【絶句】漢詩総合【律詩】at POETICS
【絶句】漢詩総合【律詩】 - 暇つぶし2ch72:あぼーん
あぼーん
あぼーん

73:あぼーん
あぼーん
あぼーん

74:あぼーん
あぼーん
あぼーん

75:あぼーん
あぼーん
あぼーん

76:あぼーん
あぼーん
あぼーん

77:あぼーん
あぼーん
あぼーん

78:あぼーん
あぼーん
あぼーん

79:あぼーん
あぼーん
あぼーん

80:あぼーん
あぼーん
あぼーん

81:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/19 16:46:35 F0AfGXRI
なんで個人攻撃ばかりなんだ?

82:名無しさん@お腹いっぱい。
08/06/19 23:10:46 AuV4YeZ6
林中妖鬼蠢
田畝悉作荒
力失殼尽期
将百姓興冦
馬痩牛斃矣
鹿啾鳥墜地
野盈白骨堆
郎老埋弊衣

83:あぼーん
あぼーん
あぼーん

84:あぼーん
あぼーん
あぼーん

85:あぼーん
あぼーん
あぼーん

86:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/01 00:21:00 GgPU3Wt9
>>85
2chの書き込みとはなんたるかを知らないゴミどもへ

・掲示板での議論は、議論ではなくただのオナニーなのであって、健全な議論はほぼ不可能だと気づけうじむし。
・誰かが「断言」したとしても、事実が奴の言う通りになるわけではないので、慌てるな厨房。
・誰かが自分の書き込みに対して中傷したとしても、お前が傷ついている訳ではない事を思い出せカス。
・いきなりスレの流れを無視した書き込みがあるのは、システム上「自然」な事だと知っておけ切れたナイフ。
・そして2chという場所は「少々荒れる」ぐらいが「健康的」である証なのだよ元親父の排泄物ども。
・長く特定のスレにいるからといって住民権は発生しない事ぐらい分かれ万年負け犬。
・匿名掲示板というのは、全ての奴らの発言力は平等なので、仕切ろうとする方が特殊状態だと知っておけ骨髄反射。
・自分と違う意見があるのは、「当然」なのだ。世の中はお前中心で回っているわけでない事を分かれ体は大人心は子供。
・どうしても自分の言っている事が正しいと広く世の中に知らしめたいなら、リアル世界でせいぜい頑張れ夢見がちなだけのボンクラ
思い出せ!! お前はただのクズだ!いつ死んでも誰も困らない程度のうじむしだ!
そうだ!お前はただの数十億いる中の一人にしかすぎないのだ!!
キサマの腐った「もっと僕を見て!僕を見て!」という「寂しい自己顕示欲」を満たしたかったら
リアル世界でもっと頑張れ!!!

と厨房が申してみました。

87:あぼーん
あぼーん
あぼーん

88:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/13 23:36:06 NNt27PXT
逍遥古刹杜
廃塔帯霜斜
寺童指頭處
唯映蓮池月

89:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/18 18:22:37 eUMT8OsC
将悪遊冶郎
奪唇後朝去
毎無一片信
不知落涙処


90:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/26 11:38:06 SeKUscmz
スレ違いだとは思うけど、NHKの漢詩番組で読む人が変わったんだけど、
読み方が酷すぎではないでしょうか。
どたどしく字面だけを追って読んでる見たいで、雰囲気も何もない。


91:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/30 11:40:54 r7jj5XoM
g p shn h z
chng chn c m shn
gn sh h jn l
hn b n jng xn
fng h ln sn y
j sh d wn jn
b t s gng dn
hn y b shng zn

92:名無しさん@お腹いっぱい。
08/08/01 16:32:10 v64wVLx2
>>91
杜甫の春望(国破れて山河あり、の詩です>みなさん)を
現代北京音で読んでピンインから母音文字を抜いたものですね。


93:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/06 03:50:24 eYOmCClh
>>90
可能です。
以上。
はい、次。

94:名無しさん@お腹いっぱい。
09/01/28 23:36:25 Hd9ry5NZ
>>53
それを漢詩に
是非!

95:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:04:33 swZKWv0A
贈秀才入軍五首 其五  ?康

閑夜粛清   静かな夜は ひっそりと涼しく
朗月照軒   明るい月が軒を照らしている。
微風動袿   そよ風が衣の袖をなびかせ、
組帳高?   とばりは高く巻かれている。
旨酒盈樽   うま酒は樽に満ちているのだが、
莫与交歓   それを酌んで ともに楽しむ人はいない
鳴琴在御   琴もかたわらにあるのだが、
誰与鼓弾   誰といっしょにそれを弾こうか。
仰慕同趣   よく気の合った貴方のことが なつかしく思い出される。
其馨如蘭   われわれの談笑は 蘭の香りのようになごやかだった。
佳人不存   そのよき人がいないのだから、
能不永歎   つくづく嘆かずにはいられない。

96:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:06:34 swZKWv0A
この詩は兄、ケイ喜の従軍を送った折の送別の詩。
秋の月夜、酒や琴はあっても、ともに楽しむ兄がいないため味気ない、
と嘆息している内容。

ちなみに、冒頭の四句

閑夜粛清
朗月照軒
微風動袿
組帳高ケン

とその後に続く琴の描写は

乃ち高軒、飛観、広厦、閑房、冬夜粛清にして朗月 光を垂れ、
新衣翠粲として纓徽 芳を流すが若き、
是に於て 器は冷やかに 絃は調ひ、心は閑に 手は敏に、
触ヒすること志の如く、唯 意の擬する所のみ

という自身の「琴の賦」を踏まえた表現。
琴の賦では琴を一心に楽しんでいるんだけど、
この詩中では〝そのような楽しみも、兄上がおられないければ興味索然だ〟といって
惜別の思いを強調している。

乱暴に特徴付けするのは嫌なので、ざっくばらんにケイ康の文章の特徴を言うのは避けるとして
この詩の冒頭四句からは、<清浄>な気が感じられるんだよね。
情景を想像させて、読者を現実世界から引き離す。
そこはケイ康の精神世界で、続く内容を味わうのに絶好のフィールドになっている。

自分がケイ康になったように、
情景や感傷まで共有することができるんだよ。

しかも、字面は美しい感じで綴られているから、
とても心地よい、浮世離れした境地で作者との繋がりを作ることができる。

本当に、ケイ康の詩を読んでいると
この人は高次元の存在と繋がっているんだなあと思う。

97:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:07:49 swZKWv0A
贈秀才入軍五首 四言 其二 ケイ康

軽車迅邁
息彼長林
春木載栄
布葉垂陰
習習谷風
吹我素琴
咬咬黄鳥
顧儔弄音
感悟馳情
思我所欽
心之憂矣
永嘯長吟

98:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:08:23 swZKWv0A
其五と対照的な作風で、好例になる詩。
この詩も情景描写が豊かで、読者がすんなり感情移入できるような美しい作だ!

春の陽気に心が浮き立ち、車を馳せて遠出するときの期待や高揚感や
木々の葉の間から漏れる柔らかい光と、影が描く美しい世界。
?康でなくとも浮き世を忘れて清浄な気持ちに浸れる。

俺がよく分かるのは

習習谷風
吹我巣琴

という五、六句目。
美しい景色ももちろんそうだけど、風に吹かれたときには
心を覆っているものがすべて吹き飛ばされて、
ただそこにある自分の心がさらけ出されるような気分になるんだよ。

形容しがたい複雑な心境に襲われて立ち尽くしているときに、
うぐいすが鳴き交わす声が聞こえてくる。

それを聞いていると、仲良く談笑した兄と自分を思い出して、
惜別の情にかられるといった展開になっている。

どこが其五と対照的になっているかといえば、主題がどこかということなんだ!
其五では情景描写から琴の話に移り、
最後に〝そういう素晴らしいことも、兄上がいないのでは…〟と締めくくっている。
前に述べた内容が素晴らしければ素晴らしいほど、
兄がいないことによる喪失感も大きくなる。

ただ、この詩においては惜別の情というより、
その前の描写がメインになっていると思う。
浮世離れした情景は?康自身の目指した理想の世界。
兄を思い出す題材という形で、詩に自分の好みを表現したんだろう。

99:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:14:18 swZKWv0A
お兄さんが大好きなケイ康に続いて、悲運の文人宰相張華だ!
外字が出ない板なのが残念だけど、
書き溜めたものを少しずつ落としていくよ!

