09/03/07 13:31:43 FkMFnR3N
『月のよう』
心はいかにも月のようです
それはあたかも
神秘のようなもの言いですが、
心を凝らして
いつもじっと見つめると
満ちては欠け
欠けては満ちて
つぎの満月はいつか
心待ちにするのが似ています
そしてまた、
さびしさや
むなしさは
きっと新月にむかう月のようです
そして互いに在る場所は
隅のない
とてつもない暗闇です
いつもは
手を伸ばしてとどかないのも似ています
まったく身近の存在なのに
意識をすると
心はどこまでも深層へ、
暗夜に際だち輝く月は
その距離を強く
つきつけてくる
月の離れるそのさびしさは
唯ただ言語に絶します。
しかし、
単に遠いわけではありません
心が満ちれば
月もそっと
近づきますし
それは一方で
心が欠けている時
いや完全ではない時には
月はさっき言った通りに(そして思えば思うほど)
離れていきます
眠れない夜はふたつの心
あわせて繋いで(そうこころみて)
窓からみえるこの情景
森は黒い塊となり
暗夜に際だち輝く月は
せまい部屋
むなしい白熱灯に照らされた
心に、そっと
寄り添うように
ただ天頂に、あるのです。
(今日は気分がいい、と
思っていたけど
やっぱりそうだった
満月は雲で
淡くなっている
だけどこんなに伸びやかに
つめたい余光のなか
ぼくの心が感じている)