君のセンス五段階+αで評価するよ[vol.80]at POEM
君のセンス五段階+αで評価するよ[vol.80] - 暇つぶし2ch403:名前はいらない
09/03/12 00:09:13 JnNd+W9b
少年の羽根は 無垢である
無垢であるがゆえに
他の何物にも縛られず
いかなる謀略をもってしても
その純白に土をつけることはきっとできまい
きっと

きっとできまい だが少年
お前は片時も
エデンの蛇の吐く甘い言葉に
競馬場の砂のように埃っぽい 静かに沸き立つ感情に
あの老婆が
見せる嘲笑と挑発に
気を許してはならぬぞ
その純白に色を付けうる何もかもに お前はけして気を許してはならぬぞ

ひとたび刃にかけられたならば
骨の髄まで食い干され
一しずくの涙も
そこに残りはしない
残りはしないのだ 気をつけるがいい!
もしも何かが奇跡を呼んで
その場は一旦逃れたとしても
汚れちまったお前の羽根に
もう祝福は無いのだからな

私の話を疑うならば
見るがいい
ほら
夜露が光らせたあの糸を見るがいい
深い森の中にちらり 瞬間光った糸を
その糸の傍らで
紫色の靄に包まれて
眼はぎらぎらと紅色だ
胸を音もなくときめかせ
ひっそりと
今 まさに今この時だって眠ることなく
他の誰でもないお前を待ち構えているあの
あの毒蜘蛛に刮目せよ!

そして
そして私の歴史を見よ
背中を見よ
広い背中に二つ
醜く 瘤のような
私の翼のもぎ取られた跡を

かつて私もお前たちのように
いや
お前たちより高く
自由に
空を飛んだ



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