張華(232~300)、字は茂先。范陽の人。幼い頃は貧しく、自ら羊の放牧をしていた。
阮籍に認められ、魏から晋にかけて要職を歴任、文壇の指導的地位を得、やがて司空となった。
しかし趙王司馬倫と孫秀の晋王朝簒奪計画に加わることを拒絶して殺された。
二陸(陸機、陸雲)や陳寿を推挙した人物でもある。
著書『博物志』は古来の伝説奇聞を収集したもの(現存するのは原書そのままのものではない)
また五言詩に巧みであったが、「児女の情多く、風雲の気少なし」(梁・鐘嶸『詩品』)という評もある。

100:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:14:57 swZKWv0A
情詩五首 其五   張華

遊目四野外   四方の野原を見わたしつつ
逍遙独延佇   ひとりさまよい じっと佇みます
蘭蕙緑清渠   かおりぐさは澄んだ堀割に沿って生い茂り、
繁華蔭緑渚   咲き誇る花は緑のなぎさをおおうばかり
佳人不在?   あなたがここにいないなら、
取此欲誰与   この花を摘んでも どなたに贈るというのでしょう
巣居知風寒   巣にこもる鳥は 風が吹きすさぶのを知り、
穴処識陰雨   穴に住む虫は 長雨のつらさを心得ています
不曾遠別離   でも 私はあなたと離れたことがなかったので、
安知慕儔侶   伴侶のあなたに どのように思いを寄せたらよいのやら。

101:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 00:15:55 swZKWv0A
春の野辺をさすらい、遠行の夫を思う妻が主人公の詩。
太康・元康文学によく見られる特徴としては、
景観を細やかに観察して、できるだけ細微に情景を想像させようとしていることがある。

蘭蕙緑清渠
繁華蔭緑渚

該当箇所としては三句目、四句目。
広漠とした草原、やわらかな風に揺れる草花、それとともに立ち起こる芳香、
それを眺めて佇む婦人…
という、一コマの絵を浮かべることができる。
個人的には少しぼやけていて、どこかとても懐かしい気持ちが伴う。

七句目、八句目の鳥や虫は、生き別れの辛さに耐える主人公のたとえ、
主人公との対比、両方の役割を果たしているけど、
やはり西晋文学によくみる動植物の描写を用いている。
(もちろん、全ての西晋文学にこのステレオタイプが当てはまるわけじゃないけど)

そして、最後の二句で〝今まであなたと離れたことがなかった私は、
どうしたらよいかわからない〟と切ない胸のうちを吐露して結んでいる。

観察の細かさ、悲しみの情を織り込んだ詩で、
上に挙げた鐘嶸の『詩品』の評にあてはまる典型的な作品といえる。

ちなみに、五句目、六句目の花を贈りたくとも贈れないという描写は、
古詩にいくつか見ることができる。

古詩十九首   無名氏

其六

渉江採芙蓉   江を渉りて芙蓉を採る
蘭沢多芳草   蘭沢 芳草多し
采之欲遺誰   之を采りて誰にか遺らんと欲する
所思在遠道   思ふ所は遠道に在り
還顧望旧郷   還顧して旧郷を望めば
長路漫浩浩   長路 漫として浩浩たり
同心而離居   同心にして離居せば
憂傷以終老   憂傷して以て終に老いん

其九

庭中有奇樹   庭中 奇樹有り
緑葉発華滋   緑葉 華滋を発く
攀条折其栄   条を攀ぢて其の栄を折り
将以遺所思   将に以て思ふ所に遺らんとす
馨香盈懐袖   馨香 懐袖に盈つれども
路遠莫致之   路 遠くして 之を致す莫し
此物何足貴   此の物 何ぞ貴ぶに足らんや
但感別経時   但 別れて時を経たるに感ずるのみ

102:ジェ ζ ◆swCjV8Nf9s
09/02/02 00:16:57 KnbQblrz
おいこらクソボケども!!!!!!







