキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」と、
そして特別付録として仮面ライダーX(テレビマガジン編)があるのを見て、
再び「セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ、
セッーーーーーーーータアーーーーーーーーーーーーーーーーップ!!」
と言うた後、ナッキー似なキャッシャーに軽くウインク。
しかしながら、内容面の評価は4点がやっとかと思う。
やはり石ノ森作品との絵柄の違いが大きく感じられ(特に女性キャラに関して相異が大)、
この点が、ストーリー上のマクロな世界観は直接に石ノ森御大の手になる仮面ライダー作品と
共通性を持ちながらも、やはり「違うSF漫画」という感を強くしてしまっている。
また、キャラもすがや的であり、石ノ森作品以上にギャグ色が強いものになっており、
テレビマガジン版とは異なりヒロインの名はテレビシリーズと同様にリツコなのだが、
テレビシリーズの設定(石ノ森的にストイックな美形キャラ)を活かすのであれば、
「キャッカンジル!」(17頁)などとは絶対に言わないキャラだし、
マサヒコも落ち着いた賢さを感じさせるテレビ版とは異なり、アマゾンにはっぱをかける元気な
腕白小僧というキャラに変質している。
271:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/11 22:16:29
そして、テレビ版やテレビマガジン版には無いエログロな展開は読ませどころとはなってはいる
ものの、第2話「恐怖アマゾンの正体」のラストで、敵には容赦しないアマゾンの戦いぶり
(正に正義のためには鬼になるか)を見て、
「こんな残忍なやつは仮面ライダーなんかじゃない・・・・」と見切った発言をした藤兵衛が次話では
何事も無かったかのようにアマゾンを助け、ジャングラー製作に協力していたりする「?」な展開、
鼠を食い殺したアマゾネス(ピラニア獣人)対して怒りをぶつけるアマゾンが、
アマゾネス軍団が乗っている馬は平然と惨殺していったり等々、
ストーリーに破綻が多過ぎる点は頂けないものがある。
ラストもゼロ大帝退治まで、一応、描き切ったのは良しとしても、リツコや藤兵衛の出番も無く、
アマゾンの彷徨で終わるやや物足りないものとなっている。
更に細かい点を言えば、蜘蛛の怪人(蜘蛛獣人)は登場するにもかかわらず、
これと並んで仮面ライダー名物である蝙蝠の怪人が登場しないのは、
なんとも物足りない感がある。
272:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:29:06
なんだただのキチガイか
273:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:37:19
週に一度の発作です
274:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/11 22:59:46
ほっておいておやりなさい
これでもSF板の住人煽っているつもりなんだから
275:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/12 21:02:10
「あたしと魔女の扉」 J・ラーバレスティア
端的に言えば良いジュブナイル。こういうのはラノベだとか言い出す人もいるかと思うが
ジュブナイル寄りだな。てかジュブナイルとして出されてるんだっけ?設定も適度に黒いが中々爽やか。
まあちょいと主人公の少女が無条件に母親を信用し過ぎてて
明らかにこれおかしいだろと序盤から釈然としないが、
ろくに人と接せずに暮らしてたんだからこんなものかもしれない。
276:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:05:48
オクタヴィア・バトラー Clay's Ark 10点文句なし
若い白人パパと16歳の双子の娘(黒人と白人、白人娘は白血病で死にかけ)が、
宇宙発の奇病に感染した人々のコミューンに拉致られる...
もうなにもかも絶望的な話だが、
そこはバトラーの登場人物、みんな自己の尊厳を賭けて激しくもがきまくるので、
残酷な運命も何だかすがすがしい。
テンション高すぎて疲れるバトラーにしては起伏があって読みやすいので、入門に最適かと。
このシリーズ4冊合本の"Seed to Harvest"が今なら手軽に買えるのでお勧め。
彼女以後の作家は重いテーマを扱うときには大抵マジックリアリズムで行くのに、
あえて平易な文章で娯楽SFの枠に収める技量は、もう格が違う。
もう少し生きてればノーベル賞取れてたんじゃないか。
277:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:13:54
>マジックリアリズム
ってなに? 詳しく
278:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:25:13
ググレカス
279:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:33:14
マジックリアリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
マジックリアリズム、マギッシャーレアリスムス、
魔術的リアリズム(まじゅつてきリアリズム)とは日常にあるものが
日常にないものと融合した作品に対して使われる芸術表現技法で、
主に小説や美術に見られる。幻想的リアリズムと呼ばれることもある。
MAGIC(魔術)の非日常、非現実とREALISM(リアリズム)の日常、
現実という相反した状態が同時に表わすこの技法はしばしば
シュルレアリスム(超現実主義)と同義とされることがあるが、
魔術的現実主義(マジックリアリズム)は、超現実主義(シュルレアリスム)と異なり、
ジークムント・フロイトの精神分析や無意識とは関わらず、伝承や神話、
非合理などといったあくまで非現実的なものとの融合を取っている手法である。
280:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:33:59
ドイツ
「魔術的リアリズム」とは元々、ドイツ人の写真家、美術評論家である
フランツ・ローが1925年のマンハイム美術館で行われた『新即物主義展
(ノイエ・ザッハリヒカイト)』で展示されていた「冷静に現実を表現することに
よってあらわれる魔術的な非現実」を感じる作品群の美術的表現であるが、
次第に文学表現にも使われるようになった。ヴァイマール時代の魔術的リアリズムの
最大の作家はエルンスト・ユンガーだろう。まさに「魔術的非現実」と「合理的現実」
を同時に見るという複眼的視線に基づくユンガーの文学は、ドイツの魔術的リアリズムの
代表とされ、また夢への強い志向や高度な幻想性を持つユンガーの立場は、
ドイツ固有のシュルレアリスム、あるいはシュルレアリスムのドイツ的代替として
評価されている(Karl Heinz Bohrer:Die Aesthetik des Schreckens.)。
ドイツ以外のヨーロッパの魔術的リアリズムとしては、ロシア人作家ミハイル・ブルガーコフが
あげられよう。彼もまたヨーロッパにおける魔術的リアリズムを完成させた1人である。
281:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:34:41
ラテン・アメリカ
