09/03/08 16:32:28 JOebEuVA
日本に四季が有るように
僕の心にも冬が有る
それは悲しみや抑鬱よりも
複雑な何かを象徴している
或る時
僕の心を突然に横切って行った
噛み砕いた角砂糖のようにほの甘く
この世の裏の犯罪のように生臭い
季節外れの春
あるいは秋
そのあとに
ふっと顔をあげてみたら歴然と有ったのが
冬 冬 僕の冬
雪の嵐だ
雪の嵐が巻き起こり
家々はその中に身を伏せてうずもれている
僕の精神も家の中に凍えながら茫然と佇む
この恐ろしい夜にも
そっと窓の雪をはたいて
外を覗いてみると
あの吹雪が牙を振い爪を立て
しかし
時がたってひとしきり去ったあとを
気付かれないように覗いてみると
そこに静かな青い雪明かりが有るだろう
僕はそれを眺める
これこそが冬の感動
日本に四季が有るように
人の心に冬は有る
単純無意味な色ではなくて
冬には冬の感動が有る