08/12/23 19:12:28 6Z87BtVh
「死んだ」
外に出て行くと
街灯の下でうずくまっている少女を見つけた
学校の制服のまま、長く黒い髪を地面まで垂らして
ジッとそのまま動かない
白い猫が少女に向かって歩いて行く
白い猫は目の前に少女を見て
一声鳴いて
そのまま少女に体を寄せて座ってしまった
僕は彼女に声かけることができない…
泣き声を押さえているけれど
細い肩が小刻みに震えてる
僕も涙を流したいけれど、もう流せない
楽しかったことや、辛かったことを
君はいつか思い出して泣いてしまうのだろうか
僕はごめんねと謝ることさえもできない
でも、ごめんね
雨が降り出して、君は僕の母さんに連れられて
僕の家へ入っていく
君と語った、思い出が詰まった僕の部屋は
時が止まったように静かで寂しい
君の泣き声が聞こえる
もう、慰めることさえできない
君は祭壇の上の遺影を見て泣きじゃくっている
写真には、僕の顔が写っている