早く評価しやがれ



漢詩オタクが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




103:アンジェ ζ ◆swCjV8Nf9s
09/02/02 00:17:30 KnbQblrz

おいさっさと評価しやがれ








漢詩オタク!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




104:アンジェ ζ ◆swCjV8Nf9s
09/02/02 00:22:15 KnbQblrz

おいまだか?さっさと評価しやがれ








漢詩オタクが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!







105:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 01:03:16 swZKWv0A
答張士然   陸機

潔身躋秘閣   私は身を清めて宮中の書庫に仕えることとなった。
秘閣峻且玄   書庫は高くそびえ 奥のほうまで続いている。
終朝理文案   一日中 文書を処理し
薄暮不遑眠   日が暮れても 休むひまもない。
駕言巡明祀   しかし、このたび車を出して初春の祭りを巡視し、
致敬在祈年   つつしんで今年の実りを祈る場に居合わせた。
逍遙春王圃   春王園をゆるやかに進み、
躑躅千畝田   広大な畑を行きつ戻りつする。
迴渠繞曲陌   うねり続く渠は曲がりくねるあぜみちにまつわり、
通波扶直阡   川の流れはまっすぐなあぜみちに寄り添う。
嘉穀垂重穎   よく実った穀物は重い穂をしなだれさせ、
芳樹發華顛   香る木々は花の咲くこずえを広げている。
余固水郷士   私はもともと水郷の人、
摠轡臨清淵   馬を歩ませて清らかな淵まで来た。
戚戚多遠念   くよくよと故郷を思う心が強く、
行行遂成篇   歩みを進めるうちに この詩ができた。

106:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 01:03:39 swZKWv0A
同郷の友人張悛への返書として作られた詩で、
帝の行事に従った折の心境を詠んでいる。

潔身躋秘閣
秘閣峻且玄
終朝理文案
薄暮不遑眠

「秘閣に躋る」とは、中書令就任のことを指す。
導入の四句の意義は、行事の場面である外界との対比のための表現だと考えられる。
要職に就いた喜びではなく、宮中書庫の閉塞した情景を描写し、
さらに自分の労苦を添え、鬱屈した心情からの展開という構成をなしている。

五句目からは宮中から外界への場面の転換が行われている。
ここで描かれている情景は、この頃流行した仙界への憧憬ではなく、広大な田園風景。
整然とした人工的なものではなく、あるがままに流れる水。
命の恵みを感じさせる稲穂や木々。

東晋に出仕した身で、居合わせているのは東晋の祭りだけど、
懐かしい江南を思わせる風景に魂を揺さぶられる。
宮中から外界へという場面転換は、閉塞から解放へという意図を思わせる。
しかし、結局のところは晋の政権に仕える現実の自分の立場は変わらない。

導入に詠まれた心情のような、鬱々とした懐古ではなく、
心を刺激され、何かがゆるんだような気持ちの中で生じた苦悶。

摠轡臨清淵
戚戚多遠念
行行遂成篇

それが、「歩を進めるうちに詩が出来た」という言い回しと、
「清淵」という場面に反映されているのだろう。

ちなみに、第十五句の「戚戚」は『論語』述而第七の、
「君子は坦として蕩蕩たり。小人は長に戚戚たり」に基づいている。
自分の懐古の情をとりあげて、「小人」と自嘲しているのだろうと考えられる。

107:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 22:32:46 swZKWv0A
公讌   曹植

