08/12/21 15:43:03 26sCqxnT
11mm
煙草を吸うなとあなたに言った
俺の右手にはラッキーストライクが死んで行く途中で
自分を守るために笑った
ベランダの風はとても冷たい
星の無い静かな夜に
知らない誰かの叫び声だけが
音も無く響いていた
通りすぎてゆく人々はここからどこへ向かうのだろう
人間らしい生活を続けるんだろう
一体それは何なのだろう
今日もただ独り
俺はただ独りで
生まれたあの日から
意識の中だけで全てが動いてゆくようになった
それだけでいいのだろうか
携帯電話を胸ポケットから取り出し 更新日記を食いあさってみたけれど
2,3分でログアウトするような
そんな人生にはなりたくないと思っただけだった
こんなくだらねえ詩を書いてしまう俺は
煙草を口にくわえていた
愛する人に促された「妥協」という言葉に火を灯してしまわぬよう
それなりに生きたいと願った
自分の弱さも 救いようのない欲望も
人間らしく生きていくために必要なもので
ただそこにある使い捨てのコンドームよりは
美しく思えた