08/12/13 15:41:16 AspTBM5h
「鉄の町」
薄い白磁の陽がぼんやり
ぼんやり
ひょろ長い街路の影絵遊び
窓の水垢にさらさら映る
枯れた架線の譜面
灰一色の紅白
その煙突からは水色に負け
元気のない煙の玩具がだだ漏れ
さよなら銀のトラック
西日を浴びて東関道をうねる運転手
海面は倉庫の上
湾はクリーム色に昔の色
あとは不思議な深緑で
まだら
ゆりかもめ一羽
観覧車を横切った
駅に入ると悪臭の懐かしさ
開くドアの向こう
潮のカーテン
コンビニ袋の飛行機が飛ぶ
バス停までの
長い歩道橋