公子敬愛客   公子は賓客を敬愛され、
終宴不知疲   宴会が終わるまで、疲労をわずかにもお感じにはならぬ。
淸夜遊西園   清らかな夜を愛でて、銅雀園に遊ばれるにあたって、
飛蓋相追随   客たちはおのおの車を駆って付き従う。
明月澄淸景   ときに、明るい月は涼やかな光をたたえ、
列宿正参差   空に連なる多くの星は、いまやあちこちに点滅する。
秋蘭被長坂   秋に花をつける蘭は、かなたの丘までおおい、
朱華冒緑池   赤いはすの花が、緑なす池一面にむれ咲く。
潜魚踊淸波   水に潜む魚は、清らなる波間におどり、
好鳥鳴高枝   かわいい小鳥が、高い枝でさえずる。
神?接丹轂   ふしぎにはやく吹く風は、公子の乗る朱塗りの車に吹きつけ、
軽輦随風移   軽やかな輦車は風のまにまに移動する。
飄?放志意   私はゆらゆらと天にも昇る心地がし、心の馳せゆくがままに任せる。
千秋長若斯   ああいついつまでも、このようでありたいものだ。

108:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 22:34:19 swZKWv0A
公讌とは、公の宴に臣下がはべることをいう。
この詩は、建安十六年に?宮で兄の曹丕に従って宴会に出席した時に作ったもの。

折りしも、建安年間には従来の辞賦の形式的、平面的な特徴から離れ、
辞賦以前の騒賦の伝統を復活させ、技巧的には洗練の度を加え、対句を頻用して、
六朝に盛行する駢賦の先駆となる所謂<建安文学>が開拓された。
文学に一大変化を齎す潮流を作った、
当時の文壇のエネルギーに満ちた性質を知識の前提に置けば、
曹丕、曹植という二大文人とその賓客を擁する宴の活力を想像できる。

公子敬愛客
終宴不知疲

という導入から、そうした熱気を孕んだ情景を読み取ることで、
以降の場面となる清らかに澄んだ夜の涼やかなさま、美しい情景、
それに触れた詠み手の感性(一行の熱気は冷めやらぬままであろう)を
立体的に受け取ることができる。

109:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/02 22:35:11 swZKWv0A
ところで、この詩は兄曹丕の作である「芙蓉池作」に和すところが大きい。

乗輦夜行游   輦車に乗り、夜に遊びに出て、
逍遙歩西園   ふらふらと銅雀園に歩いてきた。
双渠相漑灌   二つの渠の流れは互いを洗いすすぎ、
嘉木繞通川   きれいな木々が川の周りにぐるりと生えている。
卑枝払羽蓋   低い木々の枝は車の幌をかすめ、
修条摩蒼天   高い木の梢は天をかすめるほどだ。
驚風扶輪轂   突然の風は車輪を掬い回転を助け、
飛鳥翔我前   鳥が私の前を飛んでゆく。
丹霞夾明月   夕焼けの赤い雲がきれいな月を挟んで見え、
華星出雲間   華やかな星が雲居から顔を覗かせる。
上天垂光彩   空はきらきらと光り輝き、
五色一何鮮   五色に華やぐ色彩は、何と鮮やかなことだろう。
寿命非松喬   人の寿命は大きな松の木にはかなわない。
誰能得神仙   誰も神仙のようにはなれないのだ。
遨遊快心意   せめてここに心地よく遊び、
己保終百年   自分を保って百年の寿命を終えたいものだ。

両者はともに行程のなかで自分を取り巻く自然を描写し、
それによって鮮やかで光り輝いた色彩を詩に取り入れている。
澄んだ空には、雲もまたいっそう際立つ。月は冴えわたる光を投げかけ、星はきらきらとまたたく。
曹丕が詠んだ「五色」の表現を、曹植は秋蘭、朱華、潜魚、好鳥に言及して掘り下げている。
国は活気に満ちた思潮に包まれ、自然もまたいっそう美しく輝いている。

ところで、銅雀園への行楽の途上で、突然の風が吹いたことは両者の詩に共通している。
疾風は一時に通り過ぎ、停滞した気持ちをも攫って去っていくものである。
描写として取り上げた両人の心境は、どのようなものだったのかと考えてみるのも面白い。

