09/05/16 19:53:36 UXLff5H6
夢であってほしい
昨日 死んだ夢を見た
どうでもいいと笑う
傍らに青い空
今日も走る どこまでも走ってゆく
流れる雲 見上げる憂鬱
それはあまりにも青ざめた顔で
冷たい風が頬を撫でる
再び笑う 悲しみを殺すために笑う
誰がどこで死んだとか
涙をするたびに忘れるだけのこと
儚いものを知り
そして流れる雲のように理解を深めてゆく
冷たい風は世界を置き去りにして
どこか遠くへ連れて行く
小さな蝶が 小さく揺れながら
終わった世界を浮遊する
そんな当たり前が無くなってしまっても
もうどうでもいいと思えてしまう
色彩の豊かな空に身をはぜる
掌の僅かな熱を 春の風が君の横顔へ届ける
草花がさようならを告げるように静かに
静かに私の口元が緩む
もう帰らない 帰りたくない
時間を忘れて ずっとここにいる
ここにいたいと願う
けれどそれは叶わない願いなのを
理解しながら願い続けている
時間を忘れても 時間は過ぎてしまうこと
今日の空が死んでから思い出しては
嗚呼 何をしているんだと気づく
時間を忘れた手首に寂しい気持ちがほんの少し
ほんの少しの夢だけでよかったのに