10/02/05 23:40:23 J4r2iqC8
悲しんでる暇なんてないぜ
あんたがまただれかに追いかけられてる
そんな様を見て
別の誰かがまた泣くんだ
地下列車が空を飛んだら
きっと夢の国へ行けるだろう
それぞれが押し潰されそうになった夜の光に
それこそ馬鹿のようにたかっている
気づいたら 見栄ばかりだった
見栄ばかりの夜が過ぎて
ねぇ、大人が俺の身体を支配しようとしている
死んじまえって
すれ違う人間みんなに呟いたけれど
なにもかもが伝わらなくて
悲しくて泣いた奴がいた
地下列車が地下を走る
その中に詰め込まれた世界人たちが
いつも悪態をついている
答えを探していたんだ
一生懸命探したら必ず見つかるなら
きっとあきらめる人間なんていないから
車内温度が溜め息で上昇していく
喜んでる暇なんてないぜ
きっと5分後にはもうその笑顔は曇ってんだ
それでもきっと喜ぶことを辞めれない
人間の優れた機能だと俺は思うんだ
夢の国に行きたいよ
って泣いてる奴がいる
100時間後だって苦しいのに
幸せを求め続ければなんて
ほんとうにくだらない話だろう
列車内のむせ返るような空気に喘ぎ続ける
それでいいのかいって問われたとしても
そんなものはきっとしょうがないのだって
俺は俺に言い聞かせるんだ
見栄ばかりの夜が過ぎて
ねぇ、何も残っちゃいないんだ
くだらない人生の旅路にいろんなものを置いてきた
それでも地下列車は走るだろう
その中に詰め込まれた世界人たちが
また溜め息を増やしていく
世界人の独りの俺
俺の中ではまだ
人生をつまる物にしたいんだよ
悲しんでる暇も喜んでる暇もないほど忙しいわけがない
それなのにそんな風に錯覚している
きっとそうじゃなきゃ生きてけないんだ
悲しみにも喜びにも怒りにも溺れないように
生きている