08/07/01 05:20:34
上の方をみると、「騒々しいBGM」「レクイエムがよかった」などと書いているが、批判している人は、
音楽の意味もわからずに批判しているのだろうか
解説を試みると、この作品では、実は、「装置の存在」ということだけではなく「人類の発展とその終焉」
ということが、ストーリー上の骨子となっている。そして、「人類の発展」は「騒々しい音楽」によって表現
され、「終焉」の方は、その音楽が完全に沈黙して無音状態になるという対比によって、その喪失感も
含めて表現されている。
もちろん、ナレーションで「人類が全滅しました。悲しいですね」とでも入れた方がわかりやすいだろうが、
この作品では、そうしないで、映像と音楽だけで表現しようとしているということ。
さらに、「騒々しい音楽」のパートにも(小さい音だが)、ラストのレクイエムの旋律が入っている。つまり
「人類の発展」といっても、その中に「滅びの予感」のようなもの含んだものであり、また最後の旋律も
単に悲しいというだけではなく、その中に、「発展していた人類に対する回顧」も含むということになり
これこそ真の意味での「レクイエム」と言えると思う
さらに、ラストは、冒頭を思わせる軽快な音楽で締めているが、ショートショートとして考えると、かなり
興味深い終わり方だと思う