しばらく文学において魔術的リアリズムは使われていなかったが、
1940年代ヨーロッパから帰国したアレッホ・カルペンティエールや
ミゲル・アンヘル・アストゥリアスなどがラテンアメリカの文学表現として
使い始めたことにより主にラテンアメリカ作家が好んで使う技法となった。
元々、ラテンアメリカ文学の土壌にはホルヘ・ルイス・ボルヘスという
魔術的リアリズムの根底(注:ボルヘスを魔術的リアリズムの作家とする
説もあるが、ボルヘスの作風は魔術的リアリズムという言葉が生まれる前に
確立しているためここでは魔術的リアリズムの根底としている。ちなみにボルヘスは、
前記のユンガーと交流がある)があり、また、土地柄としてもカリブの土着性と
魔術的リアリズムとは親和性が高かっため多くのラテンアメリカ作家がこの表現を
好んで使うようになった。60年代の<ブーム>と呼ばれるラテンアメリカ文学の
ブームがおき、小説における魔術的リアリズムは全世界に知られるようになった。
とりわけガブリエル・ガルシア=マルケスの作品『百年の孤独』の影響は強く、
多くの人が百年の孤独をモデルに魔術的リアリズムの作品を手がけていった。
282:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:35:38
日本・中国
日本や中国の小説にもマジックリアリズムによる作品を見ることができる。
日本版『百年の孤独』とも謳われる中上健次の『枯木灘』『千年の愉楽』などに見られる
「路地」小説などは熊野を舞台にした魔術的リアリズムであり、『百年の孤独』に強く影響を
受けた大江健三郎や安部公房、池澤夏樹、寺山修司、筒井康隆などの作品に見ることができる
。また、沖縄を舞台にした池上永一の作品などもマジックリアリズムの小説と呼ばれている。
日本ではマジックリアリズム=純文学という見方が一般的であるが、近年では森見登美彦や
桜庭一樹など、エンターテイメントに属する作家もこの手法を取り入れている。
中国では、1990年頃から魔術的リアリズムを取り入れた作家が増えてきており、
代表的な人物としては莫言、鄭義などがいる。
283:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 12:38:18
コピペスルナカス
284:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 13:03:02
ラテン・アメリカの魔術的リアリズムは、独特の文化的背景で生まれています。
作品を読んでいない者がこういうことをいうのはおかしいですが、ラテン・アメリカの
歴史的経緯と現状を、自然主義リアリズムのなかに「魔術的」要素を入れて、鮮明に
描き出したということなのだと思います。
マルケスの「百年の孤独」は、1967年に書かれています。魔術的リアリズムという言葉が
流行したのは、1970年代で、それはラテン・アメリカの作家、特にマルケスを第一に、その他、
ラテン・アメリカに独特の「幻想的リアリズム」という訳の分からないように思えるスタイルを
呼んだはずです。
それから30年が経っています。魔術的リアリズムの技法は、色々な後続する文学で取り入れ
られ、おそらく現在では、最初に、ボルヘスとか、マルケスの作品が出た時の新鮮な驚異は
なくなっているでしょう。
というのは、そういうスタイルは、一杯あるように思えるからです。しかし、元のスタイルは、
ホルヘスやマルケスが造ったのだと思います。
怪奇小説や恐怖小説の分野では、最初に出たゴシック・ノヴェルは、ウォルポールの
「オトラント城奇談」ですが、これはリアリズムと関係のない空想の作り物の話でした。
しかし、怪奇小説は、自然主義リアリズム描写のなかで、怪奇現象を出した方が効果が
あるというのは、分かって来ます。
ブラックウッドなどは、そういう作風になっています。
285:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 18:46:32
うちの田舎では昔話は「なにごともあった話として聞かねばならぬ」ではじめるが
これも一種のマジックリアリズムになるんかな
286:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 19:28:09
マジックリアリズム云々はどうでもいいが
たしかにバトラーは読みやすくて面白いよね。テーマはシリアスなのに。
ハヤカワも創元も訳しそうにないから
産業編集センターあたりが版権を取ってタニス・リーみたいに訳してほしい。
287:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 20:54:42
早川スレでも言われてたが、いい加減戦争系SFばっかり乱発しないで
もっと吟味して欲しいよな。
288:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 21:40:38
あれ系は本当に需要あんのかねえ。
289:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:15:30
シーフォートシリーズが最高に基地外で面白すぎたからなぁ・・・
もうそろそろ宇宙兵ブルースみたいなシニカルユーモア戦争SFが読みたいよ
290:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:39:51
シーフォートって表紙見て買いたくなくなるあれか
291:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/16 22:47:10
>>287 早川スレでも言ったけど、<宇宙>戦争系SFと限定して欲しい。歴史改変系戦争SFは代表中の代表レベルまで全く翻訳されてない。
アーヴやボーグより遥かに始末に終えない奴らがアフリカから全世界征服目指す奴や、WW2のど真ん中にエイリアンが攻めてくる奴や、アルフォンス・カポネ書記長のアメリカ社会主義合衆国や…まだかー。
292:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/17 05:18:51
>>291
今日読んだのでなくてもいいから感想上げておくれや。
おれもYiddish Policemen's Union読み終わったら書くから。
293:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/17 16:30:51
>>291
> 歴史改変系戦争SF
あんまり需要がなさそうだなあ
「双生児」もそこにはいるのかもしれんが
本来の歴史にくわしくないと面白さが半減するよね
294:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/18 02:23:37
架空戦記のブームも去っちゃったしなぁ
295:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/18 02:55:53
>>290
あの表紙とイラストは早川史上にさん然と輝く大駄作。
ラクガキレベルだろあれは。
296:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/10/19 09:11:40
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
297:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 11:23:25
その2ちゃんでオピニオンリーダーを自負したアホがここに。
まあミス住のアホ論考に「ガセネタ、間違い、捏造があまりに多」い点には同意だがなw
同 人 誌 できっちり研究されていることも知らずに
「NHKでのコロンボの差別語使用はなかった」なんてガセネタ流したり
「ローマンハットはシルクハットの古名だ」なんて捏造したりw
298:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 11:25:22
↑そんな必死になってコピペせんでも・・・
↓以下無視で
299:サッシュ ◆/.QQl2P.So
08/10/19 13:23:27
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
300:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 13:32:15
原書ばっか読んでて疲れてきたのでたまにゃあラノベも
犬村小六 「とある飛空士への追憶」
何か話題になってたので読んでみた異世界架空戦記
異世界といっても普通の人間世界で、SF or FT風味はほぼなしだから架空歴史か
アイデアや文章はそんなに凄くも旨くもない
んだが、本当に空戦がよく書けてる。ひたすら空戦が熱いので、
幕間のべたなボーイ・ミーツ・ガールがうまくはまる佳作
大空のサムライに心熱くした空戦好きなら幸せになれます
このレベルがちゃんと評判になるんだから、ラノベもしっかり読まれてんだなあ、
なんか日本の出版界の未来も明るいんじゃね、と思う老人
8点
301:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 13:33:47
池内了「疑似科学入門」 5点
エスパーやUFOネタに滅法弱いアホなSFオタには必読の作である。
著者は疑似科学を第1種から3種までに分類し、盲信を戒めている。
全般的に「科学する心」を感じさせ面白い本だとは思うし、
予防原則という考え方にも納得はゆくものはあるのだが、
文中にも書かれてはいるが、
心理学に関する部分で「超常現象をなぜ信じるか」(講談社ブルーバックス)に依拠し過ぎない
のが気にかからぬでもない。
山本弘「トンデモ本?違う、SFだ!RETURNS」 5点
今回は前著とは異なり小説のみでなく、映画編、マンガ編、テレビ編も設けられている。
まえがきにも明言されているとおり、取り上げられた作品は作者の好みに偏ったものが多く、
作品ガイド本としては大いに問題有りなのだが、この点を念頭に置いたうえで気軽に読めば
それなりに面白い本になってはいるかと思う。
ただし、作品紹介以外のインターミッションと称する作者の薀蓄披露(SF版ノックスの十戒、
パラノイアSFの系譜、パクリ問題等々)は面白いものの、やや長過ぎな感あり。
痛快なのは、ガセネタ、間違い、捏造があまりに多く、「2ちゃんねるは役に立たん」と断じている
こと。正に2ちゃんの本質を突いた卓見と言い得よう。
と学会の会長でもある著者だが、共にトンデモ好きでありながら、意外や、
2ちゃんと「と学会」の相性は良くないようである。
302:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 14:23:03
297についてはこちら↓
スレリンク(mog2板:263番)
303:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 15:16:47
ウェン・スペンサー『エイリアン・テイスト』
狼に育てられた赤ん坊が、レズカップルに発見され引き取られる。
その後特異な感覚を生かし、人捜し専門の私立探偵コンビの片割れとなる。
結論から言うと3/10。買って読むに値しない。
ストーリーはちょっと、「アウターリミッツ」やらなドラマ的、パルプ雑誌的な安っぽいSF展開。
いくら何でも、このぶっ飛び方はマズいだろ。バラすと、宇宙人の侵攻物なんだがね……
訳は原文を忠実に訳してる感覚だが、まるで大根役者の海外映画の字幕を読んでる気分になる。
うん、表紙買いは良くない。彼の他の二作の表紙は、寧ろ買う気を削ぐイラストなのだが。
304:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 15:46:38
バッカーノとかライトノベルの絵師だったか表紙の人
ドレスデンファイル2 狂った月 ジム・ブッチャー
肩の力を抜いて楽しめるハードボイルド魔法探偵モノ
主人公の(本人も自覚してる)古臭い騎士道精神が裏目に出て人死にを出したり
仲間との関係が急速に悪化したりする皮肉な展開が泣ける
西欧の人狼伝説の基になった魔物は複数の種類があるというネタがなかなか楽しい
ルー・ガルー強すぎて吹いた
真犯人たちに邪悪な力を授けた存在が謎のままなどシリーズ化のための伏線がちょっとウザいが
話自体はこれ一冊でちゃんと終わってるのでこれから手にとってみてもいいでしょう
305:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 16:14:02
アメリカFTの最近の流行ですな、超大シリーズ化。
ブッチャーのも超ベストセラーだけど、佳作ではあるがそんな騒ぐものじゃないような。
もうちょっと地味な売れ方したほうが今後に期待できるんだけど。
306:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/19 21:16:44
森岡浩之『A Boy Meets A Girl』
短編
このヒトの作品読んだのはこれが始めて
予想していたより楽しめた
このヒトの他の作品も読んでみたくなった
7/10
307:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 00:30:50
所十三『白亜紀恐竜奇譚竜の国のユタ』1~8,『D-Zoic』1~(秋田書店、漫画)
作者は不良漫画『特攻の拓』で有名な人。
初のファンタジー作品とは思えない豊かなバックグラウンドが感じられる世界構築と、作者の恐竜マニアっぷりが相まって、
「恐竜と人間が共存する世界」というキワモノ的な設定が割と説得力をもって描かれている(なお恐竜と人間が共存してい
る理由にはSF的な仕掛けがあるっぽい)。
初期の隊商をクローズアップした話は正直悠長すぎる気がしないでもないがw、回想編からは様々な種族と思惑が入り乱
れる戦記漫画としての面白さが出てくる。
ファンタジー漫画には珍しく、ヒロイックファンタジーというよりエピックファンタジー的な味わいがあるのも良かった。
あと、不良漫画でならした作者らしく、ならず者や兵士達のDQNっぷりが楽しく描かれているのも特徴w
まだ完結してないので、7.5点
308:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 21:06:33
光瀬龍『不良品』
10点満点以外つけられない、、、
309:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/20 22:23:43
光瀬龍『不良品』
点数不要
ノーベル文学賞級
310:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 00:55:18
>>308-309
どの本に収録されているのですか?
311:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 07:10:01
>>310
『消えた神の顔』ハヤカワ
312:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/21 14:22:25
光瀬龍『不良品』
ネ申
313:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 14:35:54
スタニスワフ レム「宇宙飛行士ピルクス物語(上下)」
実は中学生の頃にハードカバーを図書館で借りて読んでるので
再読なんだな。当時、欧米のSFとの違いにいたく感心させられた
1冊で、これをきっかけにレムやストルガツキーを読むようになった。
電子工作で遊んでたこともあって、機械のエラーに起因する話は
当時もかなりのリアリティを感じたし、SFでこういうテーマを扱った
最初の方の作品なんだろうと思う。思弁的でもあり、エンタテイメント性
もありで、今でも読む価値はある小説だね。
文庫版は改訳ということで古い用語が一掃されていて、読みやすく
なってるのは確かだけど元の趣は削いでる感じはあるかなあ。
たとえば、「呼吸に合わせて扇形に広がる」デバイスはマジックアイで
俺も当時は見たことなかったんだけど秋葉やなんかで今でも見れる。
ああいうのが呼吸に合わせて動いてるんだなあ、と思うと書かれた時代
を感じさせて趣があるんだけど、まあ見たことがある人は少ないだろうし、
未来にマジックアイもないだろうから変えたのは正解なんだろうな。
というわけで10点つけとく。
314:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 14:39:06
>マジックアイ
詳しく
315:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 16:00:49
>>314
こんなの。
URLリンク(www.ne.jp)
実物はもうちょっと綺麗というか神秘的な感じ
316:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/23 17:29:33
ありがとう
こんなのあったんだ。綺麗だしメカ心を刺激する造形だね
そのままインテリアになりそう
317:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 02:30:01
ジャック・キャンベル
彷徨える艦隊
もう 読んだ?
318:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:19:57
B級ばりばりっぽい新刊だな。そっちはまだだが
探索者ってのはほぼ完読したぞ
ってか途中から先が読めてしまうんで後半1/3はパラパラ
めくっただけだが。
超軽い娯楽小説ってとこ。面白くなくはないが、
ハードカバーで出すような小説じゃないなあ。
新幹線の中で時間をつぶすのに東京駅で買ってくのに最適な内容、
したがって1000円以内の文庫でヨロ、
という感じだった。
319:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:24:34
文庫向きの軽いのをハードカバーで出すんだよな最近のハヤカワは。
ホールドマンのもそうだったし
320:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/26 13:32:48
何故この版型この装丁みたいなのあるよね。
epi book planetとか、素直にハードカバーでええやんとぞおもふ
321:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/28 14:09:34
「地衣騒動」 ジョン・ウインダム
5/10
あまりSFしていない。
寿命に関する科学的発見による社会的な動きが主たる話。
フェミニズムとか科学哲学とか政治めいた話とか、個人的に嫌いじゃないが、論点の古さはどうしようもない。
それに、発見による影響が社会におき始めたところで物語りは終わってる。
ウインダムなら、全世界規模での獲得および開発競争や、国内で頻発する暴動なんていったカタストロフと
再生を書いて欲しいと思ったりしたので、大好きなウインダムだが点数低め。
322:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/30 18:24:18
駆け出し魔法使いとはじまりの本
ダイアン・デュエイン
創元推理文庫
富士見の旧版は読んでおらず、復刊を機会に読んでみた
原作刊行が1983という事もあり、少し古めかしい感じもあるものの
一言で言うなら、良くできたジュブナイル
ここ10年くらいに邦訳されてきたような有象無象とは少し違うかも
いじめっ子に追われ図書館に入り、そこで魔法の本を見つけ
主人公ニータの人生が一変・・・
今となってはありがちではあるんだが、充分楽しめた
続刊も読みたくなる域。10点中7.5点
問題は、中断後再開し既刊8冊、09年に続刊予定との事なんだが
創元さんの得意技が出るだろうなという点と
第二巻以降の敵役がショボくならないかが心配
323:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/30 23:03:47
ロビンホブを有象無象とな
324:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 12:53:19
>>317
おおまかに読んだぞ。
まあ、あれだな。艦隊司令官代理に任ぜられた大佐が艦隊司令の
死にともなって司令官になり、苦悩しながら味方艦隊の敵地からの
脱出を指揮するってストーリー。
主人公はいろいろあって英雄視されているが自分では英雄と思って
おらず悩み迷う胸の内や艦長達との軋轢が描かれるってことで
ホーンブロワー物を踏襲した娯楽小説だよ。
敵の描かれ方は類型的で安っぽい感じもあるし、主人公には悩みは
多いがピンチはほとんど訪れない。
ストーリー的にはSFである理由が良くわからないが
続き物らしく終わり方が中途半端で謎は謎のままで残される。
続きでもっとSFっぽくなって主人公も窮地に立たされたりする予定かもなー。
宇宙戦なのにブドウ弾とか出てくるし、ホーンブロワーに代表される
19世紀海洋活劇が好きなら、まあ買って楽しめるんじゃないか
325:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 18:08:35
0点
326:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 19:16:44
>>324 乙
久しぶりに買ってすぐ読み終えた
たいした内容じゃないから
この手の話が好きなら
ストレスなく読める
シーフォートより いい
327:名無しは無慈悲な夜の女王
08/10/31 20:30:04
SFマガジンのコニー・ウィリス「もろびと大地に坐して」読んだ。
結構笑った。題材はベタな「幼年期の終わり」系のエイリアンものだけど、
見事にウィリス流ドタバタ喜劇に仕上がっている。8点。
328:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 15:55:51
>>327
出来はいいし面白いんだけど、同じクリスマス喜劇としては
『マーブル・アーチの風』に入ってる「ニュースレター」のほうが完成度が高く(と思う)て、
その直後に「もろびと」を読んだから、ちょっと落ちるように感じてしまったな。
まあ実際は「もろびと」8点の「ニュースレター」が9点なんだけど。
329:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:05:37
アレステア・レナルズ「銀河北極」 4点
おなじみレヴェレーション・スペースの2冊目。
前作品集「火星の長城」をさほど高く評価していない点は、俺の講評を熟読したSFオタは
よく承知していることかと思う。
そこで今回は、まず、「訳者あとがき」を読み、宇宙史のトリを飾りレナルズの最高傑作との評がある
との旨が記された表題作「銀河北極」から読み始めた。
(クロニクルでないためこの読み方で全く問題は無い)
宇宙海賊の襲撃を受け船をシージャックされ、積み荷ことコールドスリープ中の乗客を拉致された
女船長イラベルは海賊一味と裏切り者の副長マルカリアンを大宇宙へと追う。
彗星雲2303年に始まり銀河面40000年頃に至る超大な時間スケール、
豚顔の宇宙海賊セブン、屈強な女海賊マースキー、連接頭脳派のルモントワール等
アニメとか好きな香具師にはたまらないキャラが続出するが、
宿敵となるかと思われたセブンの早過ぎる死(撃退)、
ヒロインの親友となるマースキーのこれまたちと早過ぎる途中退場(老衰)、
個性派ルモントワールも一端はフェードアウトと、文庫本70頁強のボリュームの中に強烈な
キャラを次々と使い捨てにしてゆく感じ。
結局、マルカリアンもとうに死亡しており船はプログラムで動いていたに過ぎないというオチ、
(船が人間=トチローの意志あるいは遺志で動く「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」を知る者
としては、さしてショッキングなものではないと言い得る)
メモリーチップに焼きこまれた乗客の冷凍睡眠者たちも無事取り返されるが、
イラベルたちが使用していた緑機虫による銀河侵略が進行していた。
物語は、後の緑機虫と人類の対決を示唆しながらカーテインド。
330:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:07:37
思うにハードSFを追及するグレッグやテッドちゃん(注 ローラ・チャンではない(w )以上に
最近、SFオタの間で話題にあがることが多いアレステア、一般的知名度は皆無に近いものの、
その人気の因はと考えると、やはりアニオタやマンキチにも好まれるキャラ立ちしたストーリーと
トンデモなストーリーゆえかと思う。
だが、アニメ好きなSFオタって、読書界では完全に負け組みやんけ(w
他の収録作品に関しても講評しておこう。
「時間膨張睡眠」
訳者あとがきにおける評価は低目だが、ハードSFらしいハードSFであり、
融合疫に感染していたのは主人公であったこと、妻の仮想体との別れ、そして実際の妻からの
返信を待つ決心をするラストとへ、小品ながらかなり読ませるものがある。
心して読め!
「ターコイズの日々」
謎の海洋生物パターンジャグラー観察を業務とする科学者姉妹を主人公にした
この作者には珍しくやや萌え狙い、アニメ化も出来そうなファンタジックなムードの作で、
後半はパターンジャグラーを巡るアクション小説の趣もある。
名作「ソラリス」を想起させる海の描写(ただし、本作では「海そのもの」の意志の存在は否定
されているが)も印象的だ。
座して読め!
331:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/01 18:08:27
「グラーフェンワルダーの奇獣園」
タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
主人公のコレクター仲間(であり競争者)のグッドグラス夫妻があの不気味なデニズンだと
判明する超展開。
マッドサイエンティストならぬマッドドクターなトランティ二アン博士が不気味に変貌して
再登場するものの、その行く末は放置状態になってしまうのは残念だが、
グロな迫力で読ませる作に仕上がってはいる。
「ナイチンゲール」
タイトルは宇宙病院船の船名であり、なんともシニカルなネーミングである。
戦争犯罪人捕捉のため、ターゲットが潜む病院船に潜入する5人の男女たち、
いずれも一癖あるキャラで前半は今風スペースオぺラな面白さに富む。
最後は、狂った意志ある病院船によりターゲットは人間戦争モニュメント状態にされており、
主人公たちも合体されモニュメント化されてまうという、これもこの作者らしい超展開でエンド。
而して読め!
332:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 18:09:08
>>328
おれもどっちかいうとニュースレターのがよかったおもうぜ。
333:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 19:33:28
>タイトルは「デニズンは生きてる!!」の方がわかり易く最適と思われ。
ミステリのタイトルは全て「犯人は○○!!」にするべきですね、わかります。
334:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 20:01:01
キチガイを相手にすんなよ
335:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 20:02:43
戒 小山歩
現代、伝説に登場する半人半猿の怪物・戒の墓が見つかったというエピソードから始まる
遥かな古代に生きた故国を救った一人の男の生涯の物語
お話自体もかなり面白いのだが主人公の仕える愚鈍な王のウザさが凄すぎて目が離せない
主人公は最終的に国を救い本人も満足して死んでいくのだが
表向き世間一般からは軽蔑され憎まれる形で退場していくのを不憫に思う読者もいるかもしれない
冒頭をはじめいくつか挿入される現代に生きる学者たちが戒の墓について自説を述べるパートが
ジェイン・ヨーレンの「光と闇の姉妹」「白い女神」の歴史パートみたいで面白い
7点
336:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/01 22:29:00
精霊がいっぱい ハリイ・タートルダヴ
大魔王作戦みたいな設定の科学ではなく魔法が発達し
科学的(魔法学的)に魂と神の実在が証明された世界が舞台のユーモアファンタジー
の皮をかぶった現代文明肯定小説
色々大変なところもあるが基本的に文明が発達して野蛮な殺しあいだのひどい差別的な風習だの
いろんなものが駆逐されて世の中住みやすくなってきてんだからがたがた言うんじゃねえマイノリティども
主張するのは勝手だがテロは起すなボケェという主人公の正論がイカス
5点
337:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/02 22:59:59
>>324,>>326
敵陣営がマトモに書かれていなかったり
終盤での露骨な種まきとか文句もあれこれありますが
手軽に読めて、そこそこ愉しめる範囲ですね
戦いの子よりは数段上
どうせなら「ミサイル二段装填!」だの
「○○の上限で撃て!」とかの台詞も見たかった
338:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 13:23:59
H・G・ウエルズ『宇宙戦争』 8点
3本脚の『戦闘マシーン』が登場したのはこの作品が初めてかな??
だとしたら、このアイディアを思いついただけでウエルズは立派
火星人が消化器官が退化している、無性生殖するなどの説明の
くだりも楽しく読めた
第二次大戦中に火星人が攻めてくる仮想戦記
誰か書いてくれないかな
339:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 15:34:09
なんという上から目線
340:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 18:03:33
子供にかえりたいです今の中味で
341:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/03 20:40:08
「燃えろ!!ロボコン 第4巻」 ロボコン!100点(w
行きつけのショップのワゴンセールスにてゲットした。
冷静、かつ、客観的に収録全話講評逝ってみよう!!
「がんばれ!ロビーナちゃん」
この番組のウオッチャーにはロビーナちゃんことナッキー目当ての者も多かったようだが、
そのロビーナちゃんメーンの一編、
「天に星、地に花、人に愛・・・心と心、素直になあれ!」
ひねくれたSFオタに是非とも聞かせたいおなじみロビーナちゃんの決台詞である。
ストーリーは、転校による男女の離別をスイートに描いた爽やかな仕上がりの作、
ロビーナちゃんのラブラブアローも万能ではなく、
「人間の気持ちの後押しのホンちょっぴりのお手伝いだけ」しか出来ないという展開が
いかしている。
既に昭和の風景ではないものの、20世紀の団地を背景にしたロケーションが今では懐かしい
ものがある。
「突然変異!オイラ天才」
地球に落下して来た人工衛星テラちゃんの怪光線により優秀ロボット化してしまったロボコンを
巡る騒動記。
UFOねたに母親役のミーを絡ませたくすぐりもあったりして、楽しめる児童向きSFとなっている。
この頃までのドラマは児童向きとはいえ「ホン」がきちんと書けているのには感心させられるもの
がある。
あえてロボコンに100点を与えず、「自分自身も大事にして欲しい」との意味を込めて1点減点
するガンツがカッコいい。
342:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/03 20:40:40
「友情とアンパンの選択」
ロボコンとロボビンのロボット同士らしい文字どおり熱い(?)友情を描き切った一編。
100点狙いのためオサムの偽装工作に手を貸すか、
アンパン輸送中に負傷したロボビンを助けるか、ロボコンのこれまた熱い(?)ディレンマを
描いた作。どこかオリジナルシリーズを想起させるような雰囲気のエピ。
「地獄の祟りと根性勝負」
