10/02/09 17:55:18 ZuagNzSI
「遠い世界」
夕暮れ その太陽の落ちる場所
その遥か彼方には 光が煌きつつ
悲しみをさそっている
僕の悲しみを
知られた事のない悲しみを
または僕の心の疼きをたずさえながら
太陽は静かにうめきなげきつつ
此処より遥かに遠いところ 地の彼方に落ちる
そして沈黙の闇が訪れて
僕はもう一度独り家へと戻る
その青く染まった悲しみのなか
人々は散り散りになって見えなくなる
ただ独りでいるその暗き薄暗い孤独のなかで
遠い世界への憧憬が浮かび上がる
このようにして日々は再びもう一度繰り返される
同じ風景と帰って行く人々 薄暗く塗り潰された夕暮れ
これらのものが毎日のようにただ流れ、消え去り
僕はただ独りでいて意味もなく時を費やすのみ
そして煌く光が 煌く世界が更に奥深くへと僕を孤独の内へ陥れる