09/03/09 20:58:54 CXWTPw5m
『モミアゲ』
忙しないのね、気苦労ばかり
眠たいくせに寝れないくせに
逃げてばかりの人達の中で、あなた一人が防波堤?
何に立ち向かって、何を庇って、何から目を逸らしてるの
ミミズのように這いつくばって、土から土へ、泥から泥へ…
世界が真四角なら、あなたはきっと角で踏張る役で
世界が三角でもあなたはやっぱり先端を望むわね
けど世界は丸いって、あなた、ずっと知らないふり
ふっと気付いたら、庭先に雀がいないって
もうずっと昔からそうなのに
もうずっと昔からそうなのよ
娘が泣かないのも、息子達が笑わないのも
もうずっとそうだったのよ
春が来ても夏になっても種を蒔かなければ・・・
遠い浜辺の綺麗な花火で我慢しなくちゃね
祭り囃子はすぐ消えて
あなたとわたし なにが残るの? 残ったの?
子供達に買ったあの仮面 もう誰もつけない
埃まみれの明るい仮面
今日は遅くまで空を見ていたの
雀がかえってくるような気がして
小さな木蓮の蕾が開きそうだったけど
遠く風が園児達の声を運んできて
それから
それから
泣きたいくせに泣けないくせに
切ないくせに切りたいくせに
空がひっそりと沈んでいったの
いつの間にか ゆっくりと、丸く