08/02/10 20:34:21
アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』を読んだ。
俺は本書を新古書店でゲットした時、カウンターでアホで常軌を逸したSFオタの如く叫んだ、
「遂に『ゴーレム100』ゲーーーーーーーーーーーーーーーーット」と。
加藤夏希似のキャッシャーが微笑んで見ていた記憶がある。
趣向は面白いが、全体的にはあまりに狙い過ぎた感じの作ではある。
舞台は22世紀の荒廃したNY、これぞ有閑倶楽部的な女性たちの集合的無意識により
生み出されたゴーレム、これに対する嗅覚エスパーの香水会社勤務の天才科学者、
視覚エスパーの美貌の黒人女性精神工学者(ていうか探偵役)、
そしてクールなインド人捜査官・・・
まさに「新世紀エヴァンゲリオン」と「攻殻機動隊」をミックスしたような雰囲気なアニオタ好みな
要素満載(注 野村萬斎ではない(w )
(アルはコミックも書いているので無問題とも言えるが)
ラリって書いて(描いてもある)のではないかと思われなオフビートな展開と文体ながら、
これにフィットした思い切った翻訳の効(やはりラリ気味)もあって、
ゴーレムがインド人捜査官に成り済まして現世に現れ、ゴーレム101を名乗るラストまで多数の
グラフィックもまじえ、会話文も多いとはいえ500頁近くを一気読ませるだけのものはあるかと思う。
各人、心して読め!