08/06/25 23:04:07 oNkvO7AM
蜂蜜色の髪の下のそのグリーンの瞳。
きみのその白い滑らかな頬に、そっと視線でなぞると、キミは微笑んだ。
ねぇ、知ってた?たいていの日本人は、石垣なんか登ったりしないんだよ?
地面に向かって反り返っている、てっぺんの大きな忍び返しに、二人して20~30分
動けなくなったよね。そのあまりの高さと、足場を失って転落するかもしれない恐怖に、
あぶないよ、と笑いながら注意してくれた自転車のおまわりさんが、
戻ってきてくれないかと、本気でおもったよ。
二人で真夜中に抜け出して、海の近くの公園で焚火して過ごしたよね。
ねぇ、知ってた?ふつう、日本人のみんなは、キーがついてたって、
パワーショベルを動かしたりなんかしないんだよ。
造りかけの公園、少しだけ形を変えちゃったっけ・・・。
イグニッションキーを回したのは、確かに僕だったけどさ・・・。
たくさん日本人じゃありえないことして、ふざけあって、たくさん笑って、
ときにはケンカも、たくさんしたっけ。
夏休みに君の故郷のおじいさんの家に一緒に遊びにいこうよと、
キミはよくそうボクを誘ってくれたよね。
結局、ボクはキミの故郷へはいけなかったけど、いまキミはどこでなにをしているのかなぁ。
日のいづる国に、ボクとキミは、確かにあの時いたんだよ。
輝かしい太陽のあの国に。