09/02/11 02:36:32 KlPqB1At
底が見渡せないから 深淵ト言ウンダ
闇の中空に渡されたロープの上ニ
物心ついた頃からただ立っている
私は気のふれた 顔のない猿だ
居眠りをしただけで 落ちて行ッテシマウ
というのに猿というものは 驚くべきバランスで
二十五年間 それからの十九年
ただもう今は灰にされた月だけが
天に在る
何ヲ為スベキカ己ニ問エ
この女とならば 永遠を造り出せる
永遠に新しく続く物語を どこまでも歩いて行ける
おおきな家を借り 君が花を植え
僕が鎌を振り 赤子の首が飛び
あぁ君のおかげでしあわせだったよと
呆けた笑い面の顎を引けば股間をしこる猿
渡されたロープの行く場所は
その両側が すぐ手の届く先で途切れていて
遥か先へと伸びていて
どこにも辿り着かない
その証明は 私の目に見えていて
ヒトを生きて来たものたちすべて
の歴史があからさまに語っていて
白い灰になっている
何処ヲ目指スベキカ己ニ問エ
僕は夢を歌いながら 夢がいつも僕に向かって来た
ある時は僕をエコロジストにしてくれ 現代の英雄になった
眠る前には僕を女子大生にしてくれ 世界を変えるギタリストになった
眠りの中では僕を旅人にしてくれ 白い精巣の森でゾンビどもと闘った
さまざまな名前を色とりどりに歌いながら
呆けた笑い面の顎を引けば股間をしこる猿
白けた笑い声に 熱を帯びた批評文
僕と私は違う人なのですか 抽象的な寓意的の普遍は凡庸で
僕は堕ちたのです
僕は私に堕ちたのです
かっこつけているんですか?>作者
底が見えないから深淵ト言ウンダ
声もなく生えて来るから植物ドモハ嫌イダ
私の体毛の間から伸び続けるそれらの食物を
刈り 喰らい
狩り 喰らい
灰にされた月をうつろに睨む
しこり続ける私のいちもつが
しこり続ければいつか精液ではなく
しこり続けて火を起こすだろう
その日まで
齧り取る茎が喉を塞ごうとして来る
暖かく暖かい烏龍茶を飲む夢を見る