09/03/11 06:23:56 gkHv6sIb
「詩人の怒りと哀しみと苦悩」 1/2
死ね!
と詩人が叫んだ。
「まあまあ、そんなムキにならないで」
死にたい!
と詩人が叫んだ。
「まあまあ、そう悲観しないで」
なら一体どうすればいいんだ!
と詩人が叫んだ。
「まあまあ、気楽にいきましょう気楽に」
あなた方の存在を焼き尽くす激情の原因、
それは全て“言葉”にあるのです。
“言葉”があるから、人間は怒り哀しみ悩み、醜く感情を吐き出すのです。
さあさ、そんなものは捨てておしまいなさい。
詩人は“言葉”を生み出します。
古今東西、彼らはいつだってそうしてきました。
ところが、生み出すだけ生み出して、
ハイそれでお終い
じゃあ、
どんどん溜まる一方だ。
ちゃんと後始末まで、責任持って済ませましょう。
“言葉”を自在に作れるなら、
片付けることも簡単でしょう?
だからほら、捨てておしまいなさい。
よろしければ、
喜怒哀楽、全部まとめて詰め込んで、
わたしが綺麗すっぱり
処分いたしましょう。
“言葉”のゴミが集まって、小さな島が出来るのです。
「夢の島」なんて、
なんとまあ、ロマンティックじゃございませんか。