H.P.ラヴクラフト -14巻-at SF
H.P.ラヴクラフト -14巻- - 暇つぶし2ch811:千葉県民
07/08/19 03:24:15
狂気半島

私はこれまでにも何度か、彼の地に赴いたことがあった。
私は、あの人外の跋扈する驚異の地ウラヤ=スにて、その名を口にしたり、その姿を描くことを禁じられた巨大な人型鼠と相まみえた。
また、ドリームランドを思わせる、月の沙漠をはるばると旅したりといった経験を積んでいた。
あの無謀な、彼の地の深奥への旅を私に思いつかせたのは、その旅するものとしての慢心であろうか。
あるいは、単なる狂気なのかもしれない。それは今となってはどうでもいいことだ。
(中略)
それは山脈といって良いほどの規模をもつ巨大な切り立った崖であった。
しかも、冒涜的なほどの巨大さであるにもかかわらず、奇妙なほどに人為的な痕跡を感じさせるのであった。
そう、あたかもロシアの画家,ニコライ・レーリッヒが幻視したシャンバラの光景や、口に出すことも憚れるあの極北のレン高原、そして正気の人間が絶えて目にしたことがない、あのカダスの縞瑪瑙の山脈を思わせるような……。
そして、その随所には、極大から極小まで、異常なほどに大量の神像が刻み込まれているのであった。
それら神像の異貌を目にした私は、伝説に聞くインクアノクの断崖に刻まれたという、人間に瞥見を禁じられた神々の貌(かんばせ)を想起せずにはいられなかった。
そして奇妙にも『蕃神』という言葉が脳裏に浮かんでやまず、私の登坂の足を鈍らせるのであった。
いざ頂上にたどり着くとその高所ゆえの恐怖は名状しがたく、私の魂は震撼せずにはおれなかった。
だが、その恐怖さえも、かの慄然たる眺望を目にすることを妨げることは出来なかったのだ。
かの山脈の彼方には…おぉ、まさか!ここにあんなものがあるはずが…!
いあ!しゅぶ=にぐらす!
私は急激な眩暈に襲われた。急いで目をそらし、黄金のマックスコーヒーを口にせねば…いや、もうまにあわない!
薄れゆく意識の中、最後に私の目に映ったのは、不思議な微笑みを讃えた神像であった。だが、その姿は…56メートルもあったのだ!
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