「公讌」第十一句の「神?」は司馬相如の「上林賦」にある
「驚風を凌ぎ、駭?を経、虚無に乗じて、神と倶にし」を踏まえた表現だと思われる。
曹丕の作ともあわせ、神霊を伴う疾風と解釈するのも良い。

「公讌」と「芙蓉池作」を比較した場合に、面白いと感じるのがまとめの二句における両者の考え方の相違である。
曹植の心は、飄?としてはるか彼方まで、天の上までも馳せており、いつまでもこのままでありたいと吐露して詩を結んでいる。
一方、曹丕は感性を刺激されたことで敢えて現実に立ち戻り、自分を保って寿命を全うしたいと結んでいる。
曹植が末尾において「芙蓉池作」と対をなすべく意図したことであるのは明白だが、両者の個性の差異が垣間見えて面白い。

110:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/10 19:11:39 TN5cVebY
嘲熱客   程暁

平生三伏時   ふつう、夏の猛暑のころともなれば、
道路無行車   街道には 車も通らない。
閉門避暑臥   みな門を閉ざし 暑さを避けてごろ寝し、
出入不相過   互いに訪ねたりはしないのだ。
今世??子   ところが近頃の野暮な人は、
触熱到人家   酷暑をおして 人の家を訪問する。
主人聞客来   主人はお客が見えたと聞き、
顰蹙奈此何   眉をひそめるけれども どうしようもない。
謂当起行去   起きて出迎えなければと思い、
安坐正咨嗟   席につくや ため息をつく。
所説無一急   お客の話には、切実なことは何もなく、   
[口沓]?一何多   ただべらべらと、まあ何と口数の多いこと。
疲倦向之久   くたびれながら、長時間お相手をして、
甫問君極那   ようやく「御用はお済みですか」とたずねる。
揺扇臂中疾   ずっと扇を使いどおして腕が痛く、
流汗正滂沱   汗はとめどなく流れる。
莫謂為小事   これを些細なことなどと言いたもうな。
亦是一大瑕   これだって立派な罪悪だ。
伝戒諸高朋   忠告申し上げよう、わが畏友諸君。
熱行宜見呵   熱い日の訪問は 叱責されて当然なのですぞ。

111:アンジェ ζ ◆YI1yrpC6Lo
09/02/10 19:12:11 TN5cVebY
真夏の暑い日に訪ねてくる客人をそしった詩。
一見して、全体的にユーモラスな味がある。

この全二十句の詩は、それぞれ四句ずつ、次の五段落に分けることができる。
第一段(一~四句)=うだるような真夏の日の描写
第二段(五~八句)=こともあろうに、そんな日に盛装して訪ねてきた人がいる。
第三段(九~十二句)=作者はしぶしぶ応対するが、客の話は長いばかり、大した用件ではない。
第四段(十三~十六句)=応対に疲れ果てる作者の様子
第五段(十七~二十句)=「こういうことはやめてくれたまえ」と、友人諸氏に釘をさして結ぶ

まず、真夏の日のことを思い浮かべてほしい。
太陽の熱は地面に吸い込まれ、やがて地熱となって立ち上る。
あたり一面は熱気に包まれ、人も草花も元気をなくしてしまう。
勿論、現代のようにエアコンもなければ、よほどの身分でなければ氷も手に入らない。
水は生ぬるく、快適を求める手段は無いといっていい。
気持ちだけでも涼しく過ごそうと、さまざまな工夫が生まれたのだし、
またこういう日には人と会えば余計暑苦しく感じることは分かりきったことだ。

この詩においては、それにも関わらずに無作法にも人を訪ねる客人を取り上げているが、
大切なのは客の話に実がないということだ。
この詩もまた魏晋時代の作品であり、招隠詩や、俗世間を離れて自然を繊細に描写した詩と
同一の時期に詠まれたものなのだ。
一見、世俗の他愛ない生活の一場面を取り上げているが、
その実熱客とは無神経な世相を託した存在であり、それを批判する意図を込めた作だと考えられる。
政界に身を置く以上は避けられない、俗な社会との接触は、追い返しようもない熱客と特徴を一にしているのである。

