09/06/27 18:25:29 eRoNKvH9
「抜粋」
君が少し前かがみになって
靴紐を結ぼうとする
僕は何気なくに煙草をふかし
向かう動物園に思いをはせる
天井の太陽は今日も飽きなく昇り
湿った大気を透かして歪む
黒縁メガネが光を集め
僅かな瞬間を焼ききろうとする―
と、見えた君の項
いつものロングヘアーが隠す
ましろに光る美の至高
舐めたい
なんて、思って、すっと忍び寄る
君はまだ靴紐で遊んでる
僕は、無防備に艶めく君の首もとの
項を
舌を出し、肌をなぞるように
母猫が我が子を愛しむように
愛の境地とはかくも儚きかな
粘液がありこそありうるものかな
と、一舐め