09/05/26 22:24:15 +WgcoIQK
鳴り止んだ風鈴は金魚の柄
あなたとわたしは一体なんだったのでしょう
金魚は言う
きっと貴女の思い違い
あの人はあの人の言葉通りに
あなたを思ってはいやしなかったし
貴女はこの領域から出る度胸もありゃしなかった
飛び出たところで何も変わらなかったに違いない
五月雨もやんだところで御開きですよ
今は頭が真っ白であなたの仕合せを祈る余裕も
へったくれもないでいて
いつごろになればあなたの名前を忘れるのだろうと
下を向いて月を見ている
長い長い間思い過ぎていたからしまい方がわからない
金魚は言った
しまうもなにも、はじめから何もないのだから
もういいじゃありませんか
はいいいえ