建安期には新時代への活気に満ちていた魏の政界も、帝政初期に君主権が確立されないままに曹丕が逝去し、
曹叡もまた幼児を遺して逝去するにあたり、権臣が権力闘争に明け暮れる暗黒時代へ突入した。
建安文学を引き継いだのは、そういった性格の世俗を軽蔑し、厭世的になった名士達が牽引した正始文学である。
晋代に移行しても世俗、文壇双方の特徴は変わらず、詩人程暁も世相への批判精神を持ち合わせていただろう。
「嘲熱客」は、滑稽な情景の中に痛烈な皮肉を孕んでいるのである。

112:名無しさん@お腹いっぱい。
09/02/16 23:28:55 sKupuQLV
URLリンク(www.youtube.com)
この歌って五言律詩ですか?それとも五言絶句ですか?

113:名無しさん@お腹いっぱい。
09/02/17 00:11:01 eoIV7Xul
人生寄一世,方醒春已暮。
 人生一世(ひとたび)に寄せ、醒(さ)むれば春既に暮れ。
四時更變化,?月一何速。
 四季既に移ろい、歳月なぜかくも早いものか

憶如長河星,思如明月懸。
 思い天の川の星のごとく、思い明月(めいげつ)の懇(か)かる如し
素手擢青絲,織成雙螺旋。
 素手で髪を集め、螺旋を二つ紡ぐ

誰能為此曲,轉軸付相思。
 誰がこの曲をなし、思いを託して歌わん
撥弦聲聲慢,躊躇慾語遲。
 弦を弾く音慢(おそ)く、戸惑いて言葉遅し

芳華只刹那,殘香空餘枝。
 芳(うつく)しき華ただ刹那に、残り香枝に残るのみ
低眉信手彈,?盡心中事。
 俯きて思うままに弾き、心の内を語り尽くさん

114:名無しさん@お腹いっぱい。
09/02/23 14:09:06 OXitqFrz

漢詩無料公開中

www.漢詩.jp

115:名無しさん@お腹いっぱい。
09/03/03 02:45:50 +60FqkVN
最近、トージョーの辞世の句読んだぞ。

116:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/19 14:37:14 9O3Ao1oA
登高 by杜甫

?急天高猿?哀,渚清沙白??回。
无?落木??下,不尽?江??来。
万裏悲秋常作客,百年多病独登台。
??苦恨繁霜?,潦倒新停?酒杯。

117:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/15 06:01:21 o2eD/N8N
こっちも面白いよ

【勝手に】感じで漢詩【解釈】 2
スレリンク(kobun板)

118:名無しさん@おなかいっぱい
10/01/18 00:03:19 ZmqbzzJ6
テス

119:名無しさん@お腹いっぱい。
10/03/07 23:03:01 Dt3d/ioO


120:雨の宮賛銘
10/06/19 11:19:28 /fJJnDCv
滋歳夏詣於當社矣、承神之年譜而奉兩韻
  銘
規涯幾重濛々矣 觀得能州美景窮 欝樹棊々呑蒼穹
江河洋々滞霰虹 四望一低入雨宮 八堤千里出雲中
聳兮有相對二峰 宛乎似神龜雌雄 孤雲雨脚東北間
峨眉太白西南工 石動峻嶺仰于東 金丸鮮湖俯南瞳
西海遥濶鎭釣翁 北濱空望愛天童 中央有名普洽瀧
上極徳露?雷峰 美女櫻上以柄桐 鼈上杉頭專老松
天宮所杜靉紫紅 地上祥福持白忠 一國靈民祈雨蹤
徃昔龍燈化神通 雨降感華輔淸公 普洽美談止祭兮
古城荒壘数峰重 新阡昌陷一二充 長素注不断神凡
能海逸關誓所宗 神慮會同總不空 和樂蓬莱萬年豐

121:名無しさん@お腹いっぱい。
10/06/20 17:11:16 gXPMGK6s
>>120 君所作詩句甚佳 仆贈君古風一首 君在異域沐華風,積水連天路不通,他日若得?中便,乘槎詣君至海東。


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