08/12/07 00:44:43 qeQ4YPGi
>>72-78 言い回しを変えて作ってみたんだけど、こっちの方が良くない?
娘の母は、娘が想像する母親というものから遥かかけ離れており、
娘にとって、母はどんなテキストの問題よりも難解な存在であった。
--母はよその人が見ると天使のようだ。
その事に気付いてから、娘は抑えられない苛立ちを感じた。
母を天使だと思う人たちに、娘は自分にとって母はこんな存在なのだと、
たっぷり話し聞かせてやりたくなった。
それと同時に、やはり自分の母なのだと、娘はいつも泣きたい気持ちだった。
娘は年を重ねていき、母親になってもいい年齢が近づいてくると、自分の思い描く母親から正反対に位置する母親の行動が奇妙で仕方がなくなった。
友人に母を紹介するのも気が引けた。
娘の妹は娘に同調した。娘が姉だったからかもしれない。
娘が母を「違う」と思うようになればなるほど、母は娘の思いとはまったく違った行動をした。
母に対する悩みは、娘にとって尽きなかった。
しかしある頃から、娘は母を見る目が少しずつ変わっていることに気付く。
娘にとって母が難解な存在であるのと同じように、母にとって娘が難解な存在であるのではないかということを考え始めてからである。