祟り等の迷信否定の線で書かれたホンなのだが、決して説教めかず面白く見せることに
成功しているのがさすがである。
ロビーナちゃんの出番が少ないのが残念だが、ジュンを助けるため閻魔大王に
真っ向勝負を挑むロボコンという設定が面白いし、最後の石段転落オチも捻りが感じられて良し。
343:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 21:29:35
>>338
>「や、やつら、火星人の兵器を手にしやがった!」
>ドイツ兵が見上げた兵器は、あまりにも異形であった。
>三本の脚で支えられた櫓。三脚とは別に金属の触手が無数にうごめく。
>十四年前、突如、地球に侵攻してきた火星人の兵器をイギリスは手にしていた。
てゆーのならあるんすけどね。。。
344:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 22:05:46
あああなんだっけそれ
なんかあったなあ
アイデアはよかったが作品自体はあまりあれだった記憶だけある
345:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 23:02:16
ネビル・シュート 「渚にて」
世界が核の炎に包まれたあと、人々がモヒカンやリーゼントにならないで終末を待つ話。
最近ずっと人間不信なせいで、ドワイト艦長の土産には泣かされまくった。
最後のあたりのホームズ夫妻の会話でアサピーを連想したのは俺が病気。
でも「隊長が気が狂って走ってどこかへ行ってしまう」シーンがあると聞いたのに
いなくなったのは至極まともな水兵ひとりであった。キチガイがみたけりゃマグラアを
嫁ということか。オスボーンの生き様は理想。おいしいとこどり。
相場は知らねど、ひさびさに文章のまともな本を読んでホクホクなので 8点。
346:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/03 23:13:22
The Years of Rice and Salt キム・スタンレー・ロビンソン
ペストの流行で14世紀の欧州の人口は1/3~2/3が死亡したとされているが、これが99%が死亡、すなわち欧州が歴史から消えたとしたら
世界はどうなるのか?という架空歴史小説。
全部で10章に分かれていて、別の時代、別の登場人物で進行する。……が、輪廻転生しているという設定がある。
チムール、鄭和、アクバル大帝など実在の人物も登場。(秀吉と家康も名前は出てくる)
また大雑把であるが年表があったり、章のはじめにその時代の勢力図がのっているなど、なかなか凝っている。
どの章も面白いが、金が出来たお!と王を騙し、その罪で右手切断の刑に処されたサマルカンドの錬金術師が、心機一転、
重いものと軽いものは同時に落ちるという例の実験や、水銀を使って真空を作り出す実験などを行う章がとりわけ面白い。ラストも衝撃的だった。
ただ、輪廻転生の設定は上手く生かせているとは思えず、ラスト2章が個人的に微妙。
また日本が明に征服されるのはちと考えられない(作中では神風は吹かず、中国の人海戦術にやられたとか書いてあった)が、まぁいいや。
スケールのでかさに敬意を表し9点ということで。
347:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 00:31:28
>>344 伊吹秀明・第二次宇宙戦争。
348:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 08:06:36
>>347
コレ、読んだことあったな
内容を憶えてないというコトはその程度だったのかな?
カバーのイラストは憶えている
349:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 15:38:09
たしかにゴミだった。
350:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 21:46:12
>>346
おー、俺もちびちび読んでるところ。
「米」が中国で「塩」がイスラムなんだよな。
少数民族に落ちぶれたアングロサクソンとか、廃れた古代宗教扱いの
キリスト教とか、独立国家として繁栄してるインカやインディアンとか
正史の価値観がことごとく転倒していて面白い。
明の日本征服については、正史と違ってあちらさんのモチベーションが旺盛なら、
日本はいずれ陥落したんじゃないかな。もし日本が世界史の荒波にもまれたら
「西から来た男」みたいな日本人が必ず出てきたと思う。
あと、その後の関東大震災の位置づけは面白かった。天災はパラレルワールドでも
同じだからな。
すごく面白いんだけど、邦訳は無理かな。
第一章のサブタイトルからして、どう訳したら含意を全部盛り込めるか見当つかん。
351:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/04 21:46:30
俺も読んだことあるw
猫耳戦車隊の人だな
352:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 02:35:00
>>303
そんなに悪くはないと思ったけど。
主人公の出自が謎のまま、ストーリーがどんどん進んでいくところ
なんか、スマートだと思う。
残酷な場面も、あっさりしていて、狼のエンブレムとは大違い。
「ようこそ女たちの王国へ」でも感じたけど、この作家、大家族志向が
あるみたいで、主人公をとりまく人たちが、暖かく描かれている。
6人家族で育った自分には、◎な部分。
登場するねずみやパレットもかわいい。
何度も読み返すたぐいのものではないけど、肩の凝らない
娯楽SFと思う。
353:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:25:10
時間封鎖というのの上巻をほぼ読み終えたところだが
結構いけるぞ、これ。感想は読み終えてから投げるつもりだが、
中核になっているSF的大ネタ、小ネタはハードSFとしては
そう新規なものではないんだが、主人公の一人称視点で
私小説風に、淡々と綴ることでリアリティを与えることに
成功してると思うし結構読ませる。この手のネタの処理の
仕方が目新しい、かもしれない。
どうでもいいけど題名でググるとエロゲ?ばっかヒットしてくんな。
同タイトルのエロゲがあるとは……トホホ
354:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:35:50
あれ? 時間封鎖をAmazonで見たらSPINって!?
ヒューゴー賞のアレ翻訳されてたのか!
以前の原文の感想ではアレだったけど、翻訳されたなら読んでみるわ。
情報thanx.
355:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 11:44:54
原文での感想があったのか。原文では雰囲気がまた違うかもね。
それと個人視点のねちねちした描写やストーリー展開が
合わない人はいるとは思う
356:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 19:57:09
マキャフリーの歌う船を読んだ。
うーむ、先が読みたいとは思わないな。
理由の箇条書き
・サイボーグ宇宙船という設定がきつい
・よく喋る奴らが多い
・これが一番大きいが
相棒がいる理由が希薄だ。
もしかして短編だから尺が足りないのか?
長編だったら鼻持ちならないだけで終わった相棒も活躍出来たんだろうか
357:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/05 23:25:12
まきゃふりいは、「塔の中の姫君」を初めて読んで、
「うっひゃー、こんなもん、読んでらんねえ~」
とギブアップ
以来読んでない私ですが、喰わず嫌いはいけませんね
何かお勧めはありませんか
358:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 00:09:23
まず、ところ構わず脱糞するのをやめろ。
359:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 11:57:07
>>357
スレリンク(sf板)
こっちできけ
スレ違い
360:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 12:11:26
まあ、マキャフリーはキャラクタがキモで世界設定は突っ込みどころ
満載だったりすることもあるから名。船の中の人とかのキャラクタが
魅力的に思えればいいが、性に合わなければそれまでってのは仕方ないかな
あと女性作家にありがちだが、出てくる男は薄っぺらくて類型的な
キャラが多いね。厚みのある女性陣と対照的というか
361:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/06 12:13:17
田中芳樹の女性キャラ……いやなんでもない
362:ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE
08/11/08 12:44:22
スタニスワフ・レム「星からの帰還」 4点
マエストロの作でありながら、なぜか無視されがちな作。
10年の宇宙旅行から帰ったアストロノーツが体験する変貌した地球(既に100年以上が経過)
での今浦島体験をめくるめくような未来都市描写を駆使(この作者のイマジネーションをフォロー
出来るかが本作を楽しめるか否かの肝となろう)して描いた作である。
想像力が乏しいアホなSFオタは、「イマジネーーーーーーーーーーーーーーーート!!」と
念力を入れて読むといいと思われ(w
先に紹介した「トンデモ本?違うSFだ!RETURNS」で山本弘氏が高評価したのもわかる
なかなかの面白さだが、ストーリーにやや中だるみ感があるのが惜しまれるのと、
宇宙旅行中のエピ(事故関係)は、主人公の語りではなくして、回想シーンとして臨場感を
持たせて書いた方が迫力が出たかと思う。
やはり、スタニワスは小難しい作よりも、三部作や本作のようなSF魂を持ったエンタメの方が
いいと思われ。SF作家が良い意味で「わかり易さ」「面白さ」を放擲しては駄目ってことでしょ。
363:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 14:56:36
ユーモアと鋭い論考が両立した見事なレスだね。
364:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 17:18:43
小松左京「果てしなき流れの果てに」
今更ながら読んでます。まだ読了してませんが、ストーリーの展開、
未来の描写、各人物のキャラ描写、全て無駄が無く絶妙なバランス
で構成されていて、読んでいて「?」と感じたり、かったるくなる
ことが、全く無く読み進められます(今のとこ)。
番匠谷教授のサバイバル術には驚愕と戦慄を覚えました。凄すぎます。
ページ数が、おおよそ残り1/3程になりましたが、このスケールの
でかい世界観にいつまでも浸っていたい気持ちです。
365:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/08 17:28:59
今読むとキャラ描写はきつい
366:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/09 18:13:16
地球の静止する日
-SF映画原作傑作集-
創元から出てるオリジナルのアンソロジー
小粒でささっと読み終わる佳作揃い。
収録作品には特に一貫性は無い。
年代も二十世紀の中盤から後半までというくらいの縛りか。
収録作品
ブラッドベリ「趣味の問題」
ディスコミュニケーション物の嚆矢
後味の悪い結末だが あまり深刻に受け取る話では無いからな。
映画「イット・ケイム・フロム・アウタースペース」は未見
ウォード・ムーア「ロト」
こちらは読み終えて快哉を上げたくなった。
映画「性衝動と原爆戦」はむしろ爽やかな人間賛歌だったので別物として読む内容だな。
続編の「ロトの娘」も入手して読了したが
蛇足と言っても良い。近親相姦を仄めかす話に胸が悪くなった。
スタージョン「殺人ブルドーザー」
器用な作家だなスタージョン。
解説では映画をボロクソに言ってるが 小説だとブルドーザーが怖く見えないんだよな。
どういう思い付きで書いたのかは気になるが凡作どまりかな。
ドナルド・A・ウォルハイム「擬態」
映画「ミミック」を見てないとビジュアルイメージが掴めないのでは無かろうか。
どうもホラーとしてもSFとしてもここまでの作品中途半端だ。
367:名無しは無慈悲な夜の女王
08/11/09 18:17:53
長い。>>366からの続き
ハリイ・ベイツ「主人への告別」
表題作の原作である。話としても一番面白かった。
短編ばかりなのでどうしても最後の最後にオチが披露されるという形式ばかりなのだが
それも上手くはまっているし、不快な暗示では無い。
ハインライン「月世界征服」「月世界征服 撮影始末記」
ハインラインが何度か焼き直した小説を映画化された際に
本人が改めて映画を基にノベライズした物と
映画の特撮を撮影に携わった本人からの視点で振り返っている。
原子力で水蒸気を噴出して飛ぶロケットが出て来る小説より始末記の方が面白いな。 ハインラインの人柄が伺える
各作品についても詳細な解説が有る。
こうやって振り返ると あまり粒揃いとは言えないかも知れない…
しかしハインラインのと表題作だけでも損をした気はしなかったな。