06/01/02 21:16:43
本当の芸術ってのは人を不安にさせるものだ。昔誰かがそんなコト言ってました。
つまり本当の芸術が社会の常識を打ち破るとするなら、
その常識をとりあえず信じている人は不安になるわけで。
八犬伝に代表される勧善懲悪型物語が四迷・逍遥に否定されたのはそのへんに理由があってさ。
悪人が最後に破れ結局正義が勝つなんてただの願望じゃん。
本当の社会はそうじゃないじゃん!真実を書け!てな感じ(だから写実主義にいく)
だけど、だからって暗いだけの小説書いて「オマエラこれが現実だぜ」ってな顔されてもね。
暗いだけじゃ元気でないんだよ!ドストの「罪と罰」やフィッツジェラルドの
「崩壊」なんかは確かに暗いけどそれだけじゃない。
だから人の心を良導するんだよ!悩める魂に対して力になるんだ!
読者を動かすかどうかの方が大事だよ!という訳。
そして読まれない本に動かされる読者は居ない以上、
「売れ行き=その本の芸術的価値」は圧倒的に正